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【登壇資料あり】「この世界で最も読まれる物語を生み出す」をビジョンに掲げる『peep』
リリースから1年半たってもなおグロースし続ける要因とは。

本記事は2019年8月1日に開催した「aCrew for comic」での発表内容をもとにしたイベントレポートです。

アプリ業界で今なお勢いのある市場の一つである漫画アプリ。コミック誌の発行部数が落ち込む中、デジタルコンテンツとしてのマンガは、スマートフォンで楽しめる手軽さもあいまって、年々売上を伸ばし続けています。

現在は大手出版社から新興ベンチャー企業まで、様々な企業が漫画アプリを提供しており、ビジネスモデルに工夫を凝らしたサービスも次々と登場し、ひときわ盛り上がりを見せています。

本イベントでは人気の漫画アプリの担当者をお招きし、ユーザー獲得や継続、マネタイズ、コンテンツ戦略等にどう取り組んでいるかをお話していただきました。

今回は『peep』マーケター・コンテンツプロデューサーの許斐 亜斗氏にアプリグロースのノウハウについてお話を頂きました。

登壇者紹介

Taskey株式会社『peep』マーケター・コンテンツプロデューサー 許斐 亜斗氏

自己紹介

始めまして、『peep』の許斐と申します。本日はよろしくお願いします。

私は『peep』のマーケターと編集者を兼任していますが、基本的に事業全般を社長の大石とともにこなしています。

『peep』について

『peep』はチャット小説アプリです。米国発で一番有名な『HOOKED』は現在およそ4,5千万ダウンロードされています。下のスライドが実際にスクリーンショットした画面です。

『peep』は2017年12月にリリースしました。ユーザーの投稿型ではなく、基本的にオリジナル作品ばかりを取り扱っています。『peep』の公式の作家さんとともに編集部がコンテンツを作ってリリースするのが強みです。

チャット小説アプリというカテゴリだと課金売り上げは常に一位をキープしており、先日100万ダウンロードを達成しました。基本的にはフリーミアムモデルを採用していまして、100ピープ分は無料で使用可能です。

ピープは待てば自動的に回復しますが、さらに多くの作品を読みたい・広告を非表示にしたい場合はサブスクリプションに加入してもらいます。

従量課金も用意してありますが、それはユーザーさんに一話当たりの単価の目安にしてもらうことが目的で、あくまでもサブスクリプションをどのように伸ばしていくかというところにフォーカスしています。

ユーザー属性についてです。上2つが全ユーザー、下2つがプレミアム会員(課金ユーザー)のグラフになっています。無料ユーザーを含めると1番のボリュームユーザーは18歳から24歳ですが、プレミアム会員はそれ以上のユーザー層が多いです。

我々はプロモーションにかなり力を入れておりまして、ブックカテゴリでは最高2位、総合では最高31位という順位をいただいています。アプリのレビューに関してはiOSの方では4.5前後を行き来しています。

『peep』は現在公式作家さん60名と編集部で常にやり取りをしながらコンテンツを作っており、オリジナル作品にはかなり力を入れています。現在のオリジナル作品数は1300、エピソード数でいうと4000話あり、平均読了率は約88.8%です。

これまでに最もヒットした作品は社長の大石が書いた「監禁区域レベルX」です。この作品はLINE漫画化、映像化の話が進んでいます。

この作品がヒットした要因の一つがチャンネル登録者数200万を誇るYoutuberのキヨさんが実況したことです。それによってかなり多くの人にリーチでき、PV数は1000万を超えました。

タップコミック

チャット形式ではないコンテンツも紹介しましょう。我々はタップコミックと呼んでいるのですが、イラストとテキストを織り交ぜたようなインターフェースになっています。

このように、画像の間にテキストが入る形式です。必要な情報をイラストで見せたほうが良い箇所とテキストで見せたほうがいい箇所を分けることでコストを抑えられ、読後感としても漫画とほぼ同等の価値を提供することができます。

シネマ小説

もう一つ、シネマ小説というものも最近リリースしました。1分から2分の動画の後に1000文字前後のテキストを載せるといった構成になっています。動画に芸能人やインフルエンサーを起用することで彼らの持つ固定ファンを獲得します。

最近リリースしたものが2本あるのですが、そのうちの1つである「オフィスの天使」という作品では元AKB48の永尾まりやさんを主演に迎えて撮影させていただきました。

リリースから1年半、『peep』がグロースした3つの要因

ここからは我々がこの1年半でいかにグロースしたのかお話させていただきます。要因は大きく分けて3つです。

・オリジナルのコンテンツをハイスピードでマーケットに当てること

・自社ならではのヒット作の方程式をもって当たった作品を更に展開していく

・線形成長だけではなく、インターネットに話題を提供できるコンテンツを作る

オリジナル作品をハイスピードでマーケットに当てる

『peep』の作品の特徴は大きく分けて2つあります。

そのうちの1つがローコストで作品を作れていることです。漫画の1話あたりの単価は10万円程なので、それよりはかなり費用を抑えることができています。

もう1つは作品をハイスピードで出せるようにしました。作品を企画してから最短で1ヶ月、平均2ヶ月で公開することができます。

オリジナル作品には3つの役割があると考えていて、そのうちの1つがユーザーを呼び込める作品であること、具体的にいうとコストパフォーマンスがよく、ROASを高くとれる作品です。

2つ目は有料会員の満足度を上げる作品です。ヒット作品のシリーズ化を行い、継続率を向上させるのです。ホラー・恋愛などのエッジが効いた作品だけでなく、『peep』を読むことが習慣化しているユーザーに様々なジャンルの作品を提供します。この時有料会員さんが作品のどの点に満足してくれたのかデータをみながら常にモニタリングしています。

3つ目は二次展開できる作品であることです。『peep』だけで完結するのではなく、書籍化や映画化、ゲーム化やグッズ化を意識したコンテンツ作りを意識しています。
ではコンテンツをリリースしてからマーケットに当てるまでの流れをみていきましょう。

まずはアプリ内でコンテンツを基本的に毎日連載で公開します。その上で、コンテンツをアプリ内CTR、読了率、課金率の3つの判断軸をもって編集部内でジャッジします。

ここで当たる作品と判断された場合、デジタルマーケティングにのせて広告でトラフィックにあて、ユーザーを多く獲得できたのか、ユーザーがどのような反応を示したのかチェックします。

更にその作品がシリーズ化し、その作品を支持してくれたユーザーさんにアプリを継続して保有していただくことを意識して、長編化を進めていきます。

ヒット作品の方程式を持つ

ここからは先ほどお話した判断軸について詳しくお話させていただきます。

アプリ内CTR・読了率・課金率の3つがベースです。CPIは数字を開示した際、安く抑えられているという話を聞くことが多いです。ROASも常にチェックしていて、課金転換率を重要視しています。

他にもオリジナル作品の供給量を大事にしています。クリエイティブヒット率はおよそ16.6%といわれているので、そこから1ヶ月に何作リリースすれば確実に跳ねるのか導くのです。

これはプロモーションの安定化につながるので常にモニタリングしています。そこからヒットしたものをシリーズ化して課金率、リテンション率を向上させるのが我々の方程式です。

このような線形成長モデルを大事にしつつ、インターネット上で話題を呼べるような作品を次々と出して行きたいと考え、我々が力を入れているのがシネマ小説なのです。
先ほども少しお話させていただきましたが、ホラー作品や恋愛作品は実況向けのコンテンツなのでYoutuberのキヨさん以外の方も結構取り上げていただくことが多く、オーガニックの流入が一定数あります。

それによりpv・インストール数が増加し、実際にコメントにも「実況動画を見たから来ました」という声を多く頂いているので、こういった作品のブレイクの仕方も大事にしていきたいですね。

「前の住人がやってきた」はシネマ小説の最新作です。『peep』の中でもかなりヒットしました。ライトなホラー作品で作品自体もかなり面白いのですが、キャスティングに力を入れたのも要因の一つだと考えています。

俳優枠には西本銀次郎さんと「カメラを止めるな」の濱津隆之さん、インフルエンサー枠にはコスプレイヤーの桃月なしこさん、Youtuber水溜りボンドのカンタさんを迎えて作品をリリースしました。

俳優さんに作品のクオリティを支えて頂き、インフルエンサーさんが新規顧客を呼び込んで頂いたのでインターネット上でもかなりのインプレッションを稼ぎました。

シネマ小説は映画を一本作るよりもかなりコストや時間を抑えて制作することができます。基本的には映像も1日で撮りきれてしますので、俳優さんの拘束時間も抑えてとることができるのがシネマ小説の大きな特徴の一つです。

「前の住人がやってきた」はかなりの話題を呼び、特にYoutuberのカンタさん目当てで見に来たという印象があり、Youtuberはエンゲージメントの非常に高いユーザーを抱えているんだなと感じました。

終わりに

『peep』はオリジナル作品やそれ以外のタップコミック、シネマ小説に力を入れていますが、

チャット小説だけにこだわっているわけではありません。

我々は「この世界で最も読まれる物語を生み出す」をビジョンに抱えて現在もなお成長し続けています。

時間が来たようなので『peep』のプレゼンテーションは以上とさせていただきます。ありがとうございました。