• ECアプリの改善事例:『smarby』に学ぶグロース術

    『smarby』/株式会社スマービー

    • EC

  • 課題

    「衝動買い」というEC体験を向上させるためのUI/UX改善

  • 効果

    アプリの滞在時間が短縮し、リテンション率は50%以上に

仮説検証のサイクルを高速化し、購入ユーザーのリテンション率アップに成功

株式会社スマービー

smarby

新生児から小学校高学年頃までの子供服を割引価格で購入できるアプリ『smarby』を運営。定価の20-80%オフの限定セールを毎日実施しており、子育てに忙しいママさんたちがわざわざバーゲンに足を運ばなくても買い物を楽しむことができるアプリとして、多くのママさんたちに利用されている。

(インタビュイー:株式会社スマービー プロダクトマネージャー 矢本真丈 様)

衝動買い」というEC体験を向上させるためのUI/UX改善

1.目指しているのは「衝動買い」の誘発

『smarby』はユーザーがついつい「衝動買い」をしたくなるようなECアプリを目指しています。そのコンセプトを尖らせるためにアプリで注力していることは主に2つです。

一つは「いかに商品閲覧から購入までの意思決定を早められるか?」、アプリの滞在時間をKPIとして重要視しています。

通常のECアプリは、ユーザーの滞在時間を長くすることで、多くの商品ラインナップから商品を選んで購入してもらいます。しかし我々のターゲットであるママさんたちは忙しいので、アプリでのウインドウショッピングに何十分も費やす時間はありません。

なので『smarby』は、ママさんたちが極力早く商品の購入までの意思決定ができるようにしています。商品一覧画像の読み込みの高速化などが具体的な取り組みです。

もう一つは「いかに毎日見に来てくれるようにするか?」、継続率の向上を図っています。

『smarby』では日替わりでフラッシュセールを実施しており、毎日新しい商品が掲載されるのですが、掲載されてから1週間ほどで在庫がなくなってしまいます。なので、できるだけ毎日アプリを見て「あ、この服可愛い、買おう!」と思ってほしいんですね。

「ユーザーとアプリの接点を増やすことで課金の意思決定を行う頻度を高める」という思想はECアプリよりもゲームアプリのほうが近いと思っています。ユーザー獲得のコスト感や施策はゲームアプリを参考にすることが多いです。

2.smarbyのアプリ改善プロセス

弊社では3ヶ月ごとに大きな開発テーマを決めて課題や施策の洗い出しを行っています。直近の3ヶ月は「オペレーション」をテーマとして、業務効率化につながる施策を優先して取り組みました。その前は「パーソナライズ」がテーマでした。

定量的な数値データに関してはアクセスログをBIツールでダッシュボード化してチェックしていました。しかし、定性的なフィードバックの活かし方に関しては良い方法を模索していたのです。

アプリのリリース前に3,000人以上のママさんたちのユーザーインタビューを行い、社内のバイヤーもみんなママさんたちなので、どのような商品にニーズがあり、どういったタイミングで必要になるのか情報を得られました。したがってMD(マーチャンダイジング)に関しては良いフィードバックを集めることができたのです。

ただ、アプリのUXに関してはママさんたちの意見だけでは不十分でした。そもそも彼女たちはUXの専門家ではありませんし、使い心地に関する意見も個人差があるからです。

結局、僕らが目指す「衝動買い」というCXをより向上させるための効果的なUI/UX改善のヒントはママさんたちからのヒアリングでは得られませんでした。

そんな時にReproがB Dash Campのピッチコンテストで優勝した記事を読んで、導入を決めました。

3.リテンション分析でマジックナンバーをクイックに引き出す

『Repro』を使ってまず驚いたのは、思っていた以上に「ユーザーの心情を分解してくれるツール」だということです。

よく利用している『Repro』の機能はリテンション分析です。この機能はイベントごとのリテンション率を実行回数別に見ることができるので、どのイベントを何回行わせることがユーザーのリテンション率上昇のトリガーになるのかを簡単に調べることができます。

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たとえば、商品の画像を見た枚数と新規ユーザーのリテンション率の相関関係を調べると、商品詳細ページで商品画像を5枚以上見たユーザーはリテンション率が高いことがわかりました。

そこで写真の見せ方を変えたところ、全体のリテンション率がかなり上昇したのです。

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商品画像をたくさん見るユーザーは継続率が高いことを発見し、UI変更を実施

アプリの滞在時間が短縮し、リテンション率は50%以上に

1.リテンション分析機能を使ってユーザーのリテンション率が向上

リテンション分析機能を使ってUIを改善したところ、初回利用から半年後のリテンション率が50%以上、一度でも購入経験のあるユーザーに限ると半年後のリテンション率は7割以上にグロースしました。

また購入経験のあるユーザーのうち約30~40%が月に2回以上商品を購入しており、その割合も増えているので「ユーザーとアプリの接点を増やして購入の意思決定頻度を高める」という狙いも達成できたのです。

『Repro』の導入は大正解でした。

2.エンジニアのリソースを使わずにキャンペーン効果を最大化

プロダクトの改善をする上で、できるだけエンジニアのリソースを使わないように心がけています。開発リソースはとても貴重ですし、いかに少ない工数でインパクトのある改善施策を考えられるかがプロダクトマネージャーの役割だからです。

リソースを使わずに施策を行えるという点においても『Repro』は重宝していおり、最近だとアプリ内メッセージ機能を使ってユーザーを『Instagram』の自社アカウントに送客しています。

この送客のバナー画像も最初はアプリ起動直後に出していたのですが、商品購入後に表示するのがもっとも送客効果があることが分かったのです。こういうちょっとした試行錯誤も『Repro』を使えばエンジニアのリソースを全く使うことなく可能なので、ビジネスサイドとしてはかなり助かっています。

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商品購入後にInstagramのキャンペーンへ誘導し、キャンペーンのハッシュタグ投稿数は6000以上に
 
3.今後のRepro活用

今後も『Repro』をアプリ改善の主力ツールとして使っていくつもりです。ユーザーがアプリを利用している様子を見ることができるツールは市場に他にありません。スピード感を持ってアプリの改善を行いたい方は必ず導入することをおすすめします。

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