アプリの機能は簡潔に。アプリのターゲットに合わせたオンボーディング最適化!

Repro Journal編集部
Repro Journal編集部
2020.11.04
アプリの機能は簡潔に。アプリのターゲットに合わせたオンボーディング最適化!

目次

本記事は、2018年9月25日に開催した 「Onboarding Hack! ~アプリUX設計の最適解を考えよう~」での発表内容を元にしたイベントレポートです。

現在、App StoreやGoogle Playには数百万ものアプリが溢れています。その中でユーザーの目に留まり、さらにインストールしてもらうのは非常に困難です。そもそも、初めてアプリに訪れたユーザーの多くはそのサービスにどんな価値があるのか、何が得られるのかを理解していません。したがって新規ユーザー定着のためには「最高の体験」を提供して、それを通してサービスの価値を理解してもらうことが重要になります。

今回は『SnapDish 料理カメラ』を運営するヴァズ株式会社のご担当者様にオンボーディング体験の最適化や改善ノウハウをお話していただきました。

登壇者紹介

ヴァズ株式会社 事業開発 落井麻紀(おちい・まき)氏

新卒で楽天株式会社に入社。メディア事業部で学生向けコミュニティサイトのメディア運営や商品企画、年間2万人動員のイベントプロジェクトなどを経験。ヴァズ株式会社に入社後は『SnapDish 料理カメラ』の事業開発とマーケティングを担当。

事業紹介

『SnapDish』は自分の作った料理を投稿し、それの投稿に対して反応が返ってくるソーシャルサービスです。

いつもせっかく料理を作っているのに家族は誰も評価してくれない、作って食べてしまえばその場で自分の努力が消えてしまう。そんな課題を解決するためのアプリです。

ポイントは世界初の料理に特化したAIカメラです。普通のカメラに比べて料理がより一層美味しそうに撮影できるだけではなく、料理が一番美味しそうにカメラに写っている瞬間のシャッターチャンスを教えてくれる機能も付いており、写真を撮るのが得意ではない人にも楽しんでいただけるアプリになっています。

今のオンボーディング体制になるまでの変遷

iPhone4発売の宣伝素材にもなり、人気も急上昇したリリース当初

『SnapDish』がリリースされた当時、SNSといえばまだmixiが主流、一部の人がiPhone3を使用しているものの、多くの人はガラケーを使っている時代でした。そんな中、アメリカで大ブレイクした『Instagram』を参考にリリースした『SnapDish』は、投稿に対してすぐに反応がくるという新しい体験を提供し、人気アプリの一つになりました。iPhone4が日本で発売される際には『Apple』の宣伝素材にも使われたのです。

DL直後のハードルを極限まで下げたオンボーディング

SNSやアプリが普及してきた頃、我々もユーザーを増やすことに重点を置くようになりました。アプリ起動時はカメラの機能にフォーカスするのではなく、他のユーザーの料理写真がフィードのように見え、お気に入りのユーザーをフォローできる仕組みにしたのです。

このように、初期投稿のハードルを極限まで下げたオンボーディングにより、より多くのユーザーを取り込むことに成功しました。

しかし、オンボーディングを変更後、はじめのうちは順調に伸びていたユーザーもある一定数で頭打ちになってしまいました。計測ツールを入れ、分析を進めた結果、極限までハードルを下げたオンボーディングで入ってきたのはライトなユーザー、つまり長く継続してアプリを使用するには至らずに、すぐ離脱をしてしまうユーザーばかりであったということがわかりました。

一番大事にするべきは長期にわたって利用してくれるユーザー。原点回帰しあえてハードルの高いオンボーディングへ

我々のアプリの一番の目的は料理を楽しくする体験を提供することです。それにもかかわらず、ハードルの低いオンボーディングで入ってきたライトなユーザーはその体験まで至ることなく離脱していました。

このままではいけないと、「短期ではなく長期で継続してアプリを使用してくれるユーザーを大切にするべきである」とゴールを改めました。同時に、『SnapDish』を ”料理がおいしく撮れるAI料理カメラ” と再定義し、アプリ起動時にもまずカメラを使って実際に料理の写真を撮り、投稿してもらうというオンボーディングに変更し、今に至っています。

グロースのポイント

1. 長期的な成長戦略となるKPIの設定

先ほども述べたように、我々はユーザー数を増やすという目先の短期的なKPIを設定してしまったために一時、成長が鈍化してしまったという経験があります。ユーザーを増やすことはもちろんですが、それ以上に考えなければいけないことは、ユーザーを減らさないようなサービス体系を行なっていくことです。

サービスで実現したい目的に対して、健全性を高めることができるKGIを設定することが非常に重要です。

2. 「1アプリ1機能の法則」

我々が提供したいものは、料理投稿そのものではなく、良い料理体験の実現です。しかしながら、フォローをする、フォローをされるという本来の目的から外れている機能にフォーカスしてしまったところに我々の一つの失敗があったと思っています。

ユーザーに届ける機能は一つにとどめ、長期的に大切にしていきたい、継続してアプリを使用して欲しいユーザーの動きを見えるようなKPIを設定していく。これが持続的な成長の鍵ではないかと考えています。

まとめ

ここまで、自社アプリのオンボーディングの変遷やその際のグロースポイントについて述べました。

アプリの継続的成長のためには長期的にアプリを使用してくれるユーザーを増やすべきであること。そのために最適なKPIを設定すること、また、アプリを体現するようなコアな機能を提供し、それをより良いものに改善していくことが大変重要だということを本日お伝えできたらと思っておりました。

料理に少しでも触れたことのある方、興味ある方はぜひ『SnapDish』、お使いになってみてください。最高の料理体験ができることと思います。本日はありがとうございました。

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