モバイル端末の広告識別子について知っておくべきこと

Repro Journal編集部
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2020.06.05
モバイル端末の広告識別子について知っておくべきこと

目次

モバイル端末でユーザーを特定してコミュニケーションを取るには、どのような手段を使えばいいのでしょうか?

ユーザーがアプリに求めるものはそれぞれ異なります。そのため、広告も一人ひとりのユーザーの性格や好みに合わせることができる機能を使って、各々の状況に合わせたコンテンツを配信するべきだといえるでしょう。

そのようなユーザーの心に響くコンテンツを配信するためには、ユーザーの情報を入手する必要がありますが、そのためにはどのような手段を使えばよいのでしょうか。

本記事では、パーソナライゼーションの精度を高めるのに利用できる、広告識別子をご紹介します。

広告識別子とは?

広告識別子とは、モバイル端末を識別するために生成された一意の英数字の組み合わせ (識別子) のことを指します。

この識別子は、ユーザーの端末にアプリがインストールされることで取得できるものです。インストールされたら、スマートフォンやタブレットから送信された情報に基づいてユーザーの行動を追跡できます。ただし、このIDはユーザーが任意でリセットできる一時的なコードなので、完全に個人を特定できるものではありません。

広告識別子の種類

一般的な広告プラットフォームは特定の登録IDを生成していますが、これはOSが生成する広告識別子とは異なるものです。広告識別子はOS別の2種類あります。

Identifier For Advertising (IDFA)

IDFAとはiOS端末の広告識別子です。iOS6以前は、Unique Device Identifier (UDID) と呼ばれる端末ごとに固有のリセットできない識別子が利用されていました。IDFAは、ユーザー側でいつでもリセットできます。しかし、ユーザーが「追跡型広告を制限」を有効にすると、広告主はIDFAをマーケティングに使用できなくなるということも覚えておきましょう

advertise画像参照: https://www.appsflyer.com/resources/3-ways-to-attribute-measure-app-install-campaigns-cheat-sheet/?utm_source=quora&utm_campaign=What-is-the-difference-between-Device-ID-IDFA-GAID&utm_medium=social

Google Advertising ID (AAID)

こちらはAndroid端末の広告識別子です。AAIDの機能はIDFAと変わりません。端末の所有者は自由にリセットできます。

モバイルマーケティングで広告識別子を活用する方法

ここでAd Exchangeのページを見てみましょう。ユーザーがアプリ内広告に使える3つのオプション (データ収集・リマーケティング・インタレストカテゴリに基づくターゲティング) があります。もし、3つすべてをブロックされたとしても、広告識別子は利用できる可能性があります。ユーザーがこれら全てを無効化しなければ、モバイルマーケティングをする上で大いに役立つことでしょう。

ユーザーを理解する

スマートフォンはユーザーにとって無くてはならない存在となっています。そのため、広告識別子を活用し、これまで以上に簡単に、ユーザーの動向やニーズに合わせて広告を配信できるようになりました。

広告識別子を活用することでまだ注目していないライバルに対して、大きな差をつけることができるでしょう。ユーザーを引き付けるためにも、広告識別子は有効なのです。

画像参照: https://www.slideshare.net/EddyWi/the-dmp-101-data-management-platforms-explained

端末とユーザーを紐づける

デスクトップであれば1台を複数のユーザーで使用する可能性がありますが、モバイル端末の場合、基本的に所有者は1台につき1人。そのため、デスクトップでCookieを使用する場合、複数のユーザーから様々なデータを取得して混在する恐れがありますが、スマートフォンならこのような事態が起こることはありません。

タブレットは複数のユーザーが共有していたとしても、各自が一意のIDを設定できるようになっています。取得した情報がどのユーザーのものか、正確に紐付けたいのであれば、広告識別子が最適だと言えます。

また、広告識別子はリセットしない限り各端末に一意のものが生成されるため、アドフラウドの危険性を最小限に抑える上でも優れたツールであることを覚えておきましょう。しかし広告ボットを使用している場合、リソースの損失が起こる可能性があることを認識しておくべきです。

advertise画像参照: https://resources.distilnetworks.com/all-blog-posts/new-bot-defense-for-api-and-mobile-application-security

広告をパーソナライズする

アプリ内広告は非常に大きな効果を生みます。ブラウザに表示される広告のように、広告ブロックツールを使って簡単にブロックされるものではありません。

しかし、あまりにしつこい広告表示は、逆効果となってしまうので注意しましょう。たとえ広告をブロックできないとしても、ユーザーと関連性のあるコンテンツを表示することが重要です。ここに広告識別子を使用すると良いでしょう。

広告識別子をもとにして、どのユーザーに対しどのような行動を起こすか定義することができます。そうすることで、根拠をもって戦略を立てることができるのです。パーソナライゼーションの精度を高めることでUXは向上し、リテンション率もアップすることでしょう。

画像参照: https://www.slideshare.net/digitalvidya/mobile-app-marketing-101

最後に

ユーザーがデータの取得を許可してくれても、これらを最大限に活用できなければ意味がありません。 今回は広告識別子を利用するメリットについて紹介しましたが、広告識別子を取得した後、ユーザーを魅了する施策をしっかり検討しなければ、効果は発揮できないでしょう。広告識別子はさまざまな施策と併せて活用することで、ユーザーとのエンゲージメントを強化できる武器となるのです。

この記事は、AppSamurai社のブログ"What You Need To Know About Mobile Device IDs"を著者の了解を得て日本語に抄訳し掲載するものです。Repro published the Japanese translation of this original article on AppSamurai in English under the permission from the author.

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