0から始めて230万ダウンロードされるアプリを作った話 - パート1 -

Repro Journal編集部
Repro Journal編集部
2020.06.01
0から始めて230万ダウンロードされるアプリを作った話 - パート1 -

目次

はじめに

この記事ではMedium上に掲載された記事、How I got 2.3 million app downloads (without spending a cent on marketing)を全4回にわけて紹介します。

パート1は著者がアプリを開発することを決めてから、アプリを開発して、いくつかの施策を実践するまでのストーリーです。

私のストーリー

2013年の5月、私は『Discovr』という音楽アプリの共同設立者でした。400万以上のダウンロードと、100万ドルの収益を上げたので、(残念ながら最後はうまくは行きませんでしたが)”成功した”と地元、オーストラリアのパースでは認識されていたのです。

多くの人がアプリ事業で成功する秘訣は何かと尋ねに来ましたが、そのたびにユーザーがダウンロードしたくなるものをどうやって作ったか、はぐらかして答えていました。しかし果たしてこの成功はまぐれだったのでしょうか?

私は幸運にもThe Fortune Cookie Principleという素晴らしい本の新刊見本を読む機会を得ることができました。そのおかげでいかにプロダクトとストーリーを伝えることが大切か気づくことができたのです。また、One More Thingというイベントで紹介されたこのプレスリリースにとても感銘を受けました。あなたはこれより優れたプレスリリースを生み出せますか?

アイデアを生み出す

ある夜、内緒でアプリを制作し、どのくらい事業が上手くいくのか実験しようと思いました。うまくいけば数千のDLと数百ドルの収益を上げることができると思ったからです。

どうせアプリを制作するなら、自分に全く予備知識のない自分が有利にならない分野のアイデアを探しました。そこで目を付けたのがフィットネス関連のアプリです。

私のようにオフィスの椅子に座りっぱなしのデベロッパーにとって、これ以上うってつけの分野は他にあるでしょうか?当時はThe 7 Minute WorkoutがすでにNew York Timesや Hacker Newsで取り上げられて(そしてバズって)いたのでその分野にユーザーの需要があることは分かっていました。

そこで私はアプリに次のようなゴールを設けたのです。

  • 12種類の筋トレを盛り込むこと(Googleで色々調べましたが、結局プランクはどのようなものか理解できませんでした。)
  • 現在行っている筋トレが終わりに近づいていることを知らせ、次の筋トレが何か知らせてくれる音声機能を加えること

他にも次々と様々なアイデアが浮かんできました。例えば、

  • iPadへの対応
  • 時間設定を変更可能にすること
  • メニューをランダムに提示する機能
  • 筋トレの回数とセット数を変更可能にすること
  • トレーニングの記録機能
  • ソーシャルメディアへのシェア機能

アプリ開発の時間が限られていたので、最初の段階ではこれら全ての機能を搭載することは出来ませんでした。

アプリ開発

5時間後には、さまざまなデータで埋め尽くされたいくつかの画面といくつかの音声を完成させました。私はデザイナーではないので、グラフィックはなし、フラットな画面にしました。

pt1バージョン1.0

その後さらに1時間は開発を続け、七色の(私の技術が至らないため、またしてもフラットなデザインの)アイコンをちりばめ、スクリーンショットを撮影し、簡単な説明文を書きました。驚いたことに、「7 Minute Workout」という名前はまだ使用可能だったのです。しかし、思った通り他のアプリでも審査を待っているものがありました。6時間で作り、登録完了。後は待つだけです。

バージョン1.0ー App Storeへの認証

6日間と数分の審査を経て、私のアプリは認証されました。妻にさえこのことを伝えなかったので、私以外にこのアプリの作成者が私であることを知っている人は他にいません。

この頃にはストア内に他の「7 Minute Workout」というアプリがありましたが、最初の週は誰にも言わず、そのまま放置してどうなるか確かめてみることにしました。

ほとんど購入されないと思っていましたが、驚くことに、ランキングは一定で少ないながらもいくつか売れたのです。

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何も変わったことはありませんでしたが、ユーザーがアプリを発見する手段を100%App Storeに頼るのも悪いことではありません。

バージョン1.1 マーケティング

そんな状態だったので、バージョン1.1でやるべきことはマーケティングでした。まず、筋トレが終わった時にSNS(Twitter,Facebook&E-mail)へのシェアが出来る機能を追加し、3回目の筋トレが終わったタイミングでアプリストアへのレビューを促すメッセージを出すようにしたのです。

さきほど説明した完璧なプレスリリース(それぞれに4つのプロモーションコードを付けたのは違いますが)の作り方に従い、アプリ業界での知名度が高い上位10つのアプリのレビューサイトにメールを送りました。

結果はどうだったと思いますか?何も起きることなく、返信は1通も来なかったのです。あるサイトが4つのプロモーションコードをTwitterで配付しましたが、それだけでした。そのため、プロモーションコードでダウンロードしたユーザーは1人もいなかったのです。結果として、この週の売上は横ばいとなってしまいました。

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私が費やした3時間は完全に無駄だったのです!今回の経験から、私が以前から考えていた説が確信に変わりました。アプリはストーリー仕立てで売り込まなければいけないこと。そして開発したアプリの存在に気付いてもらうためには、できれば今まで自分が関係を築いてきた人たちに対して売り込まなければならないことです。

バージョン1.2 複数機種対応

実験の次の段階は、iPadに対応することで市場規模を拡大することです。シンプルにするために、Split View(スプリット・ビュー)内では全く同じ画像を使いました。その結果、申請に2時間、ほかのスクリーンショットの撮影、アップデートした内容の投稿には30分ほどしかかかりませんでした。ここでも、このアップデートは売上になんら影響しなかったのです。それどころか売上は下がってしまいました。

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おわりに

パート1では著者が副業としてアプリを自らデザイン、開発し始めてから、App Storeに認証されていくつかのマーケティング施策を行うまでを追いました。しかし、その施策もむなしく売り上げの伸びは見られないばかりか、売り上げは減少してしまったのです。

パート2では下がった売り上げを取り戻すためにさらに施策を打ってゆきます。お楽しみに!

この記事は、Medium上の記事" How I got 2.3 million app downloads (without spending a cent on marketing)"を著者の了解を得て日本語に抄訳し掲載するものです。Repro published the Japanese translation of this original article on Medium in English under the permission from the author.

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