2025年6月6日から6月12日(日本時間)までに起きた、アプリマーケティングに関する世界のニュースをピックアップして紹介します。今週はAppleが開催した「WWDC25」での各種発表のほか、Googleによる「Android16」の正式リリース、モバイル広告関連のグローバル調査レポートにテンセントによるNEXON買収報道と、注目のニュースが目白押しでした。
※本記事での日時の記載は、特別な記載がない限りすべて現地時間です。
2025年6月9日、Appleの開発者向け年次カンファレンス「WWDC25」が開催されました。発表の目玉となったのは、Appleが提供するOSの大幅なデザインリニューアル。「Liquid Glass」と名付けられたコンセプトが次バージョンのiOS、macOSなどに統一採用されます。また、OSバージョンの名称も「年」が使用される形式に統一され、「iOS 26」「macOS 26」といった形になります。
そのほか、以下のようなアプリマーケター向けの新機能、機能アップデートが発表されています。「App Store」関連は、Repro Journalでも近日中にまとめてレポート予定。広告トラッキングへの大きな影響が懸念されている「デフォルトブラウザのプライバシー強化」についても詳細が判明し次第、解説する予定です。
■「Liquid Glass」が採用された次バージョンのAppleの各OS
2025年6月10日、GoogleがAndroidの最新版「Android 16」を正式リリースしました。アプリのUI/UXに影響がありそうな更新は、通知関連の機能追加です。新機能「ライブ アップデート」は、アプリを介して利用したサービスの進捗状況がリアルタイムで表示されるもの。フードデリバリーアプリやライドシェアアプリから順次、利用可能になる予定です。
また、同じアプリからの通知は自動的にグループ化されるようになります。プッシュ通知の視認性が変わるため、より一層、配信タイミングに工夫が必要になるかもしれません。
2025年6月12日、Bideaseが「The 2025 State of Mobile App Growth Survey(モバイルアプリのグロース実態調査 2025)」を発表しました。注目すべきは広告クリエイティブへのAI活用。 回答者の76% が少なくとも2週間に1回は広告クリエイティブを更新し、66%はクリエイティブの最適化のために AI ツールを活用しているそうです。
そのほか、「回答者の77%が動画広告を最もパフォーマンスが良い広告フォーマットとして評価」「プライバシー、トラッキングの制約に対する懸念が、CPAの上昇への懸念の2倍以上」など、興味深いデータが多数掲載されているので、チェックしておいたほうがよいでしょう。
2025年6月10日、DeloitteがGoogle AdMobとの共同調査として、広告とモバイルゲームに関するグローバル調査結果を発表。アプリ内広告の品質とゲームへのエンゲージメントの関係について詳細なレポートがなされており、ゲームアプリ運用者はもちろん、アプリ内広告でマネタイズをしているアプリの担当者には必見の内容です。なお調査対象には日本も含まれています。
2025年6月12日、「Bloomberg」が、中国のテンセントが韓国のゲームアプリ開発企業 NEXONの買収を視野に入れて動いていると報じました。テンセントは2019年にもNEXONの買収を試みており、再度のアクションとなります。近年、中国発のゲームアプリが世界を席巻しており、その傾向にさらに拍車がかかるかもしれません。
NEXONは「メイプルストーリー」「EA SPORTS FC」「ブルーアーカイブ」など、人気ゲームを多数保有しており、日本でも有名なゲームアプリ開発企業。日本法人は2011年に上場を果たしています。