B2B向けアプリをリリースする方法3つを徹底比較!

Repro Journal編集部
Repro Journal編集部
2020.06.05
B2B向けアプリをリリースする方法3つを徹底比較!

目次

B2BビジネスがB2Cビジネスと異なる点は、一般の人に向けて商品を宣伝する必要がないことです。つまり、B2Bビジネスにおける製品とサービス、そしてアプリは、「すべての人に向けたもの」ではないということです。

アプリが溢れるほどあるアプリストアの中で、現在、もしくは将来のB2B顧客にアプリを見つけてもらうためにはどうしたら良いのでしょうか?

本記事ではその方法をご紹介します。

iOSのB2B向けアプリを開発すべき理由

App Storeではカスタマイズされたアプリを開発・提供することが可能です。Androidが市場の多くを占めている一方で、AppleではB2B向けアプリを簡単に共有することが可能です。

B2B

B2B向けアプリ開発初心者の場合は、AndroidとAppleそれぞれのユーザーの違いを理解することから始めましょう。

iOSユーザーは、IT業界で働く人が多い傾向にあり、Androidユーザーは、建設業や工場などの業界で働く人が多い傾向にあります。

また、Appleのユーザーは、Androidのユーザーより、収入が多い傾向があります。そのため、あなたがB2Bビジネスを運営しているなら、ターゲットをiOSのユーザーにすることを推奨します。

Androidユーザーが市場の多くを占めていますが、iPhoneの売り上げは年々増加しています。iPhone 7とiPhone 7 Plusの売上と他デバイスを比較してみると、その差は一目瞭然です。

B2B

以上の点から、iOSのB2B向けアプリの開発には、十分な価値があることがわかります。では、どのようにiOSでアプリを開発すればいいのでしょうか?

一般的なB2B向けアプリ提供の方法

一般的にB2B向けアプリの提供の場として挙げられるのがAppleのApp Storeです。App Storeを利用することで、iPhoneやiPadなどのiOSデバイスを使用する多くのユーザーにアプリを提供することができます。

AppleのApp Storeは、ユーザーフレンドリーかつユーザーを簡単にアプリのDLへと誘導することができるので、アプリを開発し、リリースする場所として最適と言えるでしょう。

B2Bビジネスの顧客もApp Storeを普段から使っているので、App Storeを利用することでアプリを見つけてもらえる可能性が大きくなります。また、App Storeを通してより幅広いオーディエンスにアプリの利用を促すことも可能になります。ターゲットとする顧客がすでにプラットフォームを使用しているため、失敗しづらいというメリットもあります。

b2b SOFT』のプロダクトページを見てみましょう。

B2B

App Storeを利用することで、『b2b SOFT』はより多くの顧客にPOSアプリを届けることができます。例えば将来的なB2Bの顧客が新しいPOSシステムを導入するためにApp Store内で検索すると、検索結果の一つとして表示されるのです。

顧客にApp Storeでアプリを見つけてもらうことは、そこまで難しいことではありません。しかし、アプリを見つけてもらうためには、当然ですがアプリがAppleに承認される必要があります。そのためにも、アプリ開発者はアプリをApp Storeに提出する方法をしっかりと理解しておきましょう。

ただ、Appleでのアプリ登録は、時間がかかる上にリジェクトされてしまう可能性がAndroidよりも高いのが難点です。そうならないためにも、アプリを提出する前に徹底的に見直し、準備をしましょう。アプリをテストし、バグや不具合を解消し、問題を把握することで、アプリの承認を却下される事態を防ぐことができます。審査の過程で何か不都合があれば、Appleとのやりとりで何ヶ月も時間を無駄にしてしまう可能性もあります。

幅広いオーディエンスにアプローチをかけたいなら、App Storeでアプリをリリースすることが必要不可欠です。ここからは、アプリがリジェクトされないようにいくつかのポイントをご紹介します。

評価用配布 (Ad-Hock) を行う

一般的に、評価用配布は、一時的な提供またはプライベートベータテストに使用されます。これは、アプリをB2B顧客に届けるための合理的な手段の1つであり、トラブルもなく結果を出せる効果的なシステムです。

評価用配布では、アプリストアを通さずに最大100台までのデバイスにアプリを配布することが可能です。

このシステムがどのように動作するのかを見てみましょう。

評価用配布はバイナリコードとともに書かれていますが、コードがすべてのiOSデバイスと互換性があるわけではありません。そのため、追加でいくつかの手順を踏む必要があります。

アプリ開発者は、アプリにアクセスするために使用される各デバイスのUDIDを持つ必要があります。そして、各々のデバイスをApple Member Centerに登録し、バイナリコードを使用し、カスタムB2B向けアプリをデプロイします。そうすれば、メールやDLの共有が可能なリンクを通して、B2B顧客にアプリを提供することができるようになります。

この方法によって、メンバーセンターに登録されたUDIDを持つデバイスにアプリを簡単にインストールすることができるようになります。アプリ提供の戦略で、この方法を使用する場合は、必ずXcodeでアプリをエクスポートしてから、アドホックの提供オプション (アドホック) を選択してください。

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バイナリコードのエクスポート後、MDMでの提供も可能です。これはエンタープライズのバイナリ (enterprise binary) とほぼ同様です。

シンプルなコンセプトなので簡単に理解することができますが、この戦略では、アプリがB2B顧客のデバイスと互換性を持つ必要があるように、全てのUDIDを適切かつ効率的に管理する必要があります。

In-House形式に挑戦する

評価用配布の短所として、App Storeでの認証に時間がかかることが上げられます。

In-House形式では、Xcodeを使用しアプリを構築するため、新しい開発ソフトウェアの使用方法を学ぶ必要がありません。UDIDを登録する必要はなく、どのiOSデバイスにもインストールできるようにエクスポートします。これはとても簡単な方法です。この方法を使うことで、アプリをApp Storeに公開し、顧客に提供する必要が無くなります。

多くの企業がこの戦略を組織目的に活用しています。

企業は自社内部で使用するアプリを従業員全員に対して提供するのではなく、一部の従業員に対してのみ提供しています。これは全ての従業員が、社内内部のアプリにアクセスする必要がないためです。この方法を活用すれば、アドホックやApple Storeより簡単にアプリを共有することができます。

このサービスを利用するためには、Apple Enterprise Programで登録を行なってください。そうすれば、アプリと内部アプリのバイナリを作成することができます。作成完了後は、VPPにアクセス権があるユーザーとシェアを行うだけです。

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続いてアプリ承認のプロセスについてです。一般的なApp Storeより、VPPのアプリ承認の方が容易であるため、とくに神経質になる必要はありません。

VPPのアプリは一般向けではなく、限定的なものになるため、Appleは通常のルールまたはガイドラインより緩く規定を定めています。

全てがストア内で処理されるため、手動で何かを提出する必要はありません。

MDMサービスを使用し、VPPプッシュインビテーションを送信して、アプリを展開します。これらのインビテーションは、管理ダッシュボードからプライベートストアのデバイスに送信されるため、全ての設定を管理し制御するのは簡単になります。

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まとめ

多くの人は、一般的なアプリを提供する方法を知っていますが、それはApp Storeに限ったものです。今回ご紹介した方法はあまり知られていないものですが、あなたの会社がB2Bの会社であれば、このソリューションで他社よりもアドバンテージを取ることができます。

ぜひアドホック展開でのアプリの提供を検討してみてください。内部利用目的でエンタープライズアプリに挑戦することも可能です。また、別の選択肢として、VPPプライベートストアを作成することも可能です。一般的な方法ではないものの、実行可能な方法です。

B2Bの会社にとって、最善の方法を採択するために、オプションごとに長所と短所を検討してみてください。

この記事は、buildfire社のブログDistributing Custom B2B Apps for iOS"を著者の了解を得て日本語に抄訳し掲載するものです。Repro published the Japanese translation of this original article on buildfire in English under the permission from the author.

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