2023.03.31
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みなさんご存知の通り、優れたASO対策が立てられているアプリは、常に優れたベンチマークから生まれています。市場の全体像を把握するだけでなく、成長する可能性やさまざまなモバイルアプリ、ゲームストアで認知度を高める方法を見出すことができるからです。そのためには、そのノウハウを徹底的に調べるに越したことはありません。
本記事では、アプリの競合を適切に選択できるようになるために知っておかなければならないことや、競合がASOをリードしている存在であるかどうかを判断するために学ばなければならないことをご紹介します。
この記事は、The Toolのブログ “How to Choose Competitors for your ASO Strategy” を著者の了解を得て日本語に抄訳し掲載するものです。 Repro published the Japanese translation of this original article on Revenue Wire in English under the permission from the company.
分析を始める前に、ベンチマークとして選ぶ競合を決定するいくつかの要因を考慮することが重要です。このステップが肝心で、ここを徹底して取り組まなければ、調査は価値がなく、望むようなものにならなくなってしまいます。
アプリストアにアプリをローンチ、リリースする前には検索され、目に留まりやすいようにASO対策を立てる必要があります。そのためには競合の調査が必要不可欠です。さて、ここで気になるのは何を基準に競合他社を選定すればいいのか、ということです。
最初に考慮すべき明確な基準は、主要なバリュー・プロポジション(本質的な提供価値)であり、ユーザーにどのような価値を提供しているのかを理解しておかなければいけません。次のステップに入る前までに明確化しておきましょう。
例えば、あなたが言語学習アプリを開発し、数カ月後にローンチしようと考えているとします。何カ国語対応にしますか?アプリ内課金モデルにしますか?それともサブスクリプションモデルにしますか?プロダクトの定義が明確であればあるほど、直接競合を簡単に明確化できるようになります。
アプリをリリースするストアによって、競合が異なることを考慮しましょう。アプリはGoogle Play ストア、App Storeのどちらか、または両方でリリースすることができます。そのため、競合がどちらのアプリストアでアプリをリリースしているのかを正確に把握しておかなければなりません。
競合はリリースする国によっても異なります。自社アプリがスペインでしか提供されていないのに、競合として選んだアプリはアメリカでしかリリースされていなかったら、ダウンロード数を競い合うことができないため、競合として選ぶ意味がありません。
だからといって、自分達が行っている施策が他国ではどのような成果をあげているのか参照できないかといえば、決してそんなことはありません。キーワードやビジュアル、その他ASOの運用方法を他の国から学ぶことは重要です。
競合を選ぶプロセスの中で最もやりがちな間違いは、同じ分野の他のアプリと比較して、自分のアプリの規模を考慮しないことです。特にそれがスタートアップの場合、なおさら注意が必要になります。
例えば、言語学習アプリをリリースして間もない場合、Duolingoのような大規模でASO戦略のインパクトを測定するのが難しいアプリをベンチマークに選ぶのではなく、同等の規模のアプリに照準を合わせる方がいいでしょう。楽観的であることも大切ですが、それと同時に現実的でなくてはいけません。
もし、アプリが少し前にリリースされており、そのカテゴリで知名度を獲得しているのであれば話は別です。そこまで規模が拡大できたのなら、さらに成長する可能性を考慮しながら、新たな競合を選定しましょう。
さぁ、競合を選定する準備は整いました。始めましょう。
まずは、アプリを定義すると考えられる主要キーワードを5から10個選定するところから始めましょう。Webとアプリストアではユーザーが検索するキーワードは異なります。アプリストアではロングテールキーワードよりも短いキーワードで検索されることが多いです(例えば「スポーツベット」や「トップ10 スポーツベットアプリ」など)。
キーワードの選定が決まれば、Google PlayストアとApp Storeで検索し(アプリのスコープは合わせましょう)、それぞれのキーワードにおける競合の第一候補を選んでください。
出典:PICKASO
もうひとつの方法は、アプリストア内でランクインを狙っているカテゴリにおける競合を定めることです。選択肢は無数にあるので、どうしても決められない場合はApp Annieを利用しましょう。無料でアカウントを作成でき、カテゴリごとや国別のランキングのトップからインサイトを得ることができます。
出典:App Annie
ここまで辿り着いたなら、すでに競合として面白そうなアプリがいくつか候補に挙がっているはずです。ここからアプリを選定していきましょう。
すべての競合をリスト化します。ここで確認しなければならないことは、メタデータ上のテキストフィールドがキーワードの観点から見て最適化されているかどうかです。特にタイトルと短い説明文は念入りに確認しましょう(Google Play ストアではタイトル、App Storeではサブタイトルがこれに相当します)。
競合はこれらのフィールドで関連キーワードを使用しているのか、文字制限いっぱいまで利用しているのかを確認してください。もしそうでないのなら、ASO対策を十分に行っていないか、ブランド名を強調することに重きを置いている可能性があります。
また、ASOツールを使用できる場合は、これらのフィールドのキーワードをモニタリングし、検索トラフィックを確認できるため、さらに効果的です。競合他社がリスティングに取り組んだかどうかを確認できるだけでなく、あなたのアプリがランクインできる新たなキーワードを特定するのにも役立ちます。
念のため、Google Playで公開されているアプリの実例をふたつ見てみましょう。
好例として言語学習アプリ「Memrise」が挙げられます。タイトルには、「aprender」(学習)、「inglés」(英語)、「fácil」(簡単)などのキーワードが含まれています。また、これらのキーワードは組み合わせ可能で、「aprender inglés」(英語学習)や「inglés fácil」(簡単英語)などのキーワードでアプリがランクインすることが可能であることを示しています。
短い説明文も最適化されており「cursos」(コース)、「gratis」(無料)、「inglés」(英語)、「francés」(フランス語)、「japonés」(日本語)などのキーワードが使用されています。また、両フィールドとも、使用可能な文字数を最大限に活用し、可能な限りキーワードを盛り込むことができています。
では、もうひとつのアプリを見てみましょう。「Idiomas」はタイトルに有効なキーワードを取り入れていないため、ASOに関しては対策の余地があります。簡単な説明文のほうはもう少し対策がなされていますね。“nunca fue tan(これより簡単なことはない)”の17字を改善することができれば、よりオーガニック検索によるトラフィックが伸長するのではないでしょうか。
出典: PICKASO
アプリカテゴリ内で存在感があり、優れたASO対策を行なっている競合を選択したら、最後のステップとして、そのアプリのダウンロード数とグロース、平均評価、累積評価数、レビュー(ユーザーの口コミでアプリの強みと弱みを知るため)、アプリの容量とアップデート頻度を調べます。
市場の大手企業のアプリと競争できる能力があることを確認するのが重要であることは、前に述べた通りです。潜在的な競合の総ダウンロード数や累積評価から判断することができます。Google Play ストアやApp Storeの一覧には、これらの指標の概算が表示されており、どの競合をベンチマークとして設定するのが最適なのかを把握することは可能です。しかしながら、最良の方法はASO / アプリのマーケティングインテリジェンスツールによってこれらのKPIをモニタリングすることです。
これらのデータから、競合の規模や強さを把握することはできますが、より正確に知りたい場合の最善策は、有料のASO / アプリのマーケティングインテリジェンスツールを利用することです(これらのデータの数値は見積もりであり、正確なツールは開発者しか閲覧できないことは念頭においておきましょう)。
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