TumblrやSlackに学ぶ、成功サービスの初回チュートリアル事例!

Repro Journal編集部
Repro Journal編集部
2020.05.29
TumblrやSlackに学ぶ、成功サービスの初回チュートリアル事例!

目次

「結局、最も優れたユーザーオンボーディング体験を持つのはどのサービスなのでしょうか?」当社はこの質問をよく受けます。この答えを出すのは難しいです。

ユーザーオンボーディングはユーザーの状態に左右される特異な機能です。ユーザーのモチベーション、不快に感じること、そしてそのサービスが新規ユーザーの望みを満たすものかどうかによります。

NetflixとSlackのどちらのユーザーオンボーディング体験が優れているかはっきりと結論を出せるでしょうか?同じアプリのカテゴリー内でさえも、顧客に提供する価値やペルソナのちょっとした差異があるので同条件での比較は難しいです。

より良いユーザーオンボーディング体験を持つのはどのサービスでしょうか。Zendeskでしょうか、それともHelp Scoutでしょうか((Zendesk, Help Scoutはどちらもカスタマーサポートのためのソフトウェア))Zendesk はHelp Scoutよりもずっと大きくて多機能なツールです。Help Scoutに満足している何千の顧客ではなく、異なるニーズを持った異なるペルソナを惹きつける可能性が高いでしょう。

Zendesk とHelp Scoutのユーザーオンボーディング体験は異なります。異なっているべきです。しかしユーザーオンボーディング体験を使った”手法”であれば少しは比較対照しやすいです。なので、まだ最高のサービスを選んで栄誉をたたえることはできませんが、 サービス事業者がプロダクトの初回利用に込めたテクニックをたたえることはできます。余計な議論を巻き起こさず紹介できる、5つの素晴らしいユーザーオンボーディング事例が下記になります。

Canva

Canvaはデザイナーでない人のためのデザインツールです。たった数分でデザインに疎い人でもwebや印刷用の美しいグラフィックを作り始めることができます。

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Canvaのユーザーオンボーディングの素晴らしい点

  • ユーザーは最初のサービス紹介ビデオでCanvaの提供する価値がすぐにわかり、ユーザーのモチベーション形成になります。ビデオは23秒と短く、音声も必要なく、要点を得ています。よくある4分のプロダクト概要ビデオのようにだらだらと続きません。
  • Canvaは”やってみる>見せる>教える”の原則に従っています。新規ユーザーはデザインのエクササイズを完了することによってこのサービスの使い方を習得します。。
  • Canvaは楽しいです。チュートリアルを楽しんでもらうために、オンボーディング中の各作業はユーザーの遊び心を刺激するものになっています。猿に帽子をかぶせる作業はとっても面白いです。自分の好きな食べ物を探す作業は愉快です。この手法で新規ユーザーはCanvaを使うのは楽しいという第一印象を持ち、より使い続けてくれます。

Duolingo

大多数の他のアプリと異なり、言語学習アプリのDuolingoはプロダクトを使うところから始まりサインアップ画面で終わるユーザーオンボーディング体験を提供しています。

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Duolingoのユーザーオンボーディングの素晴らしい点

  • ユーザーにすぐさま価値を提供できるのであれば、つまらない説明に時間を割く必要はありません。Duolingoはサインアップ画面より先に学習エクササイズを始めることによって手順を逆にしました。この手法も先ほどの”やってみる>見せる>教える” の原則に従っています。
  • Duolingoは新規ユーザーに言語学習のゴールを設定するように求めます。Robert Cialdiniの「コミットメントと一貫性の原理」に基づいたものですが、早期のコミットメントは新規ユーザーが最終的にこのプラットフォームで成功することに大きく影響を与えるようです。
  • Duolingoのプログレスバーは、ユーザーがレッスンを完了しようと頑張ってくれる可能性を引き上げてくれます。ユーザーは進捗バーが前に動いているのを目にするので、完了するためによりコミットしようと思うでしょう。進捗バーは目標勾配効果を利用しており、この効果によって人々は目標に前進し、より努力しようとします。

Quora

Quoraは500万以上の質問と答えのスレッドが掲載されているサービスです。500万もの質問がありますが、ユーザーオンボーディング体験の間にユーザーに最も関係のある情報を見つける時間を無駄にしないような設計になっています。

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Quoraのユーザーオンボーディングの素晴らしい点

  • 最初のアクションはユーザーの興味のパーソナライズです。コンテンツを提供価値としている全てのプラットフォームではこれが鍵になります。(Twitter、Pinterest、 Netflixなどを考えてみてください)Quoraでは私の母は家のガーデニングについての情報を得ていますが、私は次のスターウォーズのあらすじ予想を読んでいます。素晴らしいですね!
  • Quoraは「Quora上ですでにあなたが知っている人」をチェックするために、早い段階でメール認証を求めてきます。前もってメール認証を求めるのは、アドレス帳を何百万ものQuoraのメンバーに統合し影響力によってランク付けする作業に結構な時間がかかるからだろうと推測しています。このプロセスはユーザーがフォローするカテゴリーを選んでいる間にバックグラウンドで実行されているのだと思います。
  • Quoraのチェックリスト式のUIパターンによって、ユーザーはより登録の次のステップに進んでくれます。人間はチェックリストを全て完了しないままにしておくのを嫌うので、この方法は最初のセッションで勢いを断ち切ることなくユーザー体験のパーソナライズを続ける良い方法です。

Tumblr

Tumblrのユーザーオンボーディング体験はこのサービスの創造性と個性によって作られています。ビジュアルデザインと短い見出しが際立ち、新規ユーザーにTumblrのコミュニティのエネルギーを感じさせてくれます。

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Tumblrのユーザーオンボーディングの素晴らしい点

  • ユーザーオンボーディングの最初のステップにユーザー名の自動生成機能があります。この機能によってまだブログ名を決めかねているユーザーの心理的障壁を取り除いてくれるのです。しかもこのユーザー名生成機能は、Tumblr上で待っている楽しく、エネルギッシュで、ちょっとおかしなコンテンツを示唆しています。もしどういったものかわからなければ、このオンボーディングの例でサジェストされたユーザー名をみてください。「ScreechingDuckFire」でした。十分素晴らしいユーザー名です。
  • Tumblarのチュートリアルでは、ユーザーがTumblrの提供する価値を知るのに役立つ重要なUI要素を見ることができます。ユーザーにrepostとお気に入りをしたときの結果を理解させることによって高いエンゲージメント率を可能にしています。さらに、大抵はつまらないものになるチュートリアルがアニメーションアイコンによって楽しいものになっています。

Slack

最も有名なグループメッセージアプリのSlackも、自社サービスをうまく新規ユーザーに説明して獲得につなげています。ファンにSlackの素晴らしさを熱く語らせているのは(自動で生成されているのですが)「人間らしさ」によるものです。

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Slackのユーザーオンボーディングの素晴らしい点

  • Slackは短いセンテンスで新規ユーザーがいくつかの入力欄を埋める必要性を説明しています。新規ユーザーが求められている入力情報の補足説明として簡単なテキストのついたグラフィックも同時に表示しています。
  • 情報が集まったあと、Slackボットがチュートリアル役を務めてくれます。新規ユーザーに機能のチュートリアルを見せてくれるばかりか、チャットボックスから情報提供もしてくれます。このインタラクティブなアプローチによって、ユーザーはSlackの使い方を学びながら適切なアクションを取ることができます。
  • Slackに不必要な摩擦は全くありません。Slackはシステム許可を求めませんし、メール認証も求めません。ユーザーがSlackを熱心に使い始めるまではパスワードを作る必要さえないのです!

もしSlackが大好きで彼らのオンボーディング体験についてもっと知りたいのであればこちらの記事でSlackの最近のアップデートについてより詳しく書いています。

あなたの意見をお聞かせください

これらのオンボーディング体験についてどんな感想をお持ちになりましたか?なにか私たちが見落としている良い点/悪い点はありますか?他に高く評価されているオンボーディング体験はご存知ですか?今回は私たちが好きないくつものオンボーディング体験のうちほんの5つをご紹介したにすぎません。もしオンボーディングについてもっと読みたければ、私たちの「ユーザーオンボーディングアカデミー」をチェックしてみてください。

この記事は、Appcues社のブログ"The 5 'Best' User Onboarding Experiences*"を著者の了解を得て日本語に抄訳し掲載するものです。 Repro published the Japanese**translation of this original article on*Appcues* in English under the permission from the author.*

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