コンテンツだけが勝負じゃない!女性向け漫画アプリ『コミックエス』のリピート読者を増やすアプリ内マーケティング施策とは

Repro Journal編集部
Repro Journal編集部
2017.08.31
コンテンツだけが勝負じゃない!女性向け漫画アプリ『コミックエス』のリピート読者を増やすアプリ内マーケティング施策とは

目次

毎日利用するきっかけづくりをプッシュ通知で行い、リピート読者が5%以上増加

新規事業として漫画アプリ『コミックエス』をリリースした株式会社フーモアは、ユーザーのリテンション率を課題としていました。手厚いサポート体制と豊富なノウハウが決め手となり、マーケティング支援サービス込みで『Repro』を導入。プッシュ通知のA/Bテスト機能を使った施策を行い、2ヵ月弱でリテンション率を5%以上改善することに成功。さらに、アプリ内メッセージによるアプリの機能紹介を行い、機能の利用度の向上も実現させています。

株式会社フーモア

主にイラスト制作・漫画制作を行っており、2016年11月より新規事業として漫画アプリ『コミックエス』をリリース。全巻無料で読み放題の『コミックエス』は、2017年8月現在70万ダウンロードを突破し、20代から30代の女性を中心に支持されている。

写真(左から)株式会社フーモア遠藤 拓己様、斉藤 隼大様、浅田 良平様、伊東 未来様、玉田 春和様

新規ユーザー獲得には成功するも、リテンション率に課題

弊社が提供する『コミックエス』は全巻無料が一つのウリで、ユーザーからお金は一切いただかず広告でマネタイズしています。リリース当初から海外展開を視野に入れており、海外だと海賊版の流通も多いので有料モデルだと戦えないなと考えたのが広告モデルを採用している理由です。

無料であることの敷居の低さやASOに関しては工夫して取り組んでいたこともあり、新規ユーザー獲得は順調でした。今でも新規インストールは一日4,000~5,000件あり、うち90%以上がストア内検索からです。

その反面、アプリの利用継続率には課題がありました。新しい漫画を日々追加したり「グルメ漫画特集」などの特集を行っているにもかかわらずユーザーにうまく訴求できていなかったため、定期的にアプリを訪れてくれるユーザーが少なかったんです。

アプリの解析には『Firebase』、プッシュ通知は『LogPush』を使っていたのですがどちらとも無料で利用できるのでとりあえず入れていたという感じで、あまり使えてはいませんでした。アプリ内でどんなユーザー行動をトラッキングすべきかがわからなかったのでイベント設計もやっておらず、基本的な指標しか取得できてなかったんです。

解析ができていないのでマーケティング施策も大味にならざるを得ず、全ユーザーに対して週に何回かプッシュ通知を送るだけ、その効果検証も満足にできていないという状態でした。

手厚いサポート体制と豊富なノウハウが決め手に

1.導入のきっかけ

アプリを数か月運用してそういった課題が出てきたときに知り合いの会社から「すごい良いツールがあるよ」と『Repro』を紹介してもらいました。アナリティクスとマーケティングの両方とも他ツールより高機能で、相互に連動してるのが魅力的でしたね。

機能も魅力的だったのですが、最終的に決め手になったのは導入後の手厚いサポートと『Repro』の持つアプリマーケティングのノウハウです。

悩んでいたイベント実装はカスタマーサクセスの担当者が「貴社アプリの場合はこのKPIを重視すべきなので、ここにイベントトラッキングを仕込むべきです」とアドバイスをくれますし、マーケティング施策に関しても支援してくれます。これまでの経験からもツールは使いこなさなければ意味がないと考えていたので、導入後も安心して任せられる会社だなと思ったのが一番のポイントです。

漫画アプリとして後発であり、大手出版社のバックアップもない弊社が漫画アプリ市場で戦っていくにはコンテンツ面の勝負では分が悪いと考えていたので、マーケティング面では他社より優れた取り組みをしようということでマーケティング支援も含めて利用を決めました。

アプリ内マーケティングの運用代行サービス概要『Repro』のアプリ内マーケティング支援サービスの概要。施策の策定から実行、効果検証、改善までを実施するサービスを提供している

導入にあたって「今もプッシュ通知をそれなりの頻度で打っているのにこれ以上増やすとアンインストールが増えるのでは?」という懸念もあったのですが、『Repro』の担当者との打ち合わせでかなり細かくセグメントを絞って打ち分けるので一人あたりの受信回数がそこまで増えないことがわかりました。

アプリ内マーケティングを駆使したアプリ成長のノウハウは世の中にもほとんど出回っていないので、これまでのお付き合いで信頼できる『Repro』さんに任せてみようと導入を決めました。

2.プッシュ通知やアプリ内メッセージの有効的な活用法

『Repro』のイベントトラッキングの実装が一通り終わったあと、アプリ内マーケティング支援のキックオフミーティングを行いました。

参考になったのは、ユーザーがアプリを使う際の一連の行動を「アプリ起動 → 漫画を探す → 漫画を読む」という大きく3段階に分け、各段階ごとにプッシュ通知やアプリ内メッセージのコミュニケーションをとるという考え方です。

例えばアプリを起動しても漫画を探す前に離脱しているユーザーは、そもそもアプリの操作方法やウリを理解していないことが離脱要因と考えられるので「ランキング機能」の紹介や「どれだけ読んでも無料」といった特徴を訴求するプッシュ通知を送ります。

一方で、漫画を読み終わったあとに離脱してしまうユーザーに対してはアプリの使い方を教える必要はないので、よく読んでいるジャンルの新作をレコメンドしたり全巻一気読みを促したりなど、より長く使い続けてくれるためのコミュニケーションを取ります。

『Repro』は漫画アプリの改善実績も多く、漫画アプリの成長フレームワークや重視するKPIを心得ています。運用を代行してくれるのはもちろん、アドバイザーとしても大変貴重な存在ですね。

課題だったリテンション率が5%以上増加

1.プッシュ通知を使って、ユーザーが毎日アプリを利用するきっかけづくりを行う

具体的な施策についてですが、一番の課題だった新規ユーザーの継続率を上げるための取り組みで成果が出たのはプッシュ通知のA/Bテスト機能を使った施策です。

キックオフの際に新規ユーザーに対して訴求するべきアプリの特徴を話しあい、「ランキング上位の漫画訴求」「無料で読めることの訴求」「特定のジャンルの訴求」など様々な軸でプッシュ通知を送り何が一番ユーザーに刺さるか検証することにしたのですが、同時に各訴求軸で送るプッシュ通知の文言を2パターンずつテストし、隔週で訴求軸と訴求文言の両方に関してPDCAサイクルを回しました。

図新規有料への訴求軸を洗い出し、各訴求軸の見出しと本文に関してA/Bテストを実施。効果を隔週で検証した(※資料は実際のものと異なる)

「ランキング上位の漫画訴求」と「無料の訴求」どちらが開封率が高かったか、「無料の訴求」のほうが高かったのであればAとBどっちの文言が良かったのか。かなり緻密な作業になるのですが、『Repro』の担当者はこれを全て検証して定例MTGで報告と次の提案を持ってきてくれます。悪かった施策も「なぜうまくいかなかったか」をきちんと分析したうえで話してくれるので失敗も無駄にはならず、MTGのたびに気づきをもらえます。

結果的に2ヵ月弱で継続率は5%以上改善しました。アプリ内マーケティングの重要性を実感しましたね。

図『Repro』導入前と導入後のリテンションレートを比較した図。アプリ内マーケティングを始めてから2ヵ月弱で5%以上の改善が見られた

2.ターゲティングしたアプリ内メッセージで機能の利用率アップ

他に行った施策としては、アプリ内メッセージによるアプリの機能紹介です。編集部でキュレーションしている「イチオシ漫画特集」や読んだ漫画を振り返ることができる「マイボックス機能」などをまだ利用したことのないユーザーにアプリ内メッセージを表示し、利用の促進を図りました。

スクリーンショットまだその機能を使ったことのないユーザーだけをターゲティングしてアプリ内メッセージを送信し、各機能の利用を促進

弊社は開発体制がそんなに強くないので、アプリのUIを改修して使ってほしい機能の利用度を上げるというのは難しい面があります。その点アプリ内メッセージは改修なしで簡単にユーザーに訴求できるのですごく重宝しています。

今はユーザーごとによく読んでいるジャンルを分析し、同じジャンルのオススメ作品をアプリ内メッセージでレコメンドするという施策を試してもらっています。やりたい施策がスピーディーに実行できるところが『Repro』の良いところですね。

スクリーンショットあるジャンルをよく読んでいるユーザーに対してそのジャンルのオススメ作品をアプリ内メッセージで訴求。表示するユーザセグメント、アプリ内メッセージの表示タイミングを自由に変更できるのは『Repro』ならでは

3.機能拡充や収益面の強化で、今後も漫画アプリで独自の地位を狙う

アプリの継続率が安定してきたので、今後は連載機能など機能面でも継続率を高めるための改修に投資したり、新しい広告フォーマットを試して収益面の強化も図っていきたいと思います。新機能の利用促進にもアプリ内メッセージを使う予定です。

これからマーケティング活動を本格化させる上で、業界最先端の手法を学べたアドバンテージは小さくないと思っています。これからも弊社アプリだからこそ読める漫画を提供し、読者を楽しませるだけではなくクリエイターも支援できるようなアプリであり続けたいですね。

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