ブラウザとアプリストアの検索、ユーザー獲得に適したチャネルはどっち？

App Storeのブラウズと検索の違い

App Storeのブラウザでは「おすすめ」、「カテゴリ」、「ランキング」にもアプリが表示されます。『SensorTower』のデータによると、このチャネルはiOS11のリリース後に広まり、そのシェアは10%から15%に成長しています。また、再設計されたApp Storeの人気が高まった当初からこのチャネルの使用率は急増し、2018年にはiOS11がiOS10のブラウザ使用率を越える形となりました。

「Apple」によると、App Storeにおけるアプリストア内検索からのDLはブラウザからのDLに比べ全体の65%を占める。

アプリストア内検索からのDL数は継続的に増加している。

検索機能はゲームアプリと非ゲームアプリで異なる役割をします。非ゲームアプリの66%が検索機能からDLされているのに対し、ゲームアプリが検索機能からDLされるのは56%です。非ゲームアプリはゲームアプリより検索結果で上の順位に来る努力を行う必要があることがわかります。

ここからは、ゲームアプリと非ゲームアプリのそれぞれの特徴とDL数向上のためのヒントをご紹介します。

ゲームアプリ

App Storeのブラウザはゲームアプリで最も人気のあるトラフィックチャネルです。ユーザーは「ランキング」、「カテゴリ」、「おすすめ」からゲームアプリをDLする傾向にあり、非ゲームアプリほど検索機能を利用していません。ゲームアプリは、ユーザーがおすすめで見かけたアプリを好奇心からダウンロードすることが多いため非ゲームアプリのように特定の機能を求めていないからです。

アプリのおすすめ欄には、カテゴリーコレクション、今日のゲーム、各カテゴリのトップチャートがある。

他のデータでは、ブラウザからのインプレッション数はゲームアプリと非ゲームアプリでほぼ差はないものの、ゲームアプリは非ゲームアプリの約3倍のDL数です。これは、ユーザーの多くがゲームをDLする際に直接App StoreのページやApp Store内のゲーム特集ページからDLしていることが多いためであると考えられます。

ゲームアプリの運営会社は他のアプリを通じて自社アプリを宣伝しようとする傾向があります。このケースではアプリのリファラーチャネルをうまく利用すると良いでしょう。

非ゲームアプリ

非ゲームアプリのインプレッション数の64%はApp Storeのブラウザチャネルからのものでした（2018年初めから）。しかし、この数字がDL数に直結したわけではありません。実際に非ゲームアプリをDLしたユーザーの内、59%は検索機能からでブラウザからDLしたユーザーはたった11%しかいなかったのです。

これはユーザーがアプリをDLするまでの過程が、非ゲームアプリとゲームアプリでは異なることが原因と考えられます。非ゲームアプリをDLしようと思っているユーザーは「おすすめ」を見てアプリのプロダクトページを開きますが、アプリが必要だと思わなければDLすることはありません。通常、ユーザーが特定のアプリを必要とする時は、検索機能を使い、その目的に合ったアプリを探しDLするからです。

上記の理由から非ゲームアプリは「ランキング」と「おすすめ」がうまく機能しません。そのため、もし自社アプリがたとえ10倍のインプレッション数を獲得しても、急激にアプリのDL数が増加することはないでしょう。

DLを増やすためのチェックリスト

ASOはゲームアプリでも非ゲームアプリでも必ず行う必要があります。あるカードゲームのアプリでASOを行った結果、DL数が最大53%増加したという事例もあります。
ゲームアプリは、App Storeのおすすめに載ることがDL数をあげる上で最も効果的です。
非ゲームアプリではプロダクトページ内のテキストの最適化に注力し、常にアプリのCV率を改善・向上させましょう。

この記事は、Appfollow社のブログ"Which traffic channel is better for user acquisition"を著者の了解を得て日本語に抄訳し掲載するものです。Repro published the Japanese translation of this original article on Appfollow in English under the permission from the author.