ゲームアプリの広告モデルでありがちな5つの失敗

Repro Journal編集部
Repro Journal編集部
2020.12.15
ゲームアプリの広告モデルでありがちな5つの失敗

目次

無料ゲームのマネタイズという話になると、開発者はしばしば板挟みの状態に陥ります。アプリ内課金(IAP)とゲーム内広告の両方ともプレイヤーの体験をいくらか損なってしまうものですし、プレイヤーの体験と利益の適切なバランスをとることはとても難しいです。

実際、大多数のプレイヤーはアプリ内課金などしません。そうなると開発者にとって、ゲーム内広告がメインの収益源になります。しかし広告を出すタイミングと頻度が適切でなければ、チャーンレート (離脱率)が非常に高くなってしまうでしょう。

以前はプレイヤーが広告を問題視していることに開発者はかなり敏感だったので、ネイティブ広告のデザインや表示に悩んでいました。現在、インタースティシャル広告やリワードビデオ広告はゲーム内の体験の一部としてプレイヤー、特にお金を支払うつもりの無いプレイヤーには受け入れられています。こうした認識の移り変わりはありますが、ゲーム内に広告を組み込む際は注意が必要です。本記事は開発者がやってしまいがちな落とし穴についてご紹介します。

失敗①広告を全プレイヤーに表示している

広告をどれくらい許容できるかはプレイヤーによって違います。従って、広告を全プレイヤーに配信してしまうとかなりの割合でプレイヤーをイライラさせてしまうでしょう。(その結果ゲームから離脱してしまう場合もあります。)アプリ内課金に反応をしてくれるプレイヤーもいれば、広告のほうが反応してくれるプレイヤーもいるということがデータからわかっています。それゆえに開発者はより賢く、データ主導のアプローチをしてプレイヤー個々の行動に基づいた広告戦略を考えなければいけません。

失敗②不適切なタイミングで広告を表示している

ゲームのミッション失敗やライフポイント減少を除けば、広告はプレイヤーがもっとも見たく無いものです。ゲームで敗北したときやフラストレーションが溜まった時にプレイヤーに広告を表示してしまうと、プレイヤーが離脱してしまう確率がぐんと高くなってしまいます。プレイヤーが広告に接するときの感情の状態は、リテンション率だけではなく、クリックやインストールによって発生する収益にも大きく関わってくるのです。

失敗③注意深すぎる

プレイヤーとの関係はデリケートであることを開発者は理解しています。そのため、多くの開発者が注意深すぎるアプローチをとっており、プレイヤーのライフサイクルのかなり後になるまで広告を表示させないようにしているのです。

このアプローチはプレイヤーには喜ばれるかもしれませんが、一般的にリテンション率の低い無料ゲームでは、広告表示されるまでには多くのプレイヤーが何らかの理由でゲームから離脱してしまっているでしょう。そうすると収益発生の大きな機会損失になってしまいます。

これは適切なバランスをどう保つかという問題です。もしこのバランスを最初から保てるのであれば、初回セッションから広告を表示してもいいでしょう。特にそれがプレイヤーのお金を支払う気持ちを推し進めるものであれば、広告表示すべきです。私たちの分析によるとインタースティシャル広告(画面やページの切り替え・遷移時に挿入される広告)を採用しているゲームのほとんどはゲームプレイ後、10秒以内に広告を表示しています。また、広告表示の頻度がアプリストアの評価やランキングにほとんど影響しないということもわかっています。

失敗④1つのアドネットワークしか採用していない

広告収益を最大化したいのであれば、複数のアドネットワークを使うべきです。全てのアドネットワークが要求通りの広告を供給するわけではありませんし、それらネットワークがあなたに支払う価格も異なります。広告スペースが埋まらなかった場合は支払い額は0になります。 1つの広告ネットワークは広告スペースの25%しか広告を供給してくれないので、1つだけに依存すると広告収益を損なうことになるのです。

一つの選択肢としては、最も高いeCPMをアクティブなカスケードシステムとして設定することです。アドネットワークがその広告で埋めるのを選択しなかった場合は、次にeCPMが高い広告を選ぶようにします。かなりトリッキーで正しく表示されるのに時間を費やすプロセスになりますし、自動化できないと定期的な修正が必要になるかもしれません。アドネットワークを自動的に順序立てて配置することによって、ダイナミックな広告メディエーションが一番いい広告を選んでくれます。

失敗⑤広告がゲームで遊ぶ際の障害になっている

プレイヤーのエンゲージメントが低いとお金を払ってはくれません。プレイヤーがゲームを離れてしまうもっともよくある理由は、フラストレーションの溜まる課金システムにイライラしてしまうか、しつこい広告がゲーム体験を邪魔してしまうからです。こうした方法を取る必要はありません。ビデオリワード広告はリテンション率への影響を最小限に抑えて広告をゲームに組み込む事例の1つです。オプトインであり、追加のアイテムが得られるという直接的な利益があるため、プレイヤーが広告を見る可能性が高まります。うまくターゲティングされていれば可能性はさらに高まるでしょう。deltaDNAのゲームデザインチームが最近行った調査プロジェクトによると、ランキング上位のゲームのうち30%はなんらかのリワード広告を採用していました。今日の無料ゲーム市場は過密状態になってきています。その結果プレイヤーはこれまで以上にゲームをアンインストールするでしょう。「ビッグデータ」技術によってプレイヤーの行動に基づいてゲーム内広告を表示できるようになり、プレイヤーの反応に応じた広告の配信やプレイヤーごとに広告を表示する頻度が調整できるようになりました。これによってゲームをうまくマネタイズさせる役に立つばかりか、プレイヤーがもっと楽しめるようなゲーム体験を創れるようになったのです。この記事が気に入ったら “ゲームの広告配信:マネタイズの優れた10のヒント” も読んでみてください。

この記事は、DeltaDNAのブログ5 COMMON IN-GAME ADVERTISING MISTAKES TO AVOIDを著者の了解を得て日本語に抄訳し掲載するものです。 Repro published the Japanese translation of this original article on DeltaDNA in English under the permission from the author.

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