はじめに
日本最大級のネットサービスを提供するYahoo! JAPANが提供するマッチングサービス『Yahoo!パートナー』。趣味から出会える恋愛・婚活サービスとして毎日約5000組マッチングが生まれています。(2019年3月実績)
そんな『Yahoo!パートナー』では『Repro』を導入いただいており、導入から3か月で月に約80個もの施策を実施することで成果をあげていらっしゃいます。
今回は、どのようにして導入から3か月で多くの施策を実行出来ているのか、『Yahoo!パートナー』マーケティングチームの先山さん、吉村さん、小野さん、岡村さんにお話を伺いました。(吉村さんはリモートにて参加いただきました)
(聞き手:Repro カスタマーサクセスチーム 山中)
ほぼデザイナーな『Yahoo!パートナー』マーケティングチーム
※左から、『Yahoo!パートナー』岡村さん・先山さん・小野さん、Repro カスタマーサクセスチーム 山中
――『Yahoo!パートナー』はどのようなサービスなのでしょうか?
小野 『Yahoo!パートナー』はローンチから10年以上が経過しているサービスです。当初はメッセージを主体としたサービスでしたが、2016年10月にサービスをリニューアルしており、今の主流であるマッチングサービスの形になっています。
先山 ちなみに、アプリ版をリリースしたのは約4年前のことですね。ちなみに『Yahoo!パートナー』に携わっているメンバーは数十名で、『Repro』の運用に関わるメンバーは4名となっています。4名の内訳はデザイナー3名と分析企画1名という構成です。
――え、そうなんですか? 皆さんてっきりマーケターだと思っていました。笑
吉村 実は、『Yahoo!パートナー』の専属のマーケターは今はいない状況です。それぞれのメンバーの得意分野を活かしつつ、専門以外の経験も積みやすいので、マーケターとしても成長しやすい環境なのかなと感じています!
“より楽に、より高速に”「データ分析→施策実施のPDCA」を回したかった
――どのような背景で『Repro』をご検討いただいたのでしょうか?
小野 最初のキッカケは、別のメンバーが1年半ほど前に東京で開催された『Repro』の自社セミナーに参加したことから始まります。その後に僕と先山さんがメインで『Repro』の導入を検討していきました。
先山 検討し始めたタイミングでは「どのような座組で進めるか」ということも決まってなかったのですが、課題であった「PDCAを高速で回せていない状況」を改善出来るイメージが持てたので前向きに検討を進めました。
吉村 もともと『Yahoo!パートナー』では、直近5年くらいはグロースハック的な取り組み自体は実施していたのでチーム内にノウハウはあったんです。
しかし、例えば「特定のユーザー層に対して訴求を実施したい」という場合、その度に開発工数をかけて定期的なタイミングに合わせてリリースし、その後の効果検証は限られた分析担当が集計するような流れで進めていました。そのため、多くの施策を細かい改善を加えながら最適化していくことが現実的に難しいというのが課題でした。
小野 なので、分析担当者に頼らずに”誰でも施策の効果を確認でき、スピード感をもって施策を実施可能”となる『Repro』を早く導入したいと考えていました。ただ、導入までの道のりは簡単なものではありませんでした・・・
前例のないツール導入。それでも「成功するための提案」に期待せずにはいられなかった
――他社様でも「新しいツールの導入には時間がかかる・・・」という声は少なくないですね。
先山 どの会社さんでもある話だと思うのですが、過去に前例がないツールの導入や施策を実施する際にはどうしても社内調整は避けて通れない道だったりします。特に、今回はこれまでにないアプリマーケティングツールということで、「どの部署と何を調整する必要があるのか?」ということを考えることから始まりましたね。
小野 社内調整の中でも争点になったのがセキュリティ面でした。弊社では、社内で個人情報に関する分類が細かく決められています。なので、「セキュリティルールに沿った状態で、『Repro』を活用して成果が出せるのか?」という不安はありました。
――そうだったんですね。ちなみに不安はどのように払拭されたのでしょうか?
吉村 導入検討時のタイミングで、セキュリティルールを遵守する形で「どの機能がどこまで利用可能か」「その上で成果を出すためのPDCAをどのように回していくか」ということをしっかりと議論出来ていたことで、小野さんが挙げた不安は解消出来ました。
むしろ、”実際に運用して成果を出すイメージをチームで持てるように提案”いただいたこともあり、徐々に期待の方が大きくなっていきましたね。「早く導入したい!」と社内調整にも熱が入りました。
岡村 加えて、新しいツールを導入する際には”実装面”も不安があるものですが、同様の開発案件と比較しても簡単な内容だったので問題はなかったと聞いています。
吉村 たしかに!エンジニア向けのチャット機能があり、質問するとすぐに回答がいただけたので、実装から『Repro』リリースまでスムーズに出来たという印象ですね。
先山 あと、これから社内調整をやる担当者の方に伝えたいこととして、「自分たちの部署だけでなく、他の部署を巻き込んで『Repro』さんにプレゼンしてもらう」ことをオススメしたいなと思います。
特に他サービスのチームを巻き込めば、「自分たちもツールを導入したい!」と味方になってくれる人が出てきたりするので、話を進めやすくなると思いますよ!
週に20個もの施策を回せるのは「業務の25%を『Repro』に割いている」から
――『Repro』ユーザーの中でもトップクラスの活用率を誇っていらっしゃいますが、どのように施策を実施されているんでしょうか?
吉村 数だけで言えば、今は週に約20個くらいの施策を実施しています。なので、単純に計算すると月に80個の施策を実施してPDCAを回していることになりますね。自分たちでも「『Repro』をかなり活用している」という自負があります。
――導入から3~4か月で1年間がっつり運用されている企業様に匹敵する活用率なので驚きです!
小野 確かにチームとしても個人としても『Repro』に割いた時間がとても多い印象です。具体的には、業務全体の25%を使って『Repro』を活用していると思います。
先山 加えて、毎週チーム全員で「先週の施策の振り返り」と「それを踏まえた次の施策の方針を決める」という時間を作っています。
「データ分析→施策実施」のPDCAはこのミーティングで回しきることを意識していて、1時間半から長い時は2時間以上ミーティングすることもしばしばです。
岡村 いつも定例ミーティングは白熱していますよね! あと私たちが多くの施策を回せる一番の理由は、デザイナーがチームにいることでミーティングの内容を理解したうえで「すぐに制作出来ること」にあるのではないか?と考えています。
――なるほど! たしかにチームにデザイナーがいると活用がより進みそうですね!
「自走出来るチーム×Reproのノウハウ」で、短期間で成果の最大化を!
――ちなみに数多くの施策の中で印象に残っている施策はありますか?
吉村 印象に残っている施策は「ありがとう訴求」ですね。『いいね!』が溜まっているユーザーに対して、色んなセグメントに切ってプッシュやアプリ内メッセージを配信しているのですが、これが結構効果が出ていますね。
先山 個人的には、お正月やバレンタインデーなどの季節イベントに応じたアプリ内メッセージが印象的です。例えば、お正月に「おみくじ」を取り入れたアプリ内メッセージをキャンペーンとして実施したのですが、もともとは他のサービスとの差別化も意識してチャレンジしてみたりしました。
小野 あれは”遊び心”を大事にしようと思って実施してみたキャンペーンだったのですが、想定以上に『いいね!』の送付数が増加しており、かなりエンゲージメントが良かった施策でした。年末年始は、マッチングアプリ全体として活性化する傾向があるので、季節要因にちゃんと対応出来たのは良かったですね!
吉村 あと、施策ではないのですが、一番印象に残っているのは”山中さんの対応”です。 もともと私たちの施策の考え方は「KPIツリーをベースに、とくに課題のあるユーザー層を社内で調査したうえでその人達に行動を促す施策を打つ」というものでした。
しかし、山中さんからご提案頂いた考え方は「ファネル分析で『いいね!』につながる太い線を見つけてそこを攻める!」という私たちとは違った切り口からの施策でした。そして、そのやり方でしか発見出来なかったのが「入会したての新しいユーザーへの誘導強化施策」であり、この施策は今ではとても効果の高い花形施策となっています。
加えて、最終オンボーディングまでに『Yahoo!パートナー』のことをちゃんと理解していただき、綿密に分析をしていただいて、ちゃんと成果が出る提案にまで落とし込んでくださった対応そのものに感激しました!
――ありがとうございます! めちゃくちゃ嬉しくて、泣きそうです。笑
活用するならトコトンやる! 自分たちで『Repro』の拡張機能を作ってカスタマイズまで
※岡村さんが自作したオリジナル拡張機能『Repro+』
岡村 そういえば山中さんに見ていただきたいものがあって・・・より便利に活用できるように、『Repro』で有意差判定を実行出来るようになる拡張機能『Repro+』を作ってみました!
――本当ですか!? ぜひ画面見たいです!
岡村 こんな感じなんですけど、この拡張機能を使うと誰でも簡単に有意差判定が出来るようになるんです。
※実際の画面
岡村 例えば、「コントロールグループ」と「パターン2」を選択して、「有意差判定ボタン」をクリックしてみます。そうするとこの場合は「有意差がある」と判定されてます。ちなみに有意差がない場合は「有意差なし」と出てきます。
自分たちで手動計算する手間が省けたので、これで結構楽になりましたよ!
※「有意差あり」の場合
※「有意差なし」の場合
――これ凄いです! まさか拡張機能まで作っているとは・・・、徹底的に活用されてますね!
岡村 こういう風に『Repro』をもっと活用出来るように工夫してたりするのも、私たちのチームが『Repro』を活用出来ている秘訣かもしれないですね!
デザイナーならではの強みを活用して、さらに『Repro』を使い倒したい
――最後に、今後『Yahoo!パートナー』をどのようにグロースさせていきたいとお考えでしょうか?
先山 「1人でも多くの人をマッチングして、幸せを体感していきたい」と考えています。ここは永遠の課題ですよね。もっと『Repro』を活用して、ここに取り組んでいきたいです!
小野 私は『Repro』を活用してから、サービスの社内プレゼンスが上がったなと感じていまして、もっと活用して社内を盛り上げていきたいなと考えています! 最近では、社内の別のチームから『Repro』について相談を受けたりもしていて、良い反応をもらえるので、もっと浸透させていきたいですね。
吉村 今後は「チャーン予測機能」も活用していきたいですね。あとは、「CV予測機能」がリリースされるという話も伺っているのでそこが楽しみです。もし他社事例とかあったら教えてください!
岡村 『Repro』を使っていて楽しいのが、成果がほぼリアルタイムで分かりやすいのでPDCAが回しやすいところです。 今後もたくさん『Repro』使いますね!
※本記事は2019年5月13日時点の情報です。Repro株式会社または掲載企業の都合により、紹介されている機能やサービスの提供が終了している場合があります。あらかじめご了承ください。