2020.11.04
関連する記事
おすすめのお役立ち資料
Repro株式会社が制作した独自の市場調査資料、ホワイトペーパー、お役立ち資料です。
ほかでは知ることのできない貴重な情報が掲載されているので、ぜひダウンロードしてご覧ください。
多くのユーザーはアプリを運用する企業と関わりを持ちたいと思っていることがわかっています。また、これができるかできないかによって、リテンションに大きく影響するのです。
ユーザーの51%は企業に直接フィードバックしたいと考えています。ユーザーがフィードバックできる機能があったとしても、企業側からユーザーに直接フィードバックを求めていかなければ、得られるフィードバックは大幅に少なくなってしまいます。
一般的に、企業側からユーザーにフィードバックを求めていない場合、ユーザーから得られるフィードバックは1%未満になってしまうと言われています。カスタマーフィードバックを得ることは、ユーザーの期待に応えられるだけでなく、アプリの効果的な投資施策をするのにも役立つのです。ユーザーからのフィードバックを集めることで、リテンション率が3ヶ月で400%も向上したという事例もあります。
チャネルや手段に関わらず、ユーザーに意見を求め、それを組み込むことができていない企業は、顧客中心主義の企業とは呼べません。しかし、多くのフィードバックを得ることだけにフォーカスし、ユーザーにフィードバックを強いるような方法は、アプリの成長につながる戦略とは言えないでしょう。
近年、ビジネスにおける他のチャネルの有効性は減少している一方で、モバイルの有効性は一定の増加を保っています。これは、モバイルのプラットフォームを通じて、消費者が企業とオープンに意見を交換することができているためです。顧客中心主義の企業にとって、ユーザーと最もエンゲージメントできるモバイルビジネスの特徴を利用することはとても重要です。
「Apptentive」がリリースしたMobile Customer Engagement Benchmark Reportによって得られたデータから、ユーザーと積極的に関わりを持って多くのフィードバッグを集めることで収益に繋がるということがわかりました。では、具体的にどのようにユーザーとコミュニケーションすることで、有効なフィードバックを集めることができるのでしょうか?
全てのユーザーの意見を取り入れることが必ずしも収益につながるわけではありません。最適な時間と場所を特定し、正しいメッセージを送ることで、より高いエンゲージメント率と、質の高いインタクラションを得ることができるのです。何人のユーザーとインタラクションしているのか、また、そのうち何人のユーザーがインタラクションに対して応えているのかを把握し続けることが、効果的なコミュニケーションができているかどうかを理解する上で重要なポイントになります。以下のベンチマークは、2018年の「Apptentive」を利用している企業におけるユーザーの平均インタラクション率と、それに対するユーザーからの平均返信率です。
企業からユーザーへの平均的なインタラクション率には、アンケート、ダイアログボックス、メッセージなどが含まれています。
返信率は、この企業からのインタラクションに対して応えたユーザーの平均的な割合です。
このデータから、「Apptentive」を利用している企業は、平均24%のユーザーに対してインタラクションしていることがわかります。AndroidとiOSのどちらにおいても同様に24%という結果が出ており、2017年の平均インタラクション率の12%と比較すると、100%も増加しています。
インタラクションに対するユーザーからの平均的な返信率は76%です。つまり、企業がインタラクションした24%のユーザーのうち、74%のユーザーがインタラクションに応えたということになります。Androidにおける平均返信率は66%で、iOSでは84%でした。2017年の平均返信率の65%と比較すると、17%増加しています。
平均返信率の向上は、企業がインタラクションデザインの見直しを適切に行っていることを表しています。適切な時間と場所、そして適切なメッセージによって、より効果的なインタラクションを実現し、最終的な利益につなげることができるのです。インタラクション率が向上しているのにもかかわらず返信率が低下している場合は、ユーザーがそのインタラクションを迷惑だと感じている可能性が高いため、インタラクションデザインを見直す必要があります。不必要なインタラクションの排除や、インタラクションするべきユーザーのターゲティング、また、メッセージの内容の見直しなどを行いましょう。
アンケートは、ユーザーからのフィードバックを得るのに最も有効な方法です。アプリ内アンケートを活用することで、ユーザーがアプリのどの部分に満足していないのか、また、アプリの新機能についてユーザーがどう思っているのかを理解することや、フォーカスグループの作成に役立ちます。
ユーザーへのアンケートを行う際に注意すべきポイントは、返信率です。返信率が低い場合、そのアンケートで得られたデータを信頼することは難しいため、返信率の低いアンケートは効果的なインタラクションとは言えません。
「Apptentive」を利用している企業における、アプリ内アンケートの2017年の平均返信率は17%で、Androidでは14%、iOSでは19%でした。2015年と2016年の平均返信率は13%で、2017年と比較すると31%増加しています。
ポイント: アンケートの返信率を上げるためには、ユーザーを理解し、何を目的にアンケートを行うのかを明確にすることが大切です。また、アンケートは1~5個の質問に短くまとめ、モバイルのプラットフォーム合わせて最適化しましょう。
チャットボットなどの自動会話プログラムは、ユーザーにとって理想的なインタラクションの方法ではないようです。「PwC」の調査によると、10人中8人以上の人が、ロボットではなく、人との会話を望んでいることがわかりました。このことから、いくらテクノロジーが進化しても、人と人とのコミュニケーションはこれからも変わらず、必要不可欠なものであると言えるでしょう。アンケートに回答した55%の人が、「テクノロジーの進化とともに、満足度の高いUXを提供する際、人の力は不要になると思う」という質問に対して強く反対しています。
ユーザーが、ボットよりも人間と話すことを好むのは至って自然なことです。アプリに双方向SMSを取り入れることで、ユーザーがわざわざアプリ画面からメールや電話、webサイトなどに移動しなくても、簡単に企業と連絡が取れるようにすることができます。ユーザーへの負担を軽減させることで、ユーザーのエンゲージメント率の向上につながるのです。ユーザーとのコミュニケーションを疎かにしてしまうと、ユーザーにアプリを放置されてしまうだけでなく、ユーザーがアプリのどの部分に不満を抱えているのかを知ることができず、アプリの改善の可能性まで狭めることになってしまうのです。
インタラクションと返信率、アンケートへの返信率などが多くの企業において向上しているという結果から、顧客中心主義の有効性がさらに明らかになりました。今や顧客中心主義は理想ではなく、より実践的な戦略となっています。企業が、ユーザーからのフィードバッグを優先的に活用することで、アプリの運用を正しく見直し、アップデートするべきポイントの優先順位を決めるのに役立ちます。そして、最終的な収益の向上につながるのです。
インタラクティブなユーザーの増加は、企業がよりユーザーとのコミュニケーションに力を注いでいることを表しています。そして、それに対するユーザーの返信率の増加は、ユーザーが企業からのコミュニケーションを好意的に受け入れていることを表しています。さらに、インタラクティブなユーザーの数が増えているだけでなく、そのユーザー層は多様化しており、より様々なユーザーからのフィードバックを得ることが可能になりました。
この記事は、Apptentive社のブログ"More Mobile Customer Feedback More Revenue"を著者の了解を得て日本語に抄訳し掲載するものです。Repro published the Japanese translation of this original article on Apptentive in English under the permission from the author.
Repro株式会社が制作した独自の市場調査資料、ホワイトペーパー、お役立ち資料です。
ほかでは知ることのできない貴重な情報が掲載されているので、ぜひダウンロードしてご覧ください。