ソーシャルメディアマーケティングの中でも、ここ数年人気を集めているのがインフルエンサーを起用した広告です。実際に、84%もの企業が2019年にインフルエンサーを起用した広告を作成しようとしています。
多くの企業がソーシャルメディアでコンテンツを発信し続けた結果、最適な情報がユーザーに届きづらくなってしまい、短期間でオーガニックリーチが大きく減少しています。この状況を受け、Facebookをはじめとするコンテンツプラットフォームはアルゴリズムを変更し、Facebookは今までニュースフィードの5%程度が企業による投稿だったところを4%に減らすと発表しました。
こうした背景からマーケターたちは投稿内容を見直し、リーチ数を増やしていくためにコンテンツへ投資するようになっています。ターゲットユーザーの獲得が難しく高コストになっている今、広告にインフルエンサーを起用することで目的を達成することができるかもしれません。
今回は、既存のコンテンツやインフルエンサーを起用したコンテンツでコンバージョン率を高める2つのアイデアをご紹介します。
ブランディング広告をダイレクトレスポンス広告に変える
ブランディング広告の最も大きな課題は高いROIを維持することです。ボトムオブファネル (購買にもっとも近い見込み客) の追跡が困難なこともROIができない原因の一つですが、その結果、多くのマーケターがブランディング広告に無価値なエンゲージメントやトラフィックなどのKPIを追跡しています。
ブランディング広告は企業イメージやサービスなど、ブランド向上を目的としていますが、ダイレクトレスポンス広告は直接的なアプローチをして購買につなげる広告です。アプリのインストールやプロダクトページの訪問など、収益につながる行動を目的としているため、コンバージョンの追跡をしながら高いROIをより簡単に実現することができます。
まずはコンテンツを検討する
インフルエンサーを起用したコンテンツ制作やスケジュール調整は手間暇がかかるものなので、一度リリースしたコンテンツは最大限に活用しましょう。また、インフルエンサーの投稿枠を利用するのも効果的です。
インフルエンサーが生成したコンテンツは影響力がある、高品質で信頼性が高いため、サービスやアプリを効果的にアピールできます。ある企業はインフルエンサーを活用した広告でクリック率が20%も向上しました。しかし、コンテンツがターゲット層に適していなければ効果を発揮しません。また、インフルエンサーのコンテンツを使う場合は、必ず本人から許可を取るようにしてください。
考慮すべきポイント
インフルエンサーを起用した有料のソーシャル広告を打ったら、的確なKPIを設定して追跡します。この広告のKPIはトラフィックとエンゲージメントではなく、ダイレクトレスポンス広告と同じコンバージョンやインストール数、もしくは収益に置き換えましょう。
KPIを設定したら、次に予測を立てます。ダイレクトレスポンス広告ではトップオブファネル (見込み客) のKPIは高めに設定しましょう。フォロワーが多いインフルエンサーほどコストが高くなるのと同様に、質の高いユーザーにリーチするにはそれなりのコストが必要です。そのため、ユーザーの質に応じて、インフルエンサーを起用した広告のコストが変動することも念頭に置いておかなくてはなりません。
各プラットフォームでKPIの追跡ができるようになってから、広告の運用を開始しましょう。
ターゲットを変える
インフルエンサーを起用した広告の活用手段として、次の広告のターゲットにすることを検討してみましょう。
オーディエンスの真似をする
フォロワー数の多さはもちろん、インフルエンサー自身がコミュニティを構築している場合、インフルエンサーを起用した広告は最大限の効果を発揮します。コミュニティには同じ関心を持った人たちが集まるので、効率よくターゲティングをすることができるからです。
ここでターゲティングしたユーザーは「一度インフルエンサーを起用した広告を見ているが購入しなかったユーザー」ということを覚えておきましょう。こうしたユーザーはフォロワーやランディングページの閲覧を追跡することでターゲティングできます。
「Facebook」や「Google」などの広告プラットフォームでは、予算に応じた規模と費用でターゲティングを設定することを推奨していますが、ここではインフルエンサーが持つネットワークの強みを生かしてターゲティングしましょう。そうすることで、通常ならリーチすることが難しかったユーザーにリーチできる可能性が広がります。
他に考慮すべきポイント
インフルエンサー起用の広告に合わせて心に響くコピーを作ったり、共感してもらえるユーザーを的確にターゲティングしたりすれば、より多くの新規ユーザーを獲得できるはずです。インフルエンサーとソーシャルの有料広告を別物として考えずに、“1つの広告を構成する要素”と考えてください。
さらに、インフルエンサーを起用した広告独自のランディングページやコンテンツを立ち上げることで、ターゲットユーザーに見合ったコンテンツを届けることができます。 今回紹介した広告を含め、どの広告パターンが最もコンバージョン率が高いかをテストしてみましょう。
この記事は、Bamboo社のブログ"2 Ways to Repurpose Influencer Campaigns to Drive Conversions with Paid Social"を著者の了解を得て日本語に抄訳し掲載するものです。Repro published the Japanese translation of this original article on Bamboo in English under the permission from the author.
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