『ウラーラ』は、いつでも気軽にチャットや電話で占い師に相談ができる占いアプリのサービスです。2014年7月のリリースから6年で、現在ではチャット鑑定数100万件、月間チャット鑑定数は1.5万件以上を超えるほどの規模にまで拡大。同サービスを運営する株式会社Sharing Innovationsでは、『ウラーラ』のアプリマーケティングにReproを導入しています。
リリース当時からReproを導入し、プッシュ通知や「HTML アプリ内メッセージ」を活用。コンバージョン率が40%から80%まで倍増した事例もあるとのこと。同社のアプリマーケティングやRepro活用の裏側について、同社マーケティングチームに話をお聞きしました。
(聞き手:Repro カスタマーサクセス 三好)
はじめに
――『ウラーラ』のユーザーはどのような方が多いのでしょうか。
藤田 お客様の9割以上が女性で、年齢層は20〜40代の方にメインでご利用いただいています。ご相談内容の8割は恋愛関連で、その他お仕事や人間関係に関する悩みもいただいています。
――これまで、どのような方法でサービスを成長させてきたのでしょうか。
藤田 リリース当初は、お客様を増やす前にまずは活動いただく占い師さんを増やすことからはじめました。ご相談する方だけでなく、占い師さんも『ウラーラ』のユーザーです。占い師さんの数と待機時間を増やすことによって「ウラーラに来ればいつでも相談できる」という状態を目指しました。
当時の占い業界では、占い師さんに「1日何時間は必ず待機しなければならない」という待機ノルマを課すやり方が主流でした。しかし『ウラーラ』の場合そのようなノルマは課さずに、「自由に活動したい」という占い師さんの要望にお応えすることで登録人数を増やしていきました。
その分自発的に待機したいと思っていただけるように、次回の待機予告日時を表示する機能や、お客様からの鑑定リクエスト機能をつけることによって『ウラーラ』での稼働時間を増やしてもらえるような工夫を行なってきました。
占い師さんの登録人数が着々と増えていき、今度は新規のお客様の獲得に力を入れていく必要があったため、アプリマーケティングツールとしてReproを導入しました。
現在は新規のお客様の獲得以外にも、幅広い場面でReproを活用しています。
特集ページ施策ではコンバージョン率40%増も。ポイントは効果検証のしやすさ
――Repro活用の中で、特に成果につながった施策があればお聞かせください。
藤田 占い師さんの特集ページをアプリ内に掲載していますが、その施策の効果が良いです。例えば「男性の鑑定師特集」「復縁に自信がある鑑定師特集」といったページを作り、テーマに合った具体的なエピソード付きで占い師さんをピックアップしています。
特集ページへの導線(メッセージ)を、お気に入りの占い師さんを登録できる「お気に入り」のタブ内の上部に出したところ、もともと40~50%くらいだった「お気に入り」からのコンバージョンが80%まで上がり、約2倍向上しました。これは特集ページを見てくださった方の80%がチャット鑑定をしてくださったということです。
こうしたメッセージを出す場所や、ボタンの色やデザイン、メッセージの内容などの効果検証がやりやすい点がReproの良いところだと思います。これを社内でやるとすれば、開発から検証まで約1ヶ月はかかります。Reproを使えばやりたいと思ったことにすぐにチャレンジでき、それが実際にアプリの改善に繋がっているのでとても助かっています。
HTML アプリ内メッセージの活用でコンバージョン率が70%に
埜口 また最近では、「HTML アプリ内メッセージ」のコンバージョンも良い効果が出ています。2020年5月から、カルテの入力画面にユーザー登録を推奨するメッセージと、占い師さんのプロフィール画面に「ここから占えます」というメッセージを設置したところ、鑑定へのコンバージョン率が70%を超えました。
※実際のHTMLアプリ内メッセージ
このメッセージは、新規のお客様やこれまであまり占いを利用したことがない方向けに、鑑定までのプロセスをもっと分かりやすくご案内できないかというアイデアから始まりました。実装後「さらにこうしたい」という要望については、Reproのカスタマーサクセス担当である三好さんにご相談させていただきました。
三好さんはレスポンスが早く、知りたいと思っていたことのプラスアルファの情報をいただけるので、いつも本当に助かっています。
また、『ウラーラ』では定期的にキャンペーンを行なっているのですが、そこでもこのHTMLのメッセージ機能を活用しています。例えば、アプリを開いたときにクイズ画面を表示して、クイズに正解した方にキャンペーンコードをプレゼントする、という内容のものです。
今後は、お客様の好みによりマッチした先生のご紹介や、マッチング精度の向上施策を行なっていこうと考えています。
お客様のフィードバックと反応をもとにプッシュ通知を企画
――その他の業務では、どのようにReproをご活用いただいているのでしょうか。
高井 まずはお客様への「プッシュ通知」です。Reproの操作には特別なスキルは必要ないため、担当者であれば誰でもすぐに配信することができます。例えば、ちょっとアクティブなユーザー数を増やしたいとき、その場の判断ですぐプッシュ通知を送ることもあります。
プッシュ通知の内容はさまざまで、「新人の先生が追加されました」「この先生がおすすめです」など占い師さんをご紹介することが多いです。特に効果が良いのは「占いが好きな方に刺さりそうな話題」を含めたプッシュ通知です。
例えば「今日は新月だから願い事をすると良いですよ」といった季節ネタを絡めることもあります。
――プッシュ通知について、工夫されているポイントがあればお聞かせください。
高井 プッシュ通知の内容は誰でも分かりやすい書き方にしています。10代から60代まで幅広いお客様に『ウラーラ』を利用していただいていますので、どの年代の方にも分かりやすく、丁寧な情報を届けられるように心掛けています。また、プッシュ通知用の画像を作って一緒に配信していることもあります。
埜口 その一方で、露骨な表現、例えば「不倫」「浮気」といった単語は避けるようにしています。というのも、プッシュ通知はユーザー以外の方が偶然みてしまう可能性もあるからです。人に見られたくないような内容の通知が画面に出てきてしまったら、通知をOFFにされてしまうかもしれません。
プライベートな内容を相談するサービスだからこそ、使っていただくお客様のことを考えて発信するようにしています。
――プッシュ通知の内容はどのように決められているのでしょうか。
小川 基本的に週1回は定例ミーティングをしていますが、「今日は〇〇の日だ」「こんなメッセージが良さそう」「お客様からこんな反応がきてたよ」といった会話は日常的にしています。
また、先日ユーザーヒアリングも行い、普段のアプリの利用状況についてお話を伺いました。そこでも、プッシュ通知の内容やタイミング、量に関してどのように感じているかについてヒアリングしました。そこでいただいた内容も施策の中で活かされています。
お客様のニーズにスピード対応するため、Reproを活用する
――今後の展望についてお聞かせください。
藤田 おかげさまで、サービスは今右肩上がりの状態です。ユーザーヒアリングの中でも「相談して悩みが解決されました」「考え方が変わって楽になりました」といったポジティブなお声をたくさんいただきました。
最近は占い番組も放送されていて話題になる機会も増えていますが、「チャットや電話で占い師に相談する」という方はまだまだ一部の方に限られています。悩みを抱えて苦しんでいる人が、いつでもどの場所にいても手軽に相談できるように、もっとたくさんの方に『ウラーラ』を知っていただくことで、それが当たり前になるような世界観を目指していければと考えています。
――その中で、Reproを今後どのように活用していく予定なのでしょうか。
藤田 アプリに関するさまざまな企画をしていく中で、お客様の要望や求められる内容は日々ものすごいスピードで変化していると感じています。そのニーズに合わせて、アプリの機能を開発して対応していきたいという思いもあるのですが、どうしても開発に時間がかかってしまいスピード感にお応えできない部分もあります。
そこで、早めに手を加えていきたい部分や細かいニーズに対しては、今後も「HTML アプリ内メッセージ」やプッシュ通知等を活用して対応していきたいと思っています。開発なしでもすぐにアプリに反映でき、お客様の反応もすぐに確認できるので本当に助かっています!
Reproには新しい機能もどんどん追加されているので、キャッチアップしながらウラーラのさらなる改善に努めていきたいです。
※本記事は2020年10月20日時点の情報です。Repro株式会社または掲載企業の都合により、紹介されている機能やサービスの提供が終了している場合があります。あらかじめご了承ください。