はじめに
仕事にプライベートに、忙しい毎日の中でほっと一息する時間を届けてくれる飲み物、コーヒー。 今回は、国内大手コーヒーショップチェーン「上島珈琲店」を運営するUCCフードサービスシステムズ株式会社 小辻様、中川様のインタビューをお届けします。
アプリマーケターの方であれば、「アプリを使ってリアル店舗とネットを繋げる」というフレーズを見かけることも多いかと思いますが、意外と具体的な事例ってWeb上に出回っていなかったりします。
今回の記事では、マーケティングプラットフォーム『Repro』を用いて、どのように上島珈琲店がリアルの店舗ユーザーとのエンゲージメントを改善したのか、その背景や課題感、具体的な施策までをまるっとお届けします。
(聞き手:Repro マーケティングチーム)
撮影場所:上島珈琲店 No.11
限定クーポン配布やアプリ決済でユーザー体験を向上させる「上島珈琲店」アプリについて
―― 今日はよろしくお願いします!はじめに、アプリ「上島珈琲店」について教えてください。
よろしくお願いします。 アプリ「上島珈琲店」は、お客様にとって上島珈琲店をより身近に感じていただくために開発され、2011年にコーヒーチェーン業界初の公式iOS/Androidアプリとしてリリースされました。
――飲食業界の中でも歴史があるアプリなんですね。具体的にはどんな機能があるんですか?
機能としては「クーポン」、「店舗情報」、「メニュー」といったベーシックな機能の他に、2018年秋からはプリペイドカードを登録してアプリ決済ができる「カード」機能が追加され、好評を博しています。
お客様には特に「クーポン」と「カード」機能が愛用されており、アプリによってリピート集客に繋がっています。
――クーポンもアプリ決済も、ユーザーにとっては嬉しい機能ですね!
アプリリニューアルに伴い、販促強化するために『Repro』を導入
――Reproのツールを導入されたきっかけを教えてください。
アプリをリリースした時期は業界内でも早かったのですが、アプリという新しい領域に対しての知見を持っているマーケターが社内におらず、販促のためのPDCAを上手く回せていない状態でした。
その後、デジタル領域に強い社員が少しずつ集まり「アプリにテコ入れしていこう!」という話になり、アプリリニューアルを実施しました。 リニューアル後、デザインやシステム観点だけでなく、アプリ内マーケティングにも更に力を入れたいと考えていたところ、「いいアプリマーケティング支援会社があるよ!」と知り合いにReproさんを紹介していただき、導入となりました。
――アプリ集客を盛り上げるタイミングでお声掛けいただいたのですね。Reproのツールだけでなくアプリ内マーケティング支援(運用支援)も導入されたのはどうしてですか?
当初はReproのツールのみを導入していたのですが、ツール自体は使いやすかったものの、追うべき数値や効果的な分析、効果測定の方法などを深く理解できていなかったため、しっかりとやり方を学んでいきたいと考え、アプリ内マーケティング支援チームのみなさんへのサポートを依頼しました。
ツール導入まではアプリの既存ユーザーへのアプローチをメインで考えていたのですが、Reproさんに運用面もサポートしていただいてからは新規ユーザーへのアプローチも考えるようになりました。
――アプリ内マーケティング支援チームのサポートによって新しい発見があったようですね!それでは具体的な施策周りの話に移らせていただきます。
アプリ内クーポン配布施策で会員登録率が15ポイント上昇!
――『Repro』を用いた施策で特に効果があったものを教えてください。
はい。上島珈琲店アプリは、会員登録をすることで限定のクーポンを使用することができる仕様なのですが、アプリをインストールしたユーザーの会員登録率に課題がある状態でした。
そこで、Reproアプリ内マーケティング支援チームによるご指導のもと、アプリ内メッセージ機能を用いて「会員登録でクーポンが利用できる」といった旨の誘導告知を表示するようにしました。
特に、初回起動14日以内のユーザーに高頻度で登録促進を行った結果、新規ユーザーの会員登録率が、『Repro』の運用サポート導入前と比較して15ポイントも上昇しました。
――インストールしたユーザーにいかに深くアプリ使用のメリットを知ってもらうのは大事ですよね。その他にも何か数値的改善が見られた施策はありますか?
オリジナルのプリペイドカードとアプリを連携して決済できる機能があるのですが、その機能についてのユーザー認知を深めるための施策を、Reproさんにご提案いただき、実施しました。
どのように入金をするのか、どのように決済するのかなどの方法をユーザーに告知した結果、施策前と比較してアプリ内のカード登録率が1.8倍になりました。
――カードの登録率は売上に近い数値ですし、1.8倍は大きいですね!
アプリ内マーケティングは一朝一夕では不可能!長い目で見てユーザーを育てていく意志が必要
――なかなか社内にナレッジのない状態からReproのツールを用いて運用されてきたわけですが、大変だったポイントなどはありましたか?
導入直後はやはり、社内で運用リソースを確保したり、ツールを使うのに慣れるまでは大変ではありました。 しかし、ツールも慣れれば使いやすい仕様でしたし、アプリ内マーケティング支援チームのみなさんが丁寧に指導してくださったおかげで、だいぶ自分たちなりの運用方法がわかってきました。
そして、現在は自社のみで運用をしています。 運用支援の終了が決定した後、1ヶ月間集中的にノウハウを伝授していただいたおかげで、継続して細かい改善を重ねることができています。
――自社にナレッジが蓄積してきた証拠ですね!今後アプリ内マーケティングに取り組む企業のみなさんに一言メッセージをお願いします。
アプリ内マーケティングは、コツコツとした改善の積み重ねです。クーポンのようなインセンティブのある施策はもちろん、新商品の紹介やアプリの機能紹介のような小さな施策を積み重ねて、ユーザーとの距離を縮めていく努力が不可欠です。
目先の成果にこだわるのも大事ですが、ネット領域より数値の見えにくいリアル店舗を扱う業界のマーケターは「3年後を見越してこれくらいの成果を出したい!」といった長期的な視点を持った上で、いかに社内を巻き込み、ツール導入・運用のための予算を押さえにいくかがポイントとなります。
なかなか難しい領域ではありますが、がんばっていきましょう。
――目先の成果ではなく長期的な視点で成果を出すためにトライする。アプリマーケティングに携わる上で忘れちゃいけない視点ですね。この度はありがとうございました!
最後に
今回の記事ではアプリ「上島珈琲店」の『Repro』を用いた改善事例をお届けしました。 リアル店舗へのアプリ集客は、まるで街頭でチラシを配るようなコツコツした努力が必要です。 なかなか忙しいアプリマーケターのみなさんも、時々コーヒーを飲んで一息ついては、アプリの向こうのお客様と向き合ってみてください。 Reproはいつでも、頑張るアプリマーケターさんを応援しています!