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【登壇資料あり】目指すのは「ライフスタイルの自体の認知向上・行動定着」。
スペースマーケットが実行した認知率向上のための施策とは?

本記事は2019年7月9日に開催した「aCrew」での発表内容をもとにしたイベントレポートです。

30兆円を超える巨大市場を抱える不動産業界。現在では大手から新興ベンチャー企業がIT活用による事業効率化だけでなく、新しいビジネスモデルを模索するなど、古くからの慣習や法規制により長らく遅れていた同業界にイノベーションが起ころうとしています。

このイベントでは、そんな不動産業界に革新を持ち込むハウスマートのマーケティング/事業責任者をお招きし、ビジネス成功のためのノウハウを共有していただきました。

今回は株式会社スペースマーケットの堀田 遼人氏に新規サービスの認知獲得についてお話して頂きました。

登壇者紹介

株式会社スペースマーケット ビジネス開発部 堀田 遼人氏

自己紹介と事業説明

よろしくお願いします。スペースマーケットの堀田と申します。私は新卒でリクルートに入社しまして、SUUMOの賃貸領域の企画開発をしておりました。
そこから2年ほど前にスペースマーケットに入り、マーケティング全般を行っていました。現在は事業開発の部署におります。
スペースマーケットは様々な場所を簡単に貸し借りできるサービスです。シェアリングエコノミーはモノのシェア、リソースのシェア、移動のシェア様々なものがありますが、我々は場所のシェアでビジネスをしています。
ビジネスモデルはとても簡単です。スペースマーケットの利用者で、場所を借りる「ゲスト」と場所を提供する「ホスト」のマッチングを行い、その成約手数料を頂くという成果報酬型の形をとっています。

マーケティングについて

スペースマーケットのマーケティングの全体像を簡単に説明すると、会場を貸す方と借りる方のマッチングを最大化することです。

ホストの獲得と稼働に関しては営業チームやアライアンスチームが担当しており、ゲストの最大化はマーケティングチームが行っています。
マーケティングチームのミッションは端的に述べると売上を伸ばし続ける仕組み作りをすることです。
目標はゲストの流入数とマッチング数を最大化させることです。
スペースマーケットは成果報酬型なので、KPIはシンプルに成約数・MAUを置いています。

スペースマーケットは会社として6期目でまだ新しいこともあり、全体の認知率が15%にも達していません。従ってまだまだ認知が足りない点、そもそもスペースを一時間単位で借りるという習慣・ライフスタイルが新しいので、「ライフスタイル自体の認知向上・行動定着」が課題となっています。

そこで縦軸をスペースマーケットの認知度・好感度、横軸を利用意欲として表を作りました。

最初は場所を借りたいという考えもないし、スペースマーケットの存在も知らないという状態です。

そこから例えばニュースで「スペースをレンタルできるらしい」ということを知り、利用意欲が高まります。さらにスペースを借りる必要が出てきた際、検索するとスペースマーケットの存在を認知し、最終的にスペースマーケットのファンになってもらう流れです。

縦軸と横軸、どちらの方向で攻めに行くかをかなり考えてマーケティング施策を考えています。

その施策の一つとしてインドア花見というキャンペーンを今年の春から始めました。

キャンペーンの狙いとしては「インドア花見」をフックにスペースマーケットで場所を借りるという体験を知ってもらうことにあります。

インドア花見キャンペーンの構造は以下の通りです。


順を追って詳しく説明していきたいと思います。

カテゴリ認知

最初はカテゴリ認知です。インドア花見を広める方法を考えます。
生活者インサイトを捉え「何を伝えるか」考えるメッセージ設計とメディアインサイトを捉え「どう伝えるか」を考える伝達情報設計を行います。

1.メッセージ設計「何を伝えるか」

インドア花見と突然言われても理解はできないが、従来のお花見の課題なら共感できるのではないかと考え、我々は従来のお花見の課題を調査して発表しました。その結果が以下の通りです。

この調査結果を発表することで「課題感の共有」を図りました。その後インドア花見を従来のお花見の解決策として共感してもらうために、キャンペーンリリースとしてメディア向けトレンド発表会、レポート記事、プレスリリースを行ったのです。
2.伝達情報設計「どう伝えるか」

メディアは視聴者や読者に有益な情報や注目に値する情報を伝えたいと考えています。そこで我々は4つのアピールポイントを考えました。
季節性「なぜ今取り上げるべきか?」
お花見は国民的な季節行事。開花予報、開花宣言、満開宣言などのニュースに乗っかる。

意外性「インパクトのある絵が撮れるか?」
「家に入ったら桜」のインパクト。利用事例の取材交渉ができますよとアピール。

新規性「知られていない情報か?」
「お花見は外でするもの」という既成概念を覆す新しいスタイル。

妥当性「実態のあるトレンドか?」
インドア花見スペース急増や利用数昨対5倍、他社動向、SNS投稿など具体的なデータを提供。

ブランド認知

次はブランド認知です。インドア花見を認知してもらえたら「インドア花見ならスペースマーケット」というようにスペースマーケットの認知を広げていきます。行った施策は2つです。

1.ブランド・サービス名露出
メディアに取り上げられる際に「スペースマーケット」のブランド名が出るように交渉・文脈づくり。

2.SEO対策
インドア花見関連のコンテンツをオウンドメディアと記事連携であらかじめ準備して、インドア花見検索結果を独占し流入が増加。

利用意欲の喚起

最後は利用意欲の喚起です。世の中ゴト化(みんなやっている)すると自分ゴト化(自分もやりたい)するのを利用して、「やってみたい感」の醸成を行います。

1.世の中ゴト化
「インドア花見は流行っていて世の中に定着している」という印象を与えます。そのためにメディアでの事例紹介と他社とのコラボを行いました。

メディアでの事例紹介では合計30の媒体で取り扱っていただき、そのうちの10個の媒体では事例紹介までしていただきました。

他社とのコラボではキッチンブランドのBRUNOとコラボキャンペーンやantennaとコラボイベントを行いました。

2.自分ゴト化
インドア花見はみんなやってるらしいから自分もやってみたいという利用意欲の喚起を行います。

ここではSNSの拡散を狙いました。インフルエンサーを招待してイベントを開催し、UGCが生まれるような土壌作りをしたのです。

これによりInstagramのハッシュタグ投稿数は2017年は29件だったのが2018年には411件、2019年には1458件になりました。またTwitterの投稿数も増加しました。

今後の展望

今後はスペースを借りるきっかけを作るようなワクワクする体験を作って発信していきたいと思っています。ありがとうございました。