はじめに
株式会社Teachが運営する、オンライン家庭教師マッチングアプリ「Teach」へのRepro Mail導入事例です。
同社では、既存のメール配信システムにおいて「アプリ内行動データとメールの分断」や「手動運用によるリードタイムの発生」といった課題を抱えていました。これらを解決し、ユーザー一人ひとりに最適なコミュニケーションを届けるため、同社は「Repro Mail」へのシステムリプレイスを決断。プッシュ通知・アプリ内メッセージ・メールを同一プラットフォームに統合し、シームレスに運用できる体制を構築しました。
本記事では、既存システムからの切り替えを決断したリアルな背景から、移行プロセス、具体的な成果について、同社のマーケティングを牽引する執行役員CMOの柏谷大輔様と、BIZ-Dev Managerの中武真穂様にお話を伺いました。
「Teach(2026年6月10日時点)」iOS/Android
先生と生徒(保護者)を「都度予約制」でつなぐオンライン指導プラットフォーム。出身大学や指導スタイル、授業評価などで選べる先生検索から、メッセージのやり取り、授業予約、オンラインでの授業実施まで、すべてアプリ内で完結できる。
情報が分断され、手動運用による最大1週間のリードタイムが生じていた

——まずは、貴社のサービスにおけるメールマーケティングの役割について教えてください。
中武 Teachでは、メールを「サービス想起」と「次の行動への背中押し」を担うチャネルとして位置づけ、主に生徒と保護者に向けて送信しています。具体的には、先生紹介や教育イベントにあわせたコンテンツ、登録直後に送るウェルカムメッセージ(ステップメール)など、ボリュームのある内容を届けたい場合に活用しているんです。
一方、すぐにアプリを開いてもらいたい際にはプッシュ通知、画面内での即時アクションの促進にはアプリ内メッセージを使い分け、プッシュが届きにくい層への補完チャネルとしてLINEも活用しています。
——メールマーケティングはどのような体制で運用されているのでしょうか
中武 私が主担当として、企画・セグメント設計・配信・効果分析を一貫して担当しています。インターンのメンバーと一緒に、運用自体は2人で行っている形です。アプリと連動する部分は、開発チームと進捗や情報を共有しながら連携して動いています。
——Repro Mailを導入する前は、別のシステムを使われていたと伺っています。当時の課題について教えてください。
中武 以前は他社のメール配信システムを使用していましたが、アプリ内の行動データとメールのデータが全く紐づいておらず、情報が完全に分断されていました。「アプリ内の行動を起点にメールを出す」という運用が組みづらく、「メールを開封した人がどのようなユーザーか」といった分析も難しい状態だったんです。
手動運用による手間とタイムラグも大きな課題でした。メールアドレスを手動で毎週インポートしないとメールを送信できなかったんです。さらにシステム上でセグメントを切れないため、一度外部でデータを分けてから登録する必要がありました。
柏谷 毎日メールを送りたいのに、最初のステップメール送信までに最大で1週間ほどのリードタイムが生じてしまう。そのせいでコミュニケーションを取る前にユーザーが休眠してしまうといった機会損失が起きていました。
もうひとつ、ユーザー増加に伴うコストの高騰も懸念されていました。当時使っていたメール配信システムは低コストではあったものの、プランの中で管理できるユーザー数や配信メール数に限界があり、Teachのユーザー数やメール配信回数が増えることなどでコストが継続的に上がっていくことがわかったんです。
「私たちにとって一番ちょうどいい」。メールとアプリの統合運用が課題解決に直結

——数あるツールの中で、なぜRepro Mailの導入を決断されたのでしょうか?
柏谷 もともと、ユーザーに最適化したコミュニケーションを取るために、Teachのアプリでは2025年2月からRepro Appを導入していました。そのため、Repro Mailを導入することで、アプリの情報と紐づいた形でプッシュ通知・アプリ内メッセージ・メールを同一プラットフォームで一元管理し、運用できるようになる点が、最大の決め手になりました。
他社製品も検討しましたが、機能が豊富でもコストや工数がかかりすぎるものもあり、私たちにとって機能もコストも「一番ちょうどいい」のがRepro Mailだったという感じです。
中武 Repro Mailを利用することが、私たちが抱えていた「リードタイムによる機会損失」や「ユーザーに最適なコミュニケーションが取れない」といった課題解決に直結すると判断できたため、社内での切り替えの判断はスムーズに進みました。
——別のシステムから切り替えるにあたって、ハードルや戸惑いはありませんでしたか?
中武 実は、私たちが導入した当時(2025年12月)のRepro Mailはまだベータ版で、メール作成のエディタ機能がなかったんです。そのため、最初はAIを使いながらHTMLとCSSを書いて苦戦もしましたが、一度作ってしまえばあとは問題なく運用できました。プッシュ通知やアプリ内メッセージと同じUIで操作できるため、学習コストが低かったのも良かったです。
柏谷 移行時の初期セットアップ(データ連携やドメイン設定など)においては、Repro社のカスタマーサクセスの方に都度ご相談しながら進めることができ、スムーズに配信開始まで辿り着けました。
ファネルのボトルネックにアプローチし、初回予約CVRが5.9%から11.3%に大幅改善

——システムを切り替えたことで、実際の運用と成果はどのように変わりましたか?
中武 「登録直後」や「初回授業完了」といったアプリ内の行動データを起点に、細かくセグメントを切ってメールを送信できるようになったことが一番大きいです。さらに、以前のように手動でインポートする手間がなくなったので、ユーザーが登録した当日から、すぐにステップメールを送れるようになりました。
柏谷 配信からメール開封、コンバージョン(授業の予約)まで同一の管理画面で見ることができるようになり、PDCAが格段に回しやすくなりました。たとえば5日間に1通ずつ送っていたステップメールの順番や頻度を変更しながら検証するといったことが可能になっています。
中武 数字としても成果が出ています。Repro Appを導入した2025年2月以降のデータですが、流入から初回予約までの全体のCVRが5.9%から11.3%へと大きく改善しました。MAUあたりの予約回数は4回から5回に増加し、翌月継続率も約60%から約70%へと改善しています。
利用フェーズに応じたメール施策を実施できるようになったことで、特にリピートユーザーへの予約促進については大きな成果を実感しています。一方で「登録から初回予約」のファネルについては、まだ全体を動かしきれているとは言えず、大きな伸びしろがありそうです。今後さらにRepro Mailを活用し、オンボーディング施策を精緻化していくことに本格的に取り組んでいきたいですね。
——最後に、メール配信システムの導入や移行を検討されている方にメッセージをお願いします。
中武 ファネルのボトルネックに対して、メールだけではなく、プッシュ通知やアプリ内メッセージなど、各チャネルをどう組み合わせて設計していくかという体制作りを意識して進めることが、成果につながると感じています。
つまり、「メール単体のツール選び」として考えるのではなく、アプリやWebのサービス全体として、ユーザーの行動データとどう連動させ、どういうシナリオを作っていきたいかを先に整理した上でメール配信システムを選ぶことをおすすめします。
柏谷 システムを移行する際には、ドメイン設定・データ連携・開発工数といった「最初の山」が必ずあります。ここは伴走してくれるベンダーの存在がかなり効いてくる部分です。私たちのようにマーケチームと開発チームの距離が近いスタートアップにとって、Repro社のサポート体制はとてもありがたいものでした。

※本記事は2026年5月13日時点の情報です。Repro株式会社または掲載企業の都合により、紹介されている機能やサービスの提供が終了している場合があります。あらかじめご了承ください。

