動画は今もっとも影響力の大きいコンテンツです。Ciscoによれば、2021年までに毎秒100万分の動画がインターネット上でシェアされるようになるのだとか。またその頃には、インターネットを通じて送受信されるものの82%が動画になると予測されています。
動画機能導入後のTwitterは、動画の視聴やシェアだけでなく、動画への意見を交換する場所として人気を再燃させました。動画付きのツイート件数は、2016年前半から50% 以上も増加しています。
そこで今回は、ブランドの成長とプロモーションに有効なTwitterのプロモビデオ (動画広告) 活用方法を紹介します。
Twitterのプロモビデオを使うメリット
なぜ動画コンテンツが世界中でこんなにも人気を集めているのでしょうか? それは、再生するだけで情報の提供と強い訴求ができ、さらに見る人を楽しませることができるからです。
説明動画からライブ動画、ブランドストーリーに至るまで、マーケターは様々なプロモビデオを配信することで、大きな成果をあげています。Wyzowl社が発表した2017年の動画マーケティング最新レポートによると、消費者の79%がテキストの説明より動画を好み、84%がプロモビデオから製品を購入したことがあると回答していました。
Twitterマーケティングでも、マーケティングプランに動画を取り入れるべきであるという統計結果が出ていました。この結果の中で、最も説得力のある5つの理由を紹介します。
Twitterのプロモビデオの再生回数のうち、93%がモバイル端末で再生されています。そのためTwitterのプロモビデオは、モバイル端末を使用しているユーザーにリアルタイムでリーチするには理想的な手段です。
Twitterのプロモビデオを使えばユーザーを誘導しやすくなり、プロモビデオを視聴したTwitterユーザーは、製品を購入する可能性が28%高くなります。 Twitterにおける動画のリツイート数は写真の
6倍、GIF画像の3倍です。
Twitterユーザーの37%が、好きなブランドのプロモビデオをもっと見たいと回答しています。
Twitterユーザーの41% が、動画コンテンツの検索場所として、Twitterを好んで使用しています。
Twitterはユーザーとマーケター、それぞれに向けて新機能を開発しています。そのため、今後もTwitter内での動画人気は今後も継続するでしょう。
Twitterにおける動画の種類
種類によって、動画の作成の仕方やシェアする手段が少しずつ異なります。
撮影動画
Twitterアプリを使ってモバイル端末のカメラで動画を撮影し、アプリで編集とシェアを行います。
インポート動画
モバイル端末のカメラからTwitterアプリに動画をインポートします。
アップロード動画
Twitter.comに動画をアップロードします。
ライブストリーミング動画
Twitterアプリを使用してフォロワーにライブ動画を配信します。
プロモビデオ
Twitterは企業に向けて様々なタイプの動画広告サービスを提供しています。プロモビデオはターゲットユーザーのフィードに「プロモーション」のラベルがついた動画広告です。広告主は以下のようなフォーマットと配信オプションが選択できます。
- ファーストビュー:Twitterで一番目立つタイムラインのトップで、24時間、動画を表示します。
- カンバセーショナル動画:プロモビデオにキャンペーン用ハッシュタグと「ウェブサイトに移動」「今すぐ表示」のCTAボタンを追加し、動画のシェアを促進します。
- インスタントアンロックカード:カンバセーショナル動画のCTAボタンをタップしたユーザーがツイートしたら、プレミアムコンテンツを付加価値として表示します。
- ビデオウェブサイトカード:自動再生の動画にヘッドラインと遷移先のURLを掲載し、ブランドのウェブサイトに誘導するプロモビデオです。
- インストリームプロモビデオ:ライブストリーミング動画を含む他の動画の前後または途中に動画広告を表示し、関連した動画を視聴しているユーザーをターゲットにします。
Twitterのプロモビデオの仕様と要件
ここではTwitterのプロモビデオを利用する前に知っておくべき仕様と要件をまとめました。
プロモビデオの長さ
0.5〜140秒 最長10分の動画を配信できますが、よほど魅力的でない限り最後までは見てもらえません。
プロモビデオのファイル形式
MP4、MOV形式
プロモビデオのファイルサイズ
長さの制限 (最長10分)を超えない範囲で、1GB未満
プロモビデオのファイル解像度
最小:32×32 最大:1,280×1,024
プロモビデオのアスペクト比
1:3〜3:1
プロモビデオのフレームレート・ビットレート
- 推奨フレームレート: 29.97fpsまたは30fps
- 推奨ビットレート: 1080pのビデオで6,000k、720pのビデオで5,000k
プロモビデオの使用方法
次にアプリ内で動画を撮影からライブ動画の配信まで、各種Twitterのプロモビデオの使い方を簡単に紹介します。
モバイルアプリを使ってプロモビデオを録画・シェアする方法
- 「羽ペン」のアイコンをタップします。
- カメラのアイコンをタップします。
- 動画のアイコンをタップして、動画モードに切り替えます。
- 録画アイコンを長押ししている間は動画を録画していますが指を離すと撮影が終了します。
- 動画の続きを撮りたい場合、もう一度録画アイコンを長押しします。
- 動画の一部を削除したい時には、その部分のクリップを上にドラッグします。クリップを左右にドラッグすると、順番を編集できます。
- 動画の仕上がりに満足したら「完了」をタップ。
- 再生ボタンをタップすると、動画のプレビューを再生できます。確認したら、仕上げの編集をしましょう。
- メッセージを添えて「ツイート」ボタンをタップし、動画をシェアします。
モバイルアプリでプロモビデオをインポート・シェアする方法
- 「羽ペン」のアイコンをタップします。
- 保存している動画の中からシェアしたい動画を探して選択しましょう。
- 動画の下にバーが表示されるので、ドラッグして動画の長さを調節します。
- 「切り取り」ボタンをタップすると、編集が終了します。
- 「再生」ボタンをタップすると、動画のプレビューを再生できます。確認したら、仕上げの編集をしましょう。
- メッセージを添えて「ツイート」ボタンをタップし、動画をシェアします。
デスクトップからプロモビデオをアップロード・シェアする方法
- 「ツイート」をクリックします。
- 「画像/動画を追加」をクリックします。
- 動画を選択し「開く」をクリックします。この時、正しいファイル形式になっているか確認してください。
- 選択した動画の長さを編集します。
- 「完了」をクリックして編集を終了します。
- メッセージを添えて「ツイート」をクリックし、動画をシェアします。
モバイルアプリでTwitterライブ動画を作成する方法
- 「羽ペン」のアイコンをタップします。
- 「ライブ」のアイコンをタップします。
- 「ライブ放送する」のアイコンをタップするとライブ放送が開始します。
- 画面を下にスワイプし、「ライブ放送を停止」をタップすると、ライブ撮影を終了します。
プロモビデオを作成する方法
Twitter広告を使用すれば、動画コンテンツを使ったプロモーションを行うことができます。
ビジネスでTwitterのプロモビデオを使用する時のコツと活用事例
プロモビデオには何通りもの活用方法があります。チームで作成した動画をツイートすることもできますし、オーディエンスが喜びそうな関連動画コンテンツをリツイートすることもできます。ライブ動画をTwitterでシェアする方法を検討しても良いでしょう。
プロモビデオが最大限の効果を発揮できるように、役立つアイデアとベストプラクティスをいくつかご紹介します。
プロモビデオを活用する8つの方法
1. ツイートにリプライを送る
ツイートに返信すれば、アカウントがアクティブでTwitterユーザーと交流を重ねていることがわかります。これによって、フォロワーではない人の気を向かせることができるかもしれません。
オーディエンスに働きかけるためには、動画付きのリプライを送ることが有意義かつクリエイティブな方法です。動画は見る人を驚かせたり喜ばせたりするだけでなく、リツイートで拡散したいと思ってもらえる可能性も秘めているのです。 この方法は特に、カスタマーサービスに関連するコンテンツで効果を発揮します。特定のクエリに対してハウツー動画やライブ動画を入れてリプライすれば、メッセージのみのリプライよりも訴えかける力が強くなります。
2. Q&Aコーナーを開催する
動画を通してオーディエンスが直接質問できる機会を設ければ、ブランドストーリーを見せることができ、ユーザーとの距離を近くするなど、ポジティブな印象を与えられるでしょう。常に数百万人のユーザーが利用しているTwitterは、意見をきくのに最適な場所です。
3. アップデート情報やイベントをリアルタイムでシェアする
「Periscope」を使えば、誰でもTwitterでライブ動画を配信できます。ファンに向けたプロモーションイベントを配信するのも良いですし、オフィスの日常風景を配信するという手もあるでしょう。
ライブ動画を使用する時には、視聴者と実際に会話をしているような雰囲気を出しましょう。ビールを醸造している企業であれば、できたてのビールの最初の1杯を注いでみせ、それを味わう様子を配信するなどいいかもしれませんね。
4. 視聴者のためになる情報を提供する
プロモビデオで、ブランドに関する興味深い情報や世界を魅力するようなメッセージを伝えましょう。単に面白いだけではなく、ためになる情報を詰め込むことが大事です。字幕を上手く使えば、視聴者が音声を聞いていなくてもメッセージをしっかり伝えることができます。
General Electricはとにかくたくさんの作品を発表していて参考になります。
5. ティザー広告を実践する
Twitterのプロモビデオは関心が高そうな特定のユーザーをターゲットにできます。ユーザーがタイムラインをスクロールした時に自動的に動画が再生される機能を使えば、エンゲージメントを上げることができます。 Twitterでライブ動画イベントを企画している場合には、大事なその日に向けて、ティザー広告の動画を配信しましょう。
6. 限定コンテンツや舞台裏の動画を配信する
ブランドを盛り上げるには、その舞台裏を覗くことができる動画を配信するのが効果的です。ワクワクしたり驚くような動画は積極的にシェアしてもらえますし、アカウントを再訪してくれる人も増えます。 「Food Network Canada」は、動画で自社をプロモーションしながらも、面白くシェアしやすいコンテンツを提供しているブランドの一つです。
7. 楽しんでもらえる動画を作成する
「Old Spice」は人の顔にペイントを施すロボットが多くの人を楽しませ、大成功を収めました。かなりの時間と労力、そして創造力を費やして作成された動画だと思われますが、動画にそれだけのリソースをつぎ込む価値があるのかどうかは、しっかりと検討しなくてはなりません。
楽しんでもらえる動画を作ると収益化にも繋がります。「Doritos UK」の#BabyDragonというTwitterキャンペーンの例を参考にしてください。
8. ユーザー生成コンテンツを募集してシェアする
オーディエンスからブランドに関連したテーマの動画を募集し、リプライでその作品を評価しましょう。ユーザー生成コンテンツのキャンペーンを取り入れることで、ワンランク上のソーシャルメディアマーケティングを実施できます。
「GoPro」は自分が録画した動画を添えてツイートするよう呼びかけ、ユーザー生成動画をフル活用しています。コンテンツをユーザーに作ってもらうことで、製品の魅力を伝えたりコミュニケーションをとった、様々な観点から抜群の効果を発揮するでしょう。
プロモビデオを使ってさらに多くの人を引き付ける7つの方法
1. 最初の数秒で視聴者の心をつかむ
魅力的なコンテンツがせめぎ合うTwitterでは、できるだけ早いタイミングで視聴者の心をつかむ必要があります。
2. 長い動画は短く編集する
コンテンツの作成には多くの労力がかかるため、できる限り大きな成果を得たいというのは当然のこと。Twitterユーザーは短いコンテンツを好んでシェアする傾向があるため、長めの動画は短くするかGIFにまとめて、印象的なコンテンツを配信しましょう。
3. 人物を正面または中央に配置する
人は人に反応するもの。Twitterでは動画の冒頭に人物が登場したときに視聴者のリアクションが倍増することがわかっています。人物がメインの動画を作る場合は、企業のストーリーや、従業員を紹介するのも良いでしょう。そうすればブランドに人間味を感じてもらえるはずです。
4. 思い切ってブランドをアピールする
最も注目されやすいのは最初の数秒でブランドを大々的に宣伝する動画です。ロゴを加えることで購入意欲が9% 高まります。
5. 字幕でメッセージをしっかり伝える
報道機関の多くは音声をオフにしていても内容が上手く伝わるよう、字幕をうまく使っています。秀逸なBBCのテクニックをチェックしてみてください。
6. ライブ動画を活用する
一体感を高めてブランドを盛り上げるためには、Twitterのライブ動画が欠かせません。ユーザーにも企業を身近に感じてもらう絶好の機会になります。
7. 実物の商品を見せる
動画は製品のありのままの様子を見せることができるため、製品を紹介するには最適です。プロモビデオでは製品の様々な用途を紹介したり、ハウツー動画を配信したりと様々な手段でアピールができるのです。
この記事は、Hootsuite社のブログ"How to Make a Blockbuster Twitter Video for Your Business"を著者の了解を得て日本語に抄訳し掲載するものです。Repro published the Japanese translation of this original article on Hootsuite in English under the permission from the author.