はじめに
婚活パーティー掲載数や口コミ掲載数で国内№1を誇る日本最大級の婚活パーティープラットフォームを運営している株式会社オミカレ。2013年のサービス開始以降、掲載イベント数や利用者数は年々増加し、2022年7月時点の会員数は60万人超を数えるなど、順調な成長を遂げてきました。
同社ではこれまで、集客力のさらなる向上とより快適なサービス提供の実現を目指し、Webサイトの高速化を強力に推進。あらゆる手を尽くしてサイトのフルリニューアルを実施したほか、リニューアル後も継続的にPDCAを回すなどして、さらなる高速化に取り組んできました。そんなタイミングで導入いただいたのが『Repro Booster』です。
今回は、同社代表取締役・西村 晃さんにWebサイトの高速化に対する考え方やその重要性をはじめ、『Repro Booster』の導入によって得られた具体的な効果・成果についてお話をうかがいました。
(聞き手:Repro株式会社 Booster Division 孫 健真)
新規利用者獲得に向けて最重要項目だったSEOと表示速度
――では、はじめに御社が展開されているサービスの概要や特徴について教えてください。
西村 はい。当社では「結婚や婚活をしたい」と考えていらっしゃる日本全国の方々に対して、オンライン/オフラインを問わず、婚活パーティーや街コンといった出会いの場をご紹介するプラットフォーム『オミカレ』を運営しています。ご利用いただいている会員様は10代から60・70代の方など様々ですが、特に30代半ばから後半の方々が多いというのが特徴です。
また、東京や愛知といった都市部だけでなく、静岡や岡山、香川など地方都市のイベント掲載が多いというのも特徴です。地方は都市部に比べて、出会いの機会そのものが少ないという事情や地域性などもあって、地方の方々に多くご利用いただいています。
――ありがとうございます。2022年7月時点の会員数は60万人超を数えるなど、これまで順調な成長を遂げてきた『オミカレ』ですが、新たな利用者を獲得するにあたって重視してきた施策などがあれば教えてください。
西村 当社のサービスは、「出会い」「婚活」「結婚したい」といったキーワードによるオーガニック検索をキッカケにご利用いただくケースが非常に多い傾向があります。そのため、新規のお客様を獲得する集客という点ではSEOが最重要項目になります。ですので、これまで様々なSEO施策を講じてきましたが、なかでも特に意識してきたのが「サイトの表示速度」です。
Googleは数年前から「PageSpeed Insight(ページスピード・インサイト)」といった表示速度に関する検証ツールの提供を始めましたし、「Core Web Vitals(コア・ウェブ・バイタル)」という指標を導入するといった動きを見せてきましたよね。これらのことからもSEOを考えるうえでは、サイトの表示速度が重要になるとかねがね考えていました。
――集客の要となるSEO施策を講じるうえで、特にサイトの表示速度が重要だとお考えだったんですね。
西村 そうですね。それに加えてサイト速度の改善というテーマは、Webサービスを運営する以上、根源的に重要なことだと考えていたというのも大きなポイントです。先にもお話ししたように、『オミカレ』の会員様には地方の方も多く、様々な年齢層のお客様がいらっしゃいます。
例えば、地方では東京都心のように通信環境が十分に整っていないケースもあるでしょう。また、お客様は必ずしも高スペックな端末を使われているわけではないはずです。であれば、あらゆるお客様に対してより快適なサービスを提供するという点において、サイトそのものの表示速度を速くすることは必須だと考えていました。
サイトの表示がもたついたり、画面遷移に時間がかかったりしてしまっては、お客様が希望するイベントに申し込めないといった事態が生じかねませんし、そういったことはもちろんあってはいけない。また、「このサイトは安心して利用できる」という信頼感を獲得するうえでも、サイトの高速化は必要不可欠なことだと考えていました。
リニューアルとPDCAの先に行き着いた『Repro Booster』の導入
――なるほど。では、サイトの表示速度改善に向けて取り組んできた具体的な施策などについて教えてください。
西村 はい。当社では表示速度の改善を目的に2019年6月にサイトのフルリニューアルを実施しました。社内のエンジニアのリソースを総動員して、およそ6カ月をかけてCDNの導入やHTMLの最適化、画像の圧縮など、高速化に向けたあらゆる手段を講じました。
このリニューアルによって表示速度は大きく改善しましたし、リニューアル後も継続的にPDCAを回して、さらなる高速化を図るための努力を続けてきました。しかし、ページ単位で見ると、「もう一歩改善できないだろうか…」といった部分があったのも事実です。そんなときにご提案いただいたのが『Repro Booster』でした。
「タグで高速化?」「これ以上は無理だろう…」の半信半疑が驚きへ
――はじめて『Repro Booster』をご提案差し上げた際、どのような印象を持たれましたか?
西村 最初に『Repro Booster』のお話をうかがったときは、散々手を尽くして高速化に取り組んできたという経緯もあって、「これ以上速くするのは無理だろう…」と思いましたね。
しかも、『Repro Booster』の方法論は、「タグを入れることでサイトを高速化する」というものですよね。私自身、タグを入れるとサイトの表示速度に悪影響をおよぼすことが多いと認識していたので、「本当にできるのだろうか?」と半信半疑だったというのが正直な印象でした。そして、もしも仮に高速化できるのであれば「魔法のようだな」とも思いましたね。
――そんな半信半疑のなか『Repro Booster』を導入いただいたわけですが、実際の効果や成果はいかがでしたか?
西村 実際に導入した効果としては、モバイル端末での50:50のA/Bテストの結果、全ユーザー平均でおよそ1秒の表示速度改善につながりました。また、訪問ユーザーの直帰率は6.6%改善し、1ユーザーあたりの訪問回数は105.4%、セッションベースのCVRは110%、さらにUUベースのCVRは116%改善するという成果が得られました。正直これは、驚きでしたね。
■サイト速度の比較イメージ動画
※『Repro Booster』の適用/非適用による『オミカレ』サービスサイトの表示速度の違いを比較した参考動画です。記事中にある導入効果の検証内容とは異なります。
快適でないと“使っていただけなくなる時代”はそこまで来ている
――『Repro Booster』の導入で表示速度の改善とあわせてKPIの向上にもつながったわけですね。このほか導入後の率直な印象やご感想などがあれば、ぜひお聞かせください。
西村 お客様の多くは日頃から様々なWebサービスをご利用になられていて、その目線は非常に高いものになってきていると思うんですよね。そんな現状において、顧客体験としてサクサク動いて、快適に利用できるサイトでないと“使っていただけなくなる時代”はもうすぐそこまで来ていると思います。
0コンマ数秒や1秒といった表示速度の違いは、もしかしたらお客様に明確な差として実感いただけるものではないのかもしれません。しかし、明らかに遅く、もたつくサイトは、多くの方々に「使いづらい」と感じさせてしまうのは間違いないでしょう。
表示速度の高速化は、集客力やコンバージョンの向上といった文脈で捉えられる場合が多いですが、最も大切なのは「お客様に正しい情報を、安定的に、すばやく提供する」ということだと考えます。これはWebサービスを提供する側として、当たり前基準で取り組むべきことだと思いますね。
――ありがとうございます。では最後に、これからWebサイトの表示速度改善に取り組もうと考えている方へご意見やメッセージなどをいただけますか?
西村 そうですね。たとえ0コンマ数秒であれ、サイトを高速化するというのはとても大変なことです。それを実現するためには相当なコストと労力がかかりますし、決して容易なことではありません。リニューアルを実施するにしても、会社にとってもエンジニアにとっても、非常に難易度の高いテーマであることは私も身をもって実感しました。
まして、高速化したことで得られる効果やリターンをロジカルに説明するのは非常に難しく、取り組みたくても手が出せないという状況もあるかもしれません。ただ、この難しいテーマについて、投資コストを極小に押さえたうえで、確かな効果・成果につなげられるのであれば、ステークホルダーや決定権者の合意を得るのも無理な話ではないでしょう。
そういった意味でもWebの計測ツールを入れるような感覚で、手軽に、スムーズに導入でき、サイトの高速化とその効果・成果としての直帰率や訪問回数、CVRといったKPIの向上が見込める『Repro Booster』は、取り組む価値のあるものだと思います。
事実、当社にとってはサイトの高速化に向けたラストワンマイル、もう一歩を埋めるための有効な手立てになってくれました。
※本記事は2022年10月20日時点の情報です。Repro株式会社または掲載企業の都合により、紹介されている機能やサービスの提供が終了している場合があります。あらかじめご了承ください。