【海外ノウハウ】効果的な10のプッシュ通知事例とその理由

Repro Journal編集部
Repro Journal編集部
2023.03.14
【海外ノウハウ】効果的な10のプッシュ通知事例とその理由

目次

さまざまな企業が驚くほど独創的かつ効果的なプッシュ通知施策を行なっています。それらがどのように効果的なのか理解するには、実例を見ていただくことが一番でしょう。

よく考えて設計されたプッシュ通知は、ユーザーを感動させ、惹き付け、プロダクトとユーザーを結び付けることができます。そうしてユーザーのブランドへの親近感を高め、企業が提供するサービスの価値をさらに強めることができるのです。

ここでは食品、ゲーム、eコマース、mhealth(モバイルヘルス)、メディアなど、さまざまな業界での10の事例をご紹介します。

この記事は、OneSignalのブログ “10 Effective Push Notification Examples and Why They Work” を著者の了解を得て日本語に抄訳し掲載するものです。Repro published the Japanese translation of this original article published on OneSignal with permission from the company.

活用状況を10の項目で確認|アプリのプッシュ通知チェックシート

【事例1】新商品を予告

Shake Shackの新商品を予告するプッシュ通知は、複数の観点から優れているといえます。 1点目は、近々登場する新しいドリンクについてユーザーが知りたくなるよう、通知タイトルを謎解き形式にしているという点です。さらに、同社が提供する「甘いもの」を連想させるかわいいシェイクの絵文字をつけることで、謎解きのヒントを示しているのです。

また、通知はローカライズ、かつパーソナライズされて送信される仕組みになっており、よりユーザーの関心を引く工夫がなされています。そのほか、古典的な「あなた」という二人称を使うことでユーザーとの親密さを生み出すような心理学的マーケティング手法も活用されています。

■謎解き形式で新商品を予告するプッシュ通知

teasing-new-productsNOLA(ニューオリンズのみんな)のために秘密のスイーツが登場
あなたの地元で有名な舞踏会団体Maridis gras Krewのために昔ながらの手法で作りました。近くのお店で期間限定の商品をお試しあれ

【事例2】質問の投げかけ

Shake Shackの新商品を告知する別の通知では、通知タイトルを質問形式にすることで、ユーザーの注意を新商品の「黒トリュフバーガー」に引き付けるという工夫がなされています。調査によると、質問形式の文章は無意識のうちにエンゲージメントを触発することがわかっています。これがこの通知が効果的な理由のひとつといえるでしょう。

また、通知本文をカジュアルで口語的な表現にすることで、この会社のブランドボイスをあらわし、ターゲットとなる顧客に、より親近感を持ってもらえるメッセージになっています。そのほか、本文中に「エル・セグンド店で新商品を購入する」という明確な次のステップ(CTA) をユーザーに提示することで、「アプリでの体験」から「実際にその商品を食す実店舗での体験」までをスムーズに結び付けることに寄与しているのです。

■質問形式でユーザーの注意を引き付けるプッシュ通知

popping-a-question誰かブラックトリュフバーガーって言った?
この機会をお見逃しなく!12月31日までにエル・セグンド店で試してみて

【事例3】成果に対する報酬

ゲーム会社Bluewizardは、同社のエッグシューティングゲームで特定のマイルストーンに到達したユーザーに対して、ゲームの継続意欲を高めるようなパーソナライズされたWebプッシュ通知を送信しています。

具体的には、2,000キルを達成したユーザーに対して、達成の報酬として特別サービスを提供しています。また、インセンティブを付与するだけでなく、メッセージのコピーにユーザーの名前を入れ、その人がゲーム内で達成したことを祝っていると伝えることで1対1のつながりを創出しているのです。こうしたマーケティング手法は、プロダクトに愛着を持ってもらう確実な方法といえるでしょう。お察しの通り、プッシュ通知をクリックしてゲームに戻ったユーザーを待っているのはピカピカの金の卵の山です。

この通知はインセンティブの提供とリッチメディアの活用、メッセージのパーソナライズ化といった、さまざまな要素を用いてユーザーを惹き付けることが考えられた訴求力の高い通知方法となっています。

■2,000キル達成を祝うプッシュ通知

rewarding-progress2000キル達成!素晴らしい!
Georgeさん、2000キルを達成しました。金の卵の特別サービスを受け取ってください!

【事例4】タイムリーなアップデートを提供

オンラインフードオーダリングサービスのEatstreetが行なっているトランザクションプッシュ通知では、ユーザーが注文した熱々のピザのステータスをお知らせしています。こうしたタイムリーな情報の配信は、ユーザーに多くの価値を提供し、カスタマージャーニーの重要な一歩となります。

なぜなら、フード系アプリのユーザーは、注文後商品の配達を心待ちにしており、即時かつリアルタイムで情報が更新されることを期待しているのです。食欲をそそるようなビジュアルを用いて、楽しく関連する情報を即座に伝える工夫は効果的なものといえるでしょう。

■注文した商品のステータスを伝えるプッシュ通知

providing-timely-updatesそろそろ届く?
ご注文の商品はただいま配送中です!

【事例5】カゴ落ちユーザーのリターゲティング

ユーザーが気に入った商品をカートに入れてはくれたものの、その場では購入せず、結局最後まで購入されなかったといった経験はありませんか?この事例はこうした経験のある方にとても有益な情報となるでしょう。

eコマースブランドのBoxedは、緊急性が高い内容であることを直接的に示したコピーと強力なCTAを設置したリッチ通知で、サイバーマンデーの期間限定セールを伝えています。具体的には、通知タイトルに火の絵文字、そして通知本文のコピーに感嘆符を使うことで緊急性の高さを直感的にわかるようにし、すぐにセールに戻って迷っていた商品を再検討すべきであることを強調して伝えています。

このようなプッシュ通知は、購入前にサイトを離脱してしまい、購入を再度促すのにひと工夫が必要なユーザーをリターゲットするうえで、直接的かつ説得力のある方法です。こうした取り組みによって、多くの企業が直面するカゴ落ちの問題を改善させることができるでしょう。

■緊急性の高さと重要さを伝えるプッシュ通知

retargeting-cart-abandonersサイバーマンデー!
30%の割引価格で購入できる最後のチャンス!

【事例6】プロモーションの提供

独立系コーヒーショップJoe Coffeeは、追加費用なしでモバイル注文や支払いができるアプリを提供しています。

Joe Coffeeは、新店舗の宣伝のため、プロモコードを記載して「このお得な機会を逃さないためにも、いますぐ新店舗へ訪問すべき!」と来訪を促す通知を配信しています。プロモコードの配布は、緊急性を高める古典的な心理学的手法で、通知タイトルにある警告ベルの絵文字は、時間的な制約があることをより強く印象付けるものです。通知本文では、店舗の正確な所在地を伝え、ユーザーが気軽に来店できるように工夫されています。

■プロモコードのプッシュ通知

delivering-promotions新店舗オープン!
プロモコード“SALTSUAGAR”を24tg Ave のSalt&Sugar cafe and Bakery で使って2ドルオフの特典をゲットしよう!

【事例7】パーソナライズ化されたお得情報

ワインのeCommerceサイトを運営するEvinoは、自社のアプリにおけるプッシュ通知施策で素晴らしい成果を挙げています。平均的な週ではプッシュ通知経由で1,800件の注文が入り、総収入の8%を占めると推定されています。

その秘訣は何なのでしょう?彼らはユーザーの位置情報、過去の購入データ、エンゲージメント、属性などの情報に基づいて、通知をカスタマイズしているのです。ここでご紹介する一例は、軽快で楽しい雰囲気を感じさせるものです。

過去1カ月にアクティブだったユーザーのサブセットに対して、ブランドのベストセラーであるPinotワインをお得な価格で購入できることを宣伝しています。コピーではユーザーに直接的に関係するお得なキャンペーンであることを示し、スラングや絵文字、そして真っ赤なグラフィックを用いてユーザーの興味を引いています。

■ユーザーに応じてカスタマイズしたプッシュ通知

personalizing-deals1本あたり25レアル以下
Pinotのベストセラー、テンプラニーリョがキットで登場

【事例8】症状の記録促進

モバイルヘルスカンパニーのProject Rōninは、プッシュ通知を通じてユーザーに症状の記録を促しています。同社が開発したヘルスケアアプリは、がん患者が症状や副作用を記録し、より適切な治療を受けられるようにするものです。

ここではプッシュ通知を活用して、どのようにがん患者に対して次の予約までの日々の症状を記録するよう促しているかの例をご紹介します。化学療法を受けるがん患者は、しばしば記憶力の低下、疲労、認知機能障害などを起こします。このプッシュ通知では、患者が症状を感じておらず、アプリ内の症状調査に応じたくない場合でも、ポップアップを表示することでケアチームに症状を報告するよう優しく促します。

このようなプッシュ通知は、アプリの機能として非常に重要です。なぜなら、こうした日々のヘルスケアデータが治療計画に反映されるからです。このような日々の記録を集めることはアプリが提供するサービスにとって重要なことです。

■優しく症状を記録するように促すプッシュ通知

encouraging-symptom-tracking体調はいかがですか?
もし変わりがない場合でもケアチームに症状を報告しましょう。ここをタップして症状入力に進んでください

通知タイトルでは明確で簡潔に「体調はいかがですか?」 とシンプルな質問を投げかけています。通知本文のコピーでは、アプリ内のアンケートに回答してもらうというアクション(CTA)の重要性と緊急性を明確に表現しています。

【事例9】ユーザージャーニーへの結び付け

中古衣料品販売アプリのCurtsyは、プッシュ通知を用いてアプリを使い始めた人が必要とする情報を、直接的なコミュニケーションが多く発生するユーザージャーニーに沿って提供しています。ユーザーが1回の取引を完了するまでに20~30通のやり取りが必要なことを考えると、こうした一連の通知はユーザー体験の向上に効果的なものといえます。

最初の通知では、ユーザーにどのような商品がトレンドなのかを理解させ、何を売るべきかを提案します。ふたつ目の通知では、ユーザーがプラットフォーム上の買い手から受け取ったメッセージのコピーを直接表示し、アプリ内で売買当事者間のコミュニケーションがどのようなプロセスで行われていくのかを示しています。3つ目のメッセージでは、取引完了によってアプリ内の残高が増えたことをユーザーに知らせます。

こうしたお知らせを通知することで、ユーザーを喜ばせることができることはご理解いただけるでしょう。

■ユーザージャーニーごとのプッシュ通知

connecting-the-user-journey【1通目】何を売るか
ナイキのシューズ、レイバン、アメリカンイーグルの商品の売れ行きが良いようです
【2通目】Haleyさん(購入希望者名)
こんにちは!35ドルでこれらのレイバンの商品を購入したいです
3通目】ありがとうございます
Haleyさんにレイバンを送っていただきありがとうございます。あなたのアプリ内残高は35ドルになりました

【事例10】オンボーディングユーザー

Ogunは請負業者、専門業者およびリフォームの専門家のためのシンプルなコミュニケーションと調整ツールを提供するために設計されたスペインの建設管理アプリです。

Ogun はアプリをインストールしたユーザーに対して、もうアプリを使い始めたかを尋ねる明確で簡潔な通知を配信しています。この通知はユーザーの使用言語に翻訳され、パーソナライズされたメッセージになっています。こうすることでユーザーのオンボーディングを容易にしているのです。

時には初回のインストール後に再び訪れるようユーザーの行動を促す親しみやすいメッセージも必要です。また、通知タイトルに続く本文で「なぜこのプラットフォームがユーザーにとって必要なのか」といったアプリの価値を簡潔に説明。具体的には「カレンダー、タイムシート、チャット、すべてをひとつの場所で」と明確に表現しています。

そのほか、この通知には明るいオレンジ色のグラフィックが使われており、非常に目を引くものとなっていることも特筆すべき点のひとつでしょう。ユーザーを惹き付けるには、何のために戻ってくるのかを明確に思い出させることが重要です。

■オンボーディングユーザーに送るプッシュ通知

onboarding-usersGeorgeさん、もうアプリは使い始めましたか?
使い方はとても簡単:カレンダー、タイムシート、チャット、すべてをひとつの場所で管理できるようになります

これらの例があなたの通知施策のヒントとなれば幸いです。ぜひ楽しんで施策を実施してみてください。

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