はじめに
『グランドサマナーズ』は、最高峰のグラフィック、音楽、ストーリーで贈る新感覚爽快バトルの本格王道RPGです。王道RPGは巷に溢れているにもかかわらず、『グラサマ』は多くのユーザーを魅了させています。そんな『グラサマ』はどのように誕生したのか、そして、魅了し続けるために、どんなマーケティング施策を行っているのか。
この記事では、モバイルアプリ向けの分析・マーケティングツール『Repro』を利用したアプリ内マーケティングの改善事例について、株式会社NextNinjaの新永さんにインタビューしました。
プロフィール
株式会社NextNinja ソリューション事業部 マネージャー 新永大輔(しんなが・だいすけ)氏 グランドサマナーズ(通称グラサマ)の開発初期メンバーの一人。プログラマー、プランナー、シナリオライターとマルチな才能を発揮。 現在はグラサマを世界中に広めるべく、同社代表山岸聖幸氏とともに日夜広報活動に勤しむ。公式生放送にも山岸氏と共に出演中。
――まず本タイトルのリリース背景から教えてください。
新永 『グラサマ』は、当社代表の山岸のある強い想いから生まれました。山岸は、『ファイナルファンタジー』などの名作王道RPGゲームが好きで、こういったゲームを、スマートフォンで再現できたら、とても面白いのではないかと思ったのです。 しかし、過去の名作というのは、思い出の中で美化されてしまう傾向があります。そこで、ただ再現するのではなく、ユニットの絵をドットにしつつも、細かく丁寧に作ってグラフィックを高品質にしたり、ユニットの動きも現代っぽくしたりと、懐かしさの中にも新しさを入れるようにしました。
クリエイティブにはとても力を入れており、基本自社で制作しています。クオリティラインを設け、それを達成できているかを常に検証し、達成できていないのであれば、手直しを繰り返します。 ユニットだけでなく、広告バナーやアプリ内メッセージのクリエイティブの質も意識し、ユーザーに興味を持ってもらえるようにしています。
――次に『Repro』導入前の課題ときっかけを教えてください。
新永 『Repro』導入前の課題として、休眠復帰がありました。リエンゲージメント広告を打っていたのですが、なかなか継続率も上がらず、効果を実感しにくかったんですよね。また、プッシュ通知も自社で実装し、配信していたのですが、リッチ通知を送れなかったり、ユーザーにちゃんと届かなかったり、色々なトラブルがありました。
そんな時に株式会社デジタルガレージから、『Repro』を紹介されました。『Repro』は簡単にプッシュ通知が配信でき、また、画像や絵文字を使ったリッチ通知も送れます。管理画面が見やすく、設定が簡単なのも良かったですね。
他のツールは、ツールの導入がゴールになっていますが、『Repro』の場合、ただツールを導入するのではなく、アプリの成功までコミットしてくれます。例えば、月に1回のMTGでは、効果測定の結果を報告してくれたり、プランもゲームを実際にプレイした上で提案してくれたりするので、とても心強いです。プレイした上での施策なので、私たちとしてもプランに納得感があります。
私たちとしても、ツールの導入がゴールではないので、その先のアプリの成長まで支援してくださるのは、とても魅力的です。
――『Repro』を使って、具体的にどのような施策を行ったのでしょうか?
新永 以前はできなかった、プッシュ通知を画像付きで全体配信しました。画像に加え、「チュートリアル未突破2日後」「チュートリアル突破4日後」など、セグメント毎に分けた上で、それぞれに合った訴求ポイントを押し出したことにより、開封率が大きく上がりました。
今までは、プッシュ通知をただ送るだけでしたが、『Repro』ならCVや開封率も分析することができるので、施策の効果検証を行えるようになったのは、とても良かったです。
他にアプリ内メッセージにも取り組みました。1日1回装備が無料で当たる「宝具召喚」があるのですが、せっかく無料にもかかわらず、行っていないユーザーがいました。そこで、「無料宝具召喚忘れてない?」というアプリ内メッセージを実装したところ、「これが無ければ、うっかり忘れそうだった」とユーザーからも喜びの声をいただけました。
プッシュ通知の運用は、しっかりとできており、新規ユーザーと既存ユーザーともに当たっていますが、アプリ内メッセージはまだまだ改善の余地があるため、強化していきたいですね。
――『Repro』を活用したことで、FQ5が1.5倍にもなったそうですね。
新永 おかげさまで順調に数字が伸びており、FQ5だけでなく、30日後の継続率も大幅に改善することができています。 『グラサマ』は、操作は簡単ですが、バトルが複雑であり、とても奥深いゲームです。ユニットがスキル・奥義・真奥義を持っていて、さらに装備を3つ装備できるといったように複雑であるため、バトルシステムをあまり深く理解せずに、ユニットだけ育て、バトルに勝てないから離脱してしまうユーザーは一定数います。 ヘルプ画面を自力で実装しようとすると、かなり大変ですが、『Repro』なら簡単にアプリ内メッセージなどで、バトルのコツを教えられるため、実装の工数が掛からず、とても便利です。
まずは継続してもらわないことには何も始まりません。継続さえしてもらえれば、アイテム購入の促進などの施策は後からでも打てます。
―― 海外でも展開されていますが、タイトルを運営する上で何か違いはありますか?
新永 海外ユーザーからすると、さらに難しいタイトルに感じるようなので、よりゲームの魅力をしっかりと伝えることが重要になってくると思います。
例えば、日本のユーザーと海外のユーザーに刺さるプッシュ通知は若干違ってくるはずなので、国内での実績を活かしながら、チューニングして、数字を伸ばしていきたいです。
――今後、『Repro』を活用して行っていきたい施策を教えてください。
新永 まずは先ほども言ったようにアプリ内メッセージの強化に取り組みたいですね。ゲームの面白さに気付かずに離脱しているユーザーも多いと思うので、アプリ内メッセージでゲームのわかりやすさを伝え、ユーザーを定着させたいです。
他にも、期間限定イベントなどをアプリ内メッセージでスピーディーに伝えたいです。ゲーム内にイベントなどの新着情報が載っている「お知らせ」がありますが、あまり見られていません。アプリ内メッセージならクリエイティブ1つで簡単にユーザーに知らせられるので、積極的に取り入れていく予定です。
――『グラサマ』として、何か展望はお持ちでしょうか?
新永 新しいコンテンツをどんどん追加していきます。現状でも、ユーザーに楽しんでいただけていますが、さらにユーザーが驚くようなコンテンツを仕込んでいきたいです。 現在10年目に向けて、コンテンツだけでなく、アプリ自体に新たなシステムの導入など、色々と準備しているので、きっとユーザーにも喜んでもらえると思います。
また、初心者でも上級者でも、全てのユーザーが楽しめるようにしたいですね。タイトルも長くなってきたので、ユーザー毎に格差が出ないよう、どのランクのユーザーも楽しめるようなコンテンツを増やしていきます。 そして、その繋ぎとして、今後も『Repro』を活用していきたいです。
※本記事は2018年12月14日時点の情報です。Repro株式会社または掲載企業の都合により、紹介されている機能やサービスの提供が終了している場合があります。あらかじめご了承ください。