オルビス株式会社様が運営する『オルビス公式オンラインショップ』『ORBIS公式アプリ』への、Reproのソリューション導入事例です。
CRM・メディア戦略部 デジタルチャネルグロース戦略グループ マネジャーの和田薫様と鎮西達也様に、プロジェクト全体像からその成果までを詳しくお話しいただきました。以下の2部構成になっていますので、興味をお持ちの章からご覧ください。
【目次】
オルビス株式会社様×Reproのお取り組み全体像
オルビス公式オンラインショップ・ORBIS公式アプリの概要
『オルビス公式オンラインショップ』『ORBIS公式アプリ』では、化粧品から健康食品、ボディウェアまで、オルビスの様々な商品を購入可能。美と健康のための読み物コンテンツやAIを活用した分析サービスがとても充実しており、単なる商品購入以上の価値をお客様に提供しています。
公式オンラインショップでは、初回購入なら1品から全国送料無料。ORBIS公式アプリは累計500万ダウンロードを突破し、ますますお客様に愛されている。
オルビス株式会社様への支援概要と体制
2020年以降、オルビス株式会社様には、戦略コンサルティングからデータ基盤構築、アプリ・Webマーケティングの実行支援まで、オンラインマーケティングを一貫して支援させていただいています。
■オルビス株式会社様にReproが提供するソリューション
- 戦略領域:コンサルティング、データ基盤構築
- アプリ領域:アプリ収益最大化サービス(Repro Appにマーケティング実行支援が付帯)
- Web領域:コンバージョン最大化サービス(Repro Webにマーケティング実行支援が付帯)
- ASO(アプリストア最適化)対策領域:ASOエキスパート支援、ASO Insight
オルビス株式会社様とのプロジェクトで特徴的なのは、2022年4月のデジタルチャネルグロース戦略グループ発足に合わせて、Reproからのサポート内容を変更したことです。
グループ発足前は、短期的な売上向上に向けてReproが主導してマーケティング施策の立案と運用を実施(インハウス化支援フェーズ)。発足後は中長期的な企画についてはオルビス株式会社様がプロジェクトリード、Reproがコンサルタントとして専門的なサポートを随時しながら、実行チームとして支援する形へとプロジェクトが進化しています(コンサルティング&実行支援フェーズ)。
■オルビス株式会社様への支援概要
2020年から約2年間のプロジェクトの中で、サービスグロースのノウハウ移転が順調に進み、2022年4月にはオルビス株式会社内にグロースハックを専門とする部署が発足。Reproはマーケティング施策のコンサルタントという立ち位置での支援が増えている。
■オルビス株式会社様への支援体制
お客様のニーズにお応えし、寄り添い、コミュニケーションの場にもなるサイト・アプリ
――最初にReproが支援させていただいている、『オルビス公式オンラインショップ』『ORBIS公式アプリ』についてご紹介いただけますでしょうか。
和田 オルビス商品を手軽にいつでもオンラインでご購入いただけるWebサイトであり、モバイルアプリです。ただし、「商品を買えるだけ」の場所ではありません。大切にしているのは、お客様にオルビスの価値を理解していただき、そのうえでしっかりと商品を使っていただけるような情報提供。オルビスとお客様とのコミュニケーションの場という位置づけです。
オルビスは今、お客様の美と健康の生涯伴走者であることを目指しています。肌分析やメイクアドバイス機能、読み物コンテンツなど、お客様のお肌の悩みやスキンケア方法などに寄り添うコンテンツの開発に力を入れているのはその表れですね。
鎮西 我々のチームはオルビスの商品、そして店舗での接客サービスを、「ポーラ・オルビスグループの高い技術力や、お客様との絶妙な距離感に裏付けされた高品質で価値あるもの」と自負しています。だからこそ、それをオンラインでも再現したいという想いがあります。「お客様が困ったとき悩んだときに、その答えがあり欲しい商品にも出合える」、そんなWebサイト、アプリを目指しているのです。
和田 おかげさまでORBIS公式アプリは累計500万ダウンロードを突破していますし、Web・アプリを合わせた売り上げは約400億円規模にまで成長しています。これからもどんどん価値を上げていきたいですね。
ORBIS公式アプリの「マガジン」コンテンツ。記事や動画を通じて、オルビス商品の正しい使い方や美容、ヘルスケアなどのノウハウを学ぶことができる。
オンラインサービスのグロースに対する知見・実績が導入の決め手に
――Reproでは2020年からWebサイト、アプリのマーケティング支援をさせていただいております。Reproのソリューションを導入された背景についてお教えいただけますでしょうか。
和田 少し大きなテーマになってしまうのですが、オルビス全体のリブランディングから話はスタートしています。2018年に弊社は「通販のオルビス」というイメージから、スキンケアを中心とする「ビューティーブランドのオルビス」へと事業ドメインを転換し、お客様が抱くイメージを変えました。
このリブランディングには一定の手ごたえを感じておりますが、それまで強みとしていた販促やダイレクトマーケティングのやり方を見直す必要も出てきました。当たり前の話ですが企業は商品を売って収益を上げなければなりません。次のステップとして、オンラインチャネルのグロースに戦略的に取り組もうとしていたタイミングだったのです。
――オルビス様の大きな変革期にあたっていたわけですね。そんな中でReproのソリューションを選んでいただいた決め手はどのようなものだったのでしょうか。
和田 当時は企業とユーザーとの接点として、アプリの重要度が急速に増していた時期でした。弊社のアプリはいわゆる店舗のポイントカード機能から始まったもの。ECや肌分析機能を追加・拡充してきたものの、社内にアプリマーケティングについてのノウハウが不足している状況だったのです。この課題を確実に解決できるであろうと感じたのが、アプリマーケティング領域、ツール提供に豊富な実績をお持ちのReproさん。これが第一の理由ですね。
Web領域、Web接客ツールについては、Reproさんを含めたくさんの支援会社、ツール会社さんを検討しました。その結果、「機能に大きな差はないよね」という結論に落ち着いたんです。そうであれば、アプリ、Webサイトを一貫してお任せできるReproさんが適切だという判断をしました。同じツール、同じ会社にお願いできれば、施策の拡張や展開も容易ですし。
そして最も重要な観点として評価させていただいたのが、アプリ、Web両サービスにおけるグロースハックの知見を豊富にお持ちだったこと、ご提案に盛り込まれていたことです。当時の弊社にはオンラインチャネルのサービスグロースに精通したメンバーが不足していました。「必要なツールと一緒にコンサルティングを受けられ、ノウハウのインプットもできる」というメリットが最終的な決め手となりました。
ノウハウの蓄積、UI/UX改善が数億円規模の売上貢献につながっている
――Reproのソリューションはオルビス様の期待にしっかりと応えられているでしょうか。率直なご意見をお聞かせください。
鎮西 年間で考えると数億円規模の売上増大につながっています。もちろん、Reproさんの支援だけでなく、他の様々な施策、協力会社さんあってのことなのですが、確実にReproさんとの取り組みがサービスのグロースに貢献しています。
加えて、個人的に一番大きいと思っているのが、ノウハウやスキルの移転についてです。プロジェクトが始まった当初はReproさんからの提案を受けて、それを承認し、実施していきましたが、その形式も変わってきました。
弊社の課題をお伝えして、企画を一緒に考えて、ディスカッションをして実装する。社内で検討を進めた施策に対して、他社の事例を基にご意見をいただいたり、Reproさんという外部の知恵、目線が入ることで、課題解決の精度が上がっていると実感しています。
和田 ReproさんはWebサイト、アプリの支援実績を豊富にお持ちなので、オンラインチャネル全体のグロースハックについてしっかりとした回答を得られます。そして、ツールを使って短期的なCVRやMAUなどを上げる施策も高速に回していただける。
長期的な展望を持って検討すべきことについては良き相談相手、コンサルタントとして、短期的な成果を求めるものについては有能な実行チームとして頼らせていただいています。
■定例ミーティングにおける分析・コンサルティング例
UI/UXの変更にあたってのコンサルティングや調査・分析も実施。Repro App、Repro Webというツールの利用に閉じない支援を提供している。
――2022年4月にデジタルチャネルグロース戦略グループという部署ができ、オンライン領域のグロースハックにより注力するようになったとうかがっています。Reproが貢献できた部分もあったのでしょうか。
和田 グロースハックへの理解やUI/UXに対する注目度は、Reproさんとの取り組みを通して明らかに上がっています。CVRが1%改善すれば、数億というレベルの売上改善につながる。そういう話を社内にできるようになったんです。実はこれがReproさんとの取り組みの最も大きな成果なのだと思っています。
外部リソースを活用したからこそ実現した高速なPDCA
――短期の施策で印象深かったものはありますでしょうか。具体的にReproを活用して実施した施策についても教えてください。
鎮西 如実に効果が出たのはアプリのレビュー促進ですね。施策開始後約3カ月でレビュースコアが「2.2」から「4.4」まで大幅に改善しました。アプリダウンロードの判断には詳細ページに掲載されるレビューの内容やスコアが大きく影響します。スコア改善後には実際にCVRが上がり、わかりやすく成果を得られました。
MAU、継続率(リテンションレート)の改善を目指して、オンボーディング施策にも力を入れてきましたね。Reproさんとのお取り組み当初から続けているもので、着実に効果が出ていると感じています。
そのほか、プッシュ通知の許諾率改善に関する施策も成果をあげています。外部要因もあって許諾率が低下傾向にあったのですが、直近ではそこに手を入れて改善が見え始めました。iOSでは施策を開始してから半年程度で許諾率が約4%上昇しています。
オルビス公式オンラインショップに対する施策では、お肌のお悩み別訴求が面白い形で成果につながりました。CVRへの影響は大きくなかったのですが、ユーザーのニーズ分析に役立ったのです。この施策で得られたユーザーインサイトがコンテンツ制作のチームに展開され、人気コンテンツを生み出しています。
より本質的な課題解決へとグロースハックを加速させる
和田 オルビスはお客様の美と健康の伴走者であることを目指し、各接点の取り組みを進化させています。我々は本質的な課題解決のため何をすべきかを考え、冷静に費用対効果を判断し、実行推進していきたい。Reproさんとの取り組みももちろん加速させていきます。中長期の大きな開発、短期間でKPIを改善する足元の施策、両軸でご支援いただきたいと考えています。
鎮西 アプリの購買チャネルとしての強化が、目下の課題として注力していきたい領域ですね。そして、アプリとWebサイトを連動させながらグロースハックを追求していきたいと思っています。そのためには、Reproさんに引き続きお力をお貸しいただきたいと考えていますし、まだまだReproさんへの期待は大きいですよ(笑)
※聞き手:Repro株式会社 Customer Success Div 班目和也、Sales & Marketing Div 岡野宏輝
※本記事は2023年10月26日時点の情報です。Repro株式会社または掲載企業の都合により、紹介されている機能やサービスの提供が終了している場合があります。あらかじめご了承ください。