■株式会社ルネサンス様への『コンバージョン最大化サービス』支援概要・体制
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はじめに
スポーツクラブやフィットネスジムの運営などを通して、子どもからシニア層まであらゆる人々の健康づくりをサポートする株式会社ルネサンス。地域に根差したスポーツ施設運営に加えて、企業や自治体の健康づくり支援、介護リハビリ事業などを展開し、「人生100年時代を豊かにする健康のソリューションカンパニー」として確固たるブランドを築いています。
株式会社ルネサンスの中核サービスであり、地域の健康増進をミッションとするのが『スポーツクラブ ルネサンス』。コロナ禍から現在にかけて、一層オンラインコミュニケーションの重要性が増す中、2021年3月にWebマーケティングツール『Repro Web』とその運用支援ソリューションをセットにした『コンバージョン最大化サービス』を導入いただきました。
導入から2年が経過したいま、その効果はどのような形で表れているのか。株式会社ルネサンス コミュニケーションデザイン部 コミュニケーションチーム 課長代理 前田智美さんに、導入背景や経緯を含めて、詳しくお話をうかがいました。
（聞き手：Repro株式会社 Customer Success Div 川畑友香）
『スポーツクラブ ルネサンス（2023年6月8日時点）』
『スポーツクラブ ルネサンス』のWebサイトは、ブランド全体をまとめた総合サイトと、クラブごとに設けられたクラブサイトによって構成されている。
ルネサンスならではのホスピタリティをWebサイトでどう表現するか
――最初に株式会社ルネサンスが展開しているサービスと、その中でWebサイトがどのような位置づけなのかを教えてください。
前田 株式会社ルネサンスは、スポーツクラブの運営を主体として、介護リハビリ施設の展開、企業や自治体の健康づくり支援など、健康づくりにかかわる幅広いサービスを提供している企業です。「生きがい創造企業」という企業理念を掲げて、事業運営、開発に取り組んでいます。
弊社の特徴としてぜひお伝えしたいのがホスピタリティ精神です。地域のお客様と対話して、寄り添いながらスポーツクラブの運営をしていく。一口にスポーツクラブといってもお客様のニーズは本当に様々なんです。健康のために運動をしたい方はもちろん、テニスやゴルフの上達をしたい方、中にはお風呂やサウナだけを利用される方もいます。そういった多様な要望に、クラブやフィットネスジムの設備をはじめ、スタッフ全員が真摯に応えていくのが弊社の強みなのだと思います。
Reproさんにご支援いただいているのは、中核事業の『スポーツクラブ ルネサンス』のプロモーションサイトです。このサイトにはふたつの役割があって、ひとつは新規会員の獲得、もうひとつが会員様に対する各種ご案内の掲載です。プロモーションサイトである以上、新規会員様の獲得がメインにはなるのですが、事業としてはお客様にしっかりと長く通っていただけるのが一番です。ユーザーのニーズを分析し、ロジカルに施策を立案していくだけでなく、各クラブそのものの素晴らしさやホスピタリティをいかにWeb上で表現していくかが重要なのだと考えています。
ツールだけでは無理。運用支援がなければ成果にはたどり着かない
――ルネサンス様のWebサイトはオフラインのサービスとオンラインの情報提供を密に連携しなければなりません。店舗の数も多く、管理も一筋縄ではいかない印象を受けました。どのような背景で、『Repro Web』『コンバージョン最大化サービス』の導入に至ったのでしょうか。
前田 Reproさんと出合ったのは、コロナ禍の真っ只中にあった2021年です。先ほど申し上げた通り、地域に根差したビジネスを展開する私たちの強みは「ホスピタリティ」、ひいては「スタッフの人間力」だと考えています。しかし、その強みを発揮できない状況を強いられてしまったわけです。
そこで、注力しなければならなかったのがオンラインでのコミュニケーションです。中でも顕在化していた課題が3つありました。「サイト構造が現在のサービス設計に合わなくなっていた」「CMSで統一的な設計をしているので改修に大きなコストがかかる」「Webサイト運用の専門的なノウハウとリソースが不足している」というものです。これらを一挙に解決できるツールやソリューションを探していたのです。
かみ砕いていうと、「Webサイトのリニューアルに向けて知見やデータを蓄積したい」「そのためのA/BテストやPDCAをスピーディに実施したい」「PDCAの中で当然、新規会員様の獲得数も増やしたい」といったところでしょうか。
――そんなときに『Repro Web』と『コンバージョン最大化サービス』をご検討いただいたのですね。導入の決め手は何だったのでしょうか。
前田 チャットボットやポップアップツールの導入経験は何度かあったんです。でも、「効果的に活用できず、解約になってしまう」ということを繰り返していました。効果があったのかを検証できずに、「ツールを入れただけ」になってしまう。施策立案のノウハウが少ないうえに、実装や効果検証にかけられるリソースも足りなかったのです。
「ツールだけでは無理。リソースも足りていないし、運用サポートがないと活用しきれない」という点は社内の共通認識だったので、施策の立案から実装、振り返りまでを一貫して伴走していただけるReproさんを選びました。
ルネサンスを深く理解してくれる、信頼できるパートナーを得られた
――実際の支援フェーズに入ったあとの評価についてもお聞かせください。
前田 実はプロジェクト開始当初は不安がありました。『スポーツクラブ ルネサンス』のWebサイトは、「総合サイト」と「クラブサイト」に分かれていて構造が非常に複雑なんです。総合サイトはクラブサイトを統合する役割のもので『スポーツクラブ ルネサンス』全体のプロモーションを担っています。クラブサイトは総合サイトに紐づく形で存在している各クラブ独自のサイトで、主たる運用者はそれぞれのクラブスタッフです。
説明するだけでもややこしいのですが（笑）、クラブによって施設もサービスも異なりますし、運用者が違うのでそのときに表示されているコンテンツも異なります。一律じゃないんです。そんな状況でアクセス解析ツールのデータだけを見ても、正しい分析ができません。しかも、体験申し込みや入会申し込みといったCVポイントはクラブサイト内にあります。本質的にいうと、一店舗ずつ目視しなければ改善はできないのです。
Reproの皆さんは、そんな弊社の事情にも初回の施策提案から誠実に向き合ってくれました。表面的、教科書通りの数値分析だけでなく、Google Analyticsの細かな設定部分まで。「信頼できるパートナーを得た」という喜びがありましたね。Reproの方は大変だったと思いますが（笑）
現在も毎月の定例ミーティングでは、提案と結果報告だけでなく、ちゃんと意見交換ができる状態になっていて、非常に良い形だと感じています。
施策提案に際して行っていただいたユーザーテストの内容もとても参考になりました。あくまでテストだとは思うのですが、第三者の率直な意見をいただけるのは非常に嬉しいことです。
■初回提案時のユーザーテストの抜粋
初回提案前、ユーザーインサイトを知るための第三者ユーザーテスト実施。初回提案時だけでなく、2022年9月にも再度実施し、ユーザーのインサイトに対する解像度を高めている。
※提案書の一部を加工して抜粋。
――ノウハウとリソースが課題とおっしゃっていましたが、前田さんや社内の方の働き方に変化はありましたか？
前田 いま実施していることを私ひとりでやれと言われたら絶対にできないですね。できることが増えた分、仕事が減ったわけではないのですが（笑）。それまで着手できなかった施策や検証をスピーディに進められている実感があります。
Webサイト自体の改修が不要なので、「ダメだったらやめればいい。まずやってみよう」というスタンスで、ずっと自分の中で考えてきたことをすぐに施策としてトライできるのは素晴らしいですね。それがしっかりと成果にもつながっているんです。
もうひとつ大きいのは社内の理解が得やすくなったことですね。「Webサイトの改修をしよう」となったときに、以前はどうしても定性的な個人の意見と捉えられがちな側面があったと思うのです。でも、Reproさんにご提案していただいたり、A/Bテストを繰り返した結果があったりすることで、「他社での成功実績がある」「数値のエビデンスもある」といった説得力のある提案ができるようになりました。
高速PDCAを背景に平均CVR改善率147％を実現。改善率が200％を超える施策も
――Reproからの提案内容や具体的な成果についてもう少し詳しくお話をうかがわせてください。
前田 Reproさんとの取り組みで最初に力を入れたのは、総合サイトTOPページからクラブサイトへの誘導強化でしたね。「場所から探す」「路線図から探す」「施設・アイテムから探す」「スクールから探す」の4種類のボタンリンクの設置から始めて、次月には体験予約CVRが157.7％改善、見学予約CVRが134.9％改善しました。
当初の計測値では、Web入会のCVRが低調だったのですが、エリア選択のリンクに変更するなどのブラシュアップを重ね、2カ月後にはCVRが136.1％改善しています。クラブ一覧への導線は私も重要視していたのですが、「ここまで変わるのか」と衝撃的でした。
クラブサイトのハンバーガーメニューにアクセスマップへのリンクを追加したのもそうです。私自身、「やりたい、やりたい」と思っていたのですが、工数をかけてサイト改修をするほどの説得力を持てていませんでした。それを、『Repro Web』でサイト改修なしに試してみて思った通りの成果が出た。最終的にサイトの改修に至ったのはとても良い成功体験になっています。
■TOPページでの「クラブサイトへの誘導」強化施策
総合サイトTOPページからクラブサイトへの誘導強化施策。ブラッシュアップを繰り返すことで勝ちパターンを創出し、全ユーザーに適用される施策へ。現在もPDCAを繰り返している。
■ハンバーガーメニューへの「アクセスマップ導線」追加施策
ハンバーガーメニューへの「アクセスマップ」リンク追加もRepro Webで実施。前田様の要望をかなえ、CVRも軒並み改善した。
成果も出ていて、クラブのスタッフにも好評だったのが、クラブサイトの「見学・体験のご案内」ページにある体験メニュー直下に挿入した「詳しく見る」ボタンですね。この施策は、Reproさんと一緒に繰り返してきたA/Bテストの結果から生まれたもの。当然かもしれませんが「必要十分な情報を提供されていなければお客様はCVしない。なんでもかんでもCV目的の導線では意味がない」ということがわかってきていたのです。
そこで、体験メニューの詳細情報への誘導を強化したわけですが、実際にWeb入会CVRは130.3%、体験予約CVRが123.7％、見学予約CVRが109.2％改善しています。
■「体験メニュー詳細への誘導」強化施策
体験メニューの詳細にユーザーがアクセスしやすいよう、「詳しく見る」ボタンを挿入。『Repro Web』のみの機能で実装したあと、最終的にサイト改修が実施された。
他の要因も複合的に作用しているものなのですが、2022年の6月に振り返りをしていただいたタイミングでは、A/Bテストの結果、勝ち施策と判断し、全ユーザーに適用した施策の平均CVR改善率は約147％となっています。中にはCVRが倍以上になった施策もありました。この改善はすごく大きなもので、弊社にとって非常に影響力のある取り組みに育っていると認識しています。
――ルネサンス様にはクリエイティブ支援も提供させていただいています。デザインに関しての評価はいかがでしょうか。
前田 バナーなどのデザイン提案に対してフィードバックをしたときに、「こういうことですよね」とすぐに次の提案が出てくる。そのスピード感はすごいなと思っています。私自身が多少デザインツールを扱えるので、以前は自分で修正することもあったのですが、基本的にお任せできています。外部の意見や判断も求めていたので全面的に信頼しています。
ルネサンスではほとんど採用していなかった、イラストを活用したバナーをご提案いただいたり。サイトの性質上、写真が多いので、写真を使ったバナーは埋もれてしまう。実はイラストが良いケースもあるんですよね。でも、イラストはサイトのトンマナを左右してしまうので、なかなか手を出せない部分がありました。外部からの提案としてテストしてみて、成果が出たという事実は、ノウハウの蓄積となっています。
今後は施策ごとの最適化だけでなく、サイト全体のトンマナを見据えながらさらなるご提案をいただけると嬉しいです。
■Reproが制作したクリエイティブの例
Repro社内のデザイナーが、ルネサンス様が実施するキャンペーンのバナーや、リンク導線のクリエイティブも制作している。
サイトリニューアルを見据えて理想を追い求めたい
――最後に『スポーツクラブ ルネサンス』Webサイトの、今後の方針やReproに期待したいことについてもお聞かせください。
前田 将来的にはWebサイトのリニューアルは実施しなければならないと考えています。いまはそのためのデータや知見を蓄積するフェーズだと思うんです。Reproさんにご協力いただいて、PDCAを回しながら、現在のWebサイトの課題は何なのか、理想的なルネサンスのWebサイトとはどのようなものなのかをしっかり見極めていきたい。
現在はどうしても新規会員の獲得にフォーカスしてしまいがちですが、Reproさんにも『スポーツクラブ ルネサンス』Webサイトのあるべき姿をイメージしながら、ご支援を続けていただけるともっと有益な取り組みができるのではと考えています。
※本記事は2023年5月10日時点の情報です。Repro株式会社または掲載企業の都合により、紹介されている機能やサービスの提供が終了している場合があります。あらかじめご了承ください。
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