• ※左からフジテレビジョン総合事業局 コンテンツ事業センター コンテンツ事業室 村上正成さん、Repro Customer Success Div 岩田

    株式会社フジテレビジョン

    レコメンドPUSH通知の精度向上で動画再生率が130%UP! スマホからテレビまでマルチチャネル施策にも活用

    『FOD』/株式会社フジテレビジョン

    • 動画配信サービス

  • 課題

    継続率に影響のあるユーザー行動・視聴コンテンツの分析ができておらず、またユーザーの状況に応じてコンテンツを出し分けるマーケティング施策に取り組めていなかった。

  • 導入

    データを把握し、新規ユーザーの定着率およびコンテンツ視聴の継続率を向上させるために『Repro』を導入

  • 効果

    精度の高いPUSH通知でレコメンド(おすすめ)施策を打てるようになり、動画再生率は最大1.3倍に。また、テレビアプリなど複数チャネルの行動データを利用したマーケティングができるようになり、施策の幅が充実

はじめに

80万人以上の有料会員数を誇る、フジテレビジョンが運営する動画配信サービス『FOD』。スマートフォン(以下スマホ)向けアプリは2020年11月時点で累計1600万ダウンロードを突破しました。

フジテレビ公式の動画配信サービスだけあって、フジテレビの過去のドラマやバラエティ、独占配信の映画、アニメなどFOD内だけで観られるコンテンツが約1万本あります。

2005年に動画サービスとしてスタートし、2012年にスマートフォンでのサービスを開始、さらに4年後の2016年には月額制の定額見放題サービス「FODプレミアム」のローンチに合わせて本格的にアプリのサービスを開始しました。

2019年までにはFire Stick TVやAndroid TVに対応するなど、Webからスマホやタブレット、さらにテレビ画面へとユーザーとの接点を増やしています。

順調に思えるFODアプリですが、サービス開始当初はユーザーの行動を把握しきれていなかったとのこと。そこから『Repro』を導入して改善施策を重ねることで会員数を伸ばし、現在は複数のデバイスに対応するマルチチャネル施策に取り組んでいます。

FODのグロースに向けて同社では一体どのような改善を行ったのでしょうか。フジテレビジョン総合事業局 コンテンツ事業センター コンテンツ事業室 村上正成さんに、『Repro』導入のきっかけやメリット、評価いただいている点などのお話を伺いました。

(聞き手:Repro Customer Success Div 岩田)

迅速丁寧なサポートとTwitter感覚で触れる初心者に優しいUIが決め手に

―2017年に、当社のカスタマーエンゲージメントプラットフォーム『Repro』を導入頂きました。その時点でFODアプリが抱えていた課題は何だったのでしょうか。

村上

そもそもFODでは、アプリ内のデータを使った分析があまりできておらず、ユーザーの行動がわかっていませんでした。アプリを使ってくださっているお客様がアプリ内でどのような動き方をしているのか、どれぐらいの頻度でアプリを使っているか、いつ離脱が起きているかなどの行動パターン、それらを知るための具体的な数字などを追いかけられていなかったんですね。

―それで、まずはユーザーの動きを把握しようと考えたんですね。

村上

はい。私たちとしては、せっかく一度会員になってくださった方には、できるだけ長くFODを使っていただきたい。しかし、そもそも現状把握すらしていなかったので、新しく会員になってくれたお客様が定着していただけるような施策もあまり打てていませんでした。

―逆に、打っていた施策はあったのでしょうか?

村上

新作情報などをアプリへ一斉に送る「プッシュ通知」の施策は行っていました。しかし、そこにも課題がありまして……。

―どんな課題だったのでしょう?

村上

当時はアプリに何のツールも入れていませんでしたから、追加したい機能は全て直接アプリに組み込んでいました。例えばプッシュ通知を行うだけでも、アプリ開発のエンジニアへ連絡し、通知のタイミングや内容などの要件をまとめて指示を出します。当然、確認とテストも行う必要がある。

そうしたやりとりの時間とロスが積み重なると、かなり膨大になりました。新しい施策を展開するまでに時間がかかってしまい、お客様へ新しいコンテンツを届けるまで歯痒い思いをする。セグメントを切る事もままならない、それが課題でした。

―データ取得と改善工数が課題だった。『Repro』導入後はスムーズになりましたか?

村上

もう、劇的に。マーケティング担当者自身が「この施策をやりたい」と思ったら、自分たちで設定して、セグメントも切って数分後には即実行できます。

私にはプログラミングの知見が全くありませんし、そもそもデジタルマーケティングに携わってきた人間ではありません。操作画面のダッシュボードを見たのは『Repro』が初めて。そんな私にも、Reproは分かりやすい。機能はたくさんあるのに、まるでSNSと同じ感覚で使いこなせるようになりました。

説明を受けていないのに、自然と使い方が分かるようになってくるんです。FODにはほかにもさまざまなツールを入れていますが、使いこなすことなく継続を止めてしまうことも多い。その中で、『Repro』はもっとも長く頻繁に使っています。

―使いやすさを評価いただいてるんですね。そもそも、『Repro』導入の決め手は何だったのでしょうか?

村上

導入時のサポートが手厚いということが決め手となりました。他のサービスだったら、質問をしても「ツールのことしか分かりません」と返答されてしまうことも多い。ところが岩田さんは「こういう施策を打ちたい」などの質問に対して丁寧なだけでなく、レスがとても早い。細かい質問にも答えてくれます。

さらにFODのサービスを理解してくれた上で、こちらの質問の意図を汲んでくれるので話が早いんです。サポート面で安心できると感じ、本格導入を決めました。

―ありがとうございます。そう言っていただけて本当に嬉しいです。

村上

導入当初からサポートは手厚いとずっと感じています。ツール系のサービスは導入後に「サポートは有料です」と言われることも珍しくない。しかし、右も左もわからない導入時に有料と言われたら、正直困ってしまいます。でも、Reproさんにはそれがない。

また、私たちのFODサービスは 365日休まず稼働していますから、土日祝休日などにピンチになることがある。それでもReproさんは対応してくれます。緊急時のサポートはとてもありがたい。こうした面も含めて、深いお付き合いになっているのだと思います。

離脱する「タイミング」と「質」を分析して視聴継続率が大幅アップ!

―『Repro』導入後に見えてきた課題はありましたか?

村上

まず、データを見られるようになったこと自体が、大きな前進でした。それから、さまざまなデータを見ていくうちに、「1つ2つと番組を観たら、お客様が離脱してしまう」課題が浮かび上がってきました。

FODの場合「ある特定の1つのコンテンツを観たい」と思ったことをきっかけに入会されるお客様が多い。逆に言えば、それさえ観たら満足してしまう。お目当てのコンテンツを観ていただいたあとに、何か私たちからご提案ができないだろうかと考えました。「レコメンド機能」「プッシュ通知」「アプリ内メッセージ」などを通じて、FODをより継続的に楽しんでいただける時間を増やしてほしい。そのためには、施策のタイミングと質が重要でした。

―タイミングと質とは?

村上

FODの有料会員が解約する「タイミングの大きな山」があります。初回無料お試し期間があるため、無料期間内に大きな山のタイミングがあります。特に最初の1週間が非常に大切に期間なります。 そのタイミングであまり動画をみていただけないと、その後お客様が休眠状態に入ったり解約してしまう傾向に。そうした山に差し掛かった方たちに向けて、『Repro』を使ってプッシュ通知を送っています。今のところはおすすめしたいレコメンドコンテンツを手動で表示させています。これが「質」にあたる部分ですね。あるコンテンツを視聴し終えたあとに、どのコンテンツをおすすめとして表示させるか。これが視聴継続率を大きく左右します。お客様の属性に合ったコンテンツが表示されれば、引き続き視聴を続けていただけるからです。

―具体的にはどのようにおすすめコンテンツを出しているのでしょうか?

村上

以前は、大雑把に人気のあるコンテンツを一括でレコメンド表示していたんです。最近ではより深いデータ分析ができる環境になってからはもう一段掘り下げ、視聴継続率の高いコンテンツの組み合わせを分析し『Repro』でセグメントをきってレコメンドしました。

例えば『コンフィデンスマンJP』を観終わった方の画面に『昼顔』のレコメンドの画像を表示させたら効果が出る、とデータを分析して分かったとします。その場合は、視聴継続率を上げるために、『コンフィデンスマンJP』の視聴者属性で区切った会員の方々には、おすすめとして『昼顔』をレコメンドを通知する。こういった取り組みも始まっていて、いい結果が出てきております。

アプリから直接取得できる数値以外のデータを使った施策はこれが初めてでした。これを皮切りに長く続けて観てもらえる施策を打てるようになり、劇的に施策の質が変わりました。

テレビアプリとスマホアプリを連携させたデータ活用でマルチチャネル施策を強化中

―2018年にはFire Stick TVやAndroid TVにも対応しています。『Repro』を活用する上で何か変化はありましたか?

村上

配信チャネル(経路)が多様化しました。それにともない、複数のチャネルに対応するマーケティング体制が必要になったんです。あるときはスマホで、あるときはテレビで、と複数の視聴方法やデバイスを時間と場所で使い分けてFODを観てくださっている方もいる。あらゆるチャネルのデータを統合的に見ながらお客様を知る必要が出てきました。

―マルチチャネル化に合わせ、FODアプリはどのように進化していくのでしょうか?

村上

今年2020年夏、FODアプリを大幅にリニューアルし、ユーザー体験は大幅に向上しました。年齢やジャンルの好みの傾向など、お客様の属性を分類して適切な施策を行っていますが、今後はマルチチャネル対応の施策をさらに進めていきます。

例えばこれまでは、スマホアプリを利用したかどうかだけでデータを分析していました。しかし、もしかしたらそのお客様はテレビアプリで観てくれていたのかもしれないのに視聴行動を統合できていなかったため、このケースを拾えてませんでした。

そこで、トレジャーデータのCDPで各デバイスごとのデータを収集し統合、連携している『Repro』でのコミュニケーションに活かすというアプローチを開始しました。いわゆる「マルチチャネルデータを活用したマーケティング」が可能になったのです。これはFODにとって、とても大きな進化です。

これからは複数チャネルのデータを分析した上で、お客様ごとの個別の状況を統合的に判断しつつ、より楽しんでいただくために精度の高いレコメンド機能の実装を考えています。まだ「手動でのレコメンド」ですが、全てをその方法で行っていたら膨大な時間がかかってしまいます。そのため、自動レコメンド化するためのテストケースを作っている段階です。

―施策の手法がアプリの進化に合わせて変わってきているのですね。その中で、Reproとの関係性はどのように変化してきたと思いますか?

村上

現在は関係の幅がすごく広がりました。Reproさんは「広告運用」の事業も展開されていますが、そちらともお付き合いが始まりました。また、iPhoneなどのアプリストアを最適化するための改善を行う「ASOチーム」とも契約していて、運用代行してもらっています。

このように、トータルでサービスのグロースをパートナーとして支援していただけるからこそ、良い成果を出し続けられていると考えています。

―ありがとうございます!我々としても広告チームのメンバーや、ASOチームのメンバーと施策やデータを連携し、ワン・チームとしてご支援することを意識しております。評価いただいている点はほかにありますか?

村上

Reproさん側には一切メリットがないようなサービスでも紹介してくれることです。これまでも自社とは関係のないサービスも業界の情報として調べて教えてくれました。まさに、私たちの頼れる「マーケティング・アドバイザー」ですね。サービスや損得を超えてFODの成長を支え、よき相談者になってくれています。

おかげさまで、レコメンドツールはReproさん紹介のサービスも使うようになるなど、より密接なお付き合いになってきました。素晴らしいサポートをしていただいていると感じています。

サービス導入のハードルは相当に低いです。だから、「難しそう」とは思わずにまずは始めてしまえば、Reproさんが手厚い支援をしてくれると思います。

―本日はありがとうございました!