プッシュ通知の最適な配信時間とは?

Repro Journal編集部
Repro Journal編集部
2020.12.15
プッシュ通知の最適な配信時間とは?

目次

プッシュ通知は全てのモバイルアプリにおいてエンゲージメントやリテンション戦略の要となるものですが、それでも私たちはプッシュ通知についてまだまだ知らないことばかりです。

以前私はなぜ60%のユーザーがプッシュ通知をオプトアウトし、あるプッシュ通知は40%のCTRを獲得しているのか書きました。今回は、マーケティングオートメーションツールのLeanplumによるプッシュ通知のデータをいくつか見ていきます。特にプッシュ通知を送る最適な時間について興味深い傾向を明らかにするために6億7,100万ものプッシュ通知を分析しました。

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北米における平日の平均プッシュ通知数

まず、いつマーケターがプッシュ通知を送っているのかを1時間ごとに見て、これらのプッシュ通知に対するユーザーの反応を見ていきましょう。下のグラフは何百万ものサンプル通知を元に北米での平日のプッシュ通知の送信と開封の平均値を指標として示したものです。このデータは北米の現地時間に合わせられ、それぞれの時間の送信数と受信数を示しています。左軸が送信数で青線で表され、右軸は開封数を表し、赤線で表されています。

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このグラフからは興味深い傾向を読み取ることができます。プッシュ通知が送信、開封される時間のトレンドは1日を通して上昇します。正午頃に小さなピークがあり、3時頃また少し大きいのがきて、夕方に一番大きくなります。夕方以降の動向は興味深いです。6時以降、相対的に見て開封されるプッシュ通知の割合がそれ以前の時間と比べて高くなる一方(グラフ赤線)で、プッシュ通知の送信数(グラフ青線)は低くなります。

これはモバイルアプリは大量のプッシュ通知を夕方に届くように送っていますが、エンゲージメントがより高いと思われる夕方以降に届くように設定する方がより効果的であることを示しています。どちらにせよ、この曲線は非常に興味深いものです。次は行動パターンやどのようにユーザーが1日を過ごしているのか理解するため、典型的な任意の1日に着目してみましょう。

任意の1日についての調査がこの傾向をさらに裏付ける

下のAmerican Times Use Surveyのビジュアル化によって、なぜ前述のプッシュ通知のグラフがああいった傾向を示しているのかを理解することができます。このビデオは1,000人の平均的な1日の行動を分刻みでシミレーションしています。彼らは何をしているのでしょうか。電話をしている人、スポーツをしている人、ショッピング、仕事をしている人までいます。このリンクか下の画像をクリックするとビジュアル化した動画を見ることできます。

7時から9時の朝の時間帯に、起床して朝のルーチンをします。食べたり、身支度をしたりしてからオフィスへ出勤し、仕事を始めるのです。このような一貫した朝のタスクはオフィスに着いて生産的な仕事をするまでに行われるので、12時より前の時間にプッシュ通知のエンゲージメントが低いのも納得です。

午後3時頃になるとプッシュ通知の送信数と開封数の増加に関わる興味深い行動の移り変わりがビデオの中で見られます。コーヒーで一息ついたり外出したり、ケータイをチェックするのにもいい時間です。

6時までに多くの人は仕事を終え、余暇の活動に移行します。午後6時から9時の時間帯にプッシュ通知の開封率が高くなるのか納得できるでしょう。仕事を終えるとアプリを閲覧したりソーシャルメディアをチェックしたりと携帯を使う時間が長くなります。この数時間のあいだに人々は余暇の時間に移行し、午後10時までにはほとんどの人は身の回りの世話と就寝に移ります。つまりプッシュ通知のエンゲージメントのピークは仕事後の余暇の時間と似たような傾向を辿るのです。

メディア消費

ここまでで余暇の活動が高いプッシュ通知の開封率と関係していることがわかりました。この余暇の時間に実際に何をしているのでしょうか?Flurry社によるチャネルごとのメディア消費のグラフからいくつか面白い傾向が読み取れます。

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顕著な傾向

  • インターネット利用は主なピークが2回あります。朝8時に一回と、さらに大きいのが夜の7時に一回あります。
  • iOSとAndroidアプリの利用は朝の7時頃急増し、次第に日を通して緩やかに伸び、夜の9時をピークに落ちます。
  • TVを見るのは明らかに仕事後で、午後7時から11時の間が最大のピークになっています。

イギリスのOfcom社が提供しているメディア消費の分析に関するチャートからも似たような傾向を読み取ることができます。

両方のグラフからTVは余暇のかなりの時間を占めるメディアであることがわかります。とくに仕事終わりにおいて顕著です。電話やラジオなどの音声メディアは日中に集中しているのに対し、SMSやメールなどのオンラインメディアは1日を通して利用されています。

プッシュ通知のエンゲージメント VS メディア消費

この一日のパターンとLeanplumのプッシュ通知のエンゲージメントに関するデータを結びつけると、なぜユーザーが夕方にプッシュ通知にエンゲージメントしているのか推測することができます。セカンドスクリーンとしてモバイル端末が効果的に利用されているということはわかっています。人々はなんとなくTVを見ながらプッシュ通知に反応しているのです。TVを見ている間、彼らはポケットや近くに携帯を持っている場合が多く、簡単にアプリを起動します。

この記事は、 Andrew Chen のブログ “ What 671 million push notifications say about how people spend their day ” を著者の了解を得て日本語に抄訳し掲載するものです。 Repro published the Japanese translation of this original article on Andrew Chen in English under the permission from the author.

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