本記事は、2018年9月25日に開催した 「Onbording Hack! ~アプリUX設計の最適解を考えよう~」での発表内容を元にしたイベントレポートです。
現在、 App StoreやGoogle Playには数百万ものアプリが溢れていますが、その中でユーザーの目に留まり、さらにインストールしてもらうのは非常に困難な状況です。そもそも、初めてアプリに訪れたユーザーの多くはそのサービスにどんな価値があるのか、何が得られるのかを理解していません。したがって新規ユーザー定着のためには「最高の体験」を提供して、それを通じてサービスの価値を理解してもらうことが重要になります。
今回は『monomy』を運営する株式会社FUN UPの代表取締役にオンボーディング体験の最適化や改善ノウハウをお話していただきました。
事業の紹介
『monomy』はユーザーがアプリ上でアクセサリを作り、自分のブランドを持つことができるという夢のようなサービスです。小学生でも利用できるような簡単さを重視しており、実際に8歳の女の子も『monomy』でアクセサリの作成から販売までを行なっています。
今日は『monomy』の機能を作成する際に気をつけていることと、『Repro』を活用してどのようにオンボーディングを改善しているのかをご紹介します。
事業の企画段階でUXは決めるべき
アプリを運営していると搭載したい機能や行いたいサービスがたくさん出てくると思います。それでも、最初から全ての機能を搭載したり、サービス化したりしてしまうととても資金や労力も必要となり、難しくなってしまいます。
そこで、まずはアプリで重要なサービスを1つだけ決めて、そこをとことん磨くということを大事にしています。『monomy』では、いい商品 (アクセサリー) をユーザーに作成してもらうことをゴールとしています。そのためには、つくる楽しみが必要です。つくることを楽しんでもらうためには、「またつくりたい」「また投稿したい」と思ってもらえるような仕組みづくりが必要でした。
アクセサリを作って、投稿して、買って、また作るというサイクルをいかにユーザーに回してもらうかということをひたすら考え、搭載した機能が『LIKE機能』です。『LIKE機能』は、投稿したアクセサリーに他のユーザーからLIKEがもらえるというものです。他のユーザーからLIKEがもらえることが嬉しいというユーザーも多いですが、そのアクセサリを買ってもらえたらさらに嬉しい。すると、また投稿したいと思うようになり、そのためにアクセサリを作る。というサイクルが成立しています。
このように、ユーザーに辿り着いて欲しいことから逆算してユーザーストーリーを作り、UXを決めていきました。
『Repro』を活用した初期離脱の改善施策
サイクルが成立していても、まず投稿してもらえないとサイクルを回すことはできません。そこで、『monomy』では『Repro』のファネル分析機能を活用してオンボーディングを改善しています。
課題の発見
最も使用している機能は『ファネル分析機能』です。『ファネル分析機能』では、ユーザーがどこでアプリから離脱してしまっているのかが下の図のように一目瞭然でわかります。例えば図のように、以前はチュートリアルからホームまでに半分のユーザーが離脱してしまっているということがわかっていました。
『monomy』リリース当初のデータ
課題の改善
離脱ポイントがわかったら、画面録画機能でユーザーが実際にアプリを使用しているところを見て、離脱していると思われる理由を洗い出します。『Repro』では、離脱ポイントの動画だけを見ることが可能なので、洗い出した理由をもとに、オンボーディングを改善し、また使用しているところを見る。というPDCAを高速で回しています。
ご清聴ありがとうございました。
※本記事は2018年9月25日時点の情報です。Repro株式会社または掲載企業の都合により、紹介されている機能やサービスの提供が終了している場合があります。あらかじめご了承ください。