【海外ノウハウ】アプリのフィードバックをユーザーから得る効果的な5つの方法

Repro Journal編集部
Repro Journal編集部
2023.07.14
【海外ノウハウ】アプリのフィードバックをユーザーから得る効果的な5つの方法

目次

今日のユーザー中心の世界において、ユーザーフィードバックの収集は、もはやカスタマーサポートチームだけの業務ではありません。企業全体、特にセールス・マーケティング部門にとって必要不可欠なタスクといえます。

実際に、企業を成長させ、ユーザーを真に理解し、顧客のニーズを満たす最適なソリューションを提供するための、最も重要な要素のひとつになっているのです。

ユーザーフィードバックは、特にアプリ開発の分野ではその真価を発揮します。ユーザーに気に入ってもらえると思っていた機能を備えた、素晴らしいアプリを何千ドルもかけて開発したのに、原因がわからないまま失敗に終ってしまうことを想像してください。

実際、我々が想定しているユーザー像と、現実のユーザーがかけ離れているということはよくあります。もちろん、正しいユーザー像を見つけ出すには試行錯誤が必要です。そこで今回は、アプリのユーザーフィードバックを収集し、人々の課題を解決する製品を提供するための効果的な方法をご紹介します。

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この記事は、BEEZERのブログ ”5 Effective Ways to Get User Feedback for Your App” を著者の了解を得て日本語に抄訳し掲載するものです。 Repro published the Japanese translation of this original article on Revenue Wire in English under the permission from the company.

なぜフィードバックが重要なのか

どんな事業においても、製品を改善し、正しい方向へアップグレードし続けるためには、質が高く率直なフィードバックを得ることが必要不可欠です。

  • 顧客とニーズの理解に役立つ
  • 製品を改善するための最高のインサイトを与えてくれる
  • 適切な方法で顧客のエンゲージメント向上を促す
  • 顧客の声やリファラル、レビューを得ることができる
  • パフォーマンスを効果的にベンチマークできる

もちろん、 ユーザーのフィードバックを得ることの重要性を示す確かな統計もあります。Barkleysの調査によると、85%もの中小企業が顧客のフィードバックはビジネスにおいて非常に有益であると回答しています。

さらに、この調査によって、フィードバック・エコノミー(顧客満足度を高めるために、企業が顧客のフィードバックを収集し、分析、活用すること)を最適化することで、今後10年間、イギリス国内のみで32億ドルという驚異的なビジネスチャンスを得られるということが判明しています。

それだけではありません。SurveyMonkey Researchの調査によると、91%の人が、企業はバイヤーや顧客の声に耳を傾けることでイノベーションを促進するべきだと考えているのに対し、専門家チームを雇うべきだと考える人は31%に過ぎないことがわかっているのです。

簡単に言うと、フィードバックは事業に良い変化をもたらそうとしている企業にとって、顧客体験や製品開発を改善するための指針になるのです。早速、アプリのフィードバックを得るための効果的な方法をご紹介していきましょう。

【手法1】アプリ内にレーティング機能を組み込む

ユーザーのフィードバックを収集する第一の方法はユーザーが意見を届けやすくすることです。その方法のひとつとして、アプリ自体にレーティング機能を組み込んでしまうという方法があります。

新機能を実装したときに、ユーザーがその機能に価値を感じているかどうか知りたい場合、もしくは既存の機能(もしくはアプリ自体)にユーザーが満足しているのかどうか知りたいとき、簡単なレーティングは大いに役立ちます。例えば、ユーザーフィードバックが必要なページに押し付けがましくないポップアップボタンを組み込んでみましょう。

我々が強調して伝えたいことはシンプルさです。複雑なものを作れば作るほど、ユーザーはその機能を利用しなくなります。ユーザーフィードバックにしろ、デジタルマーケティング戦略全般にしろ、コンバージョンを妨げるような不必要なステップは排除するよう常に心がけるべきです。

■ユーザーのフィードバックを得る

userfeedback画像出典:apptentive.com

【手法2】メールマーケティングの力を活用する

アプリのユーザーフィードバックを得るためのもうひとつの優れた方法は、メールマーケティングとオンラインアンケートの効率性、シンプルさを組み合わせて活用することです。新たなツールやコミュニケーションチャネルが登場したにもかかわらず、メールは依然としてユーザーにリーチし、よりパーソナライズされたレベルで対話するための最良の方法のひとつであり続けています。

Oberloによると、2023年にアクティブメールユーザーは43億人に達し、毎日2,936億通以上のメールがやりとりされるようになると予想されています。これは想像もできないような数値です。加えて、メールマーケティングにかける費用1ドルに対して、ROIは平均で約42ドルであり、多くの企業にとって利益率の高いチャネルであることがわかります。

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メールを利用すれば、様々な方法でユーザーフィードバックを得ることができます。例えば、文章の間に質問を挟む、フィードバックフォームやアンケートのリンクを貼る、メール内にフォーム全体を直接埋め込むなどです。

オンラインフォームやアンケートを通じてデータを収集しようと考えている人に向けて、適切な方法で実施するためのヒントをいくつかご紹介しましょう。

●メールの文言

可能な限り明確で透明性の高い文言にしましょう。アプリ自体、もしくは特定の機能に関する正直な意見が欲しいということをユーザーに伝え、より良いサービスにするための調査だということを説明しましょう。

●シンプルにする

前述したように、ユーザー中心主義を貫き、ユーザーのニーズを理解するためには、常にシンプルであることが重要です。フォームやアンケートは素早く、簡単に埋められるように作成しましょう。

もし可能であるなら、自由解答欄の数は抑えましょう。ユーザーのほとんどはプロダクトについて多く語るほどのモチベーションはありません。例えば、ほとんどの回答を選択形式にし、ユーザーが何か特別なことを共有したい場合に備えて、いくつかの質問を自由回答で記述してもらうのはどうでしょうか。

●CTA

何を期待されているのかを知ってもらうためには、明確なCTAを設定することが絶対条件です。ただし、リンクやCTAボタンを配置しすぎることも避けてください。特に、異なる行動を促すようなCTAはユーザーを混乱させてしまい、結局のところ何もしてくれなくなってしまう可能性があります。

【手法3】ライブチャットを活用する

ユーザーからのフィードバックを集めるもうひとつの有効な方法は、顧客戦略として、ライブチャット機能を実装することです。ライブチャット機能はユーザー体験を改善し、アプリのオンボーディングの手助けをするだけでなく、プロダクトの開発を支える、価値のあるフィードバックやインサイトを集めるための有効な手段でもあるのです。

ライブチャットを有効に活用する方法のひとつは、アプリ体験の満足度や特定の機能が気に入っているかどうかなど、簡単な質問をすることでユーザーと直接関わることです。また、チャットボットを組み込み、様々な質問を通じてユーザーと対話することで、フィードバックの収集を自動化することもできます。

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チャットボットを実装しないとしても、ライブチャットでカスタマーサポートを提供することによって重要なものを得ることができます。それは、その過程で収集できるすべてのデータです。ライブチャットに使用しているソフトウェアによりますが、チャットの保存、整理、タグ付けができ、収集したすべてのデータをあとで振り返り、分析することができます。

【手法4】無意識のフィードバックを得る

アプリのフィードバックを収集するための他の方法として、分析ツールとセッションレコーダーを活用し、ユーザーの行動に関する価値のあるインサイトを収集するという手法もあります。

ここで得られるインサイトは、アプリ内のどの機能をよく利用しているのか、どのページによく来訪しているのかなどといった、ユーザーのアプリ利用法を理解するのに役立つでしょう。

例えば、あるページの離脱率が極めて高かった場合、ユーザーがその体験を特に楽しんでいないということであり、何らかの改善を加える必要があるかもしれません。

「CrazyEgg」や「Hotjar」といったセッションレコーダーもプロダクト開発のためのインサイトを得るには優れた方法です。もし、PWA(Progressive Web App)を保有しているのなら、セッションレコーダーを簡単にインストールすることができます。PWAはアプリと同様の挙動をするWebサイトであり、単一のURLでアクセスできるため、瞬時にセッションレコーダーを実装することができます。

アプリ内で最もクリックされたセグメントや、閲覧されたセグメントをヒートマップで表すことで、各機能におけるユーザーのエンゲージメントレベルを判断することができます。

例えば、画像やロゴが数多くクリックされている場合、その画像やロゴにリンクを挿入するのがいいかもしれません。

■アプリのユーザーフィードバックを得るための効果的な方法

heatmap-feedback出典:Hotjar.com

また、クリックしてほしいのに、まったくクリックされていないことに気づくかもしれません。そのような場合、メッセージにさらに説明を加える、もしくは視覚的な要素を盛り込むなど、ユーザーにとってよりわかりやすいものにすることを検討してください。

無意識のフィードバックを収集し、アプリ内でのユーザー行動を理解するためには、分析ツールを活用することが重要です。アプリ分析によるメリットは以下の通りです。

  • アプリのROI(投資利益率)向上に役立つ。
  • ユーザーがアプリにどれだけ関心をもち、熱中しているのか把握することができる。
  • ユーザーごとにパーソナライズされた体験を創出するために使用することも可能。
  • 効率的にKPIを計測することができる。
  • 分析ツールによって正確なデータを収集することができるので、ユーザーのアプリ体験を強化することができる。
  • マーケティング戦略を最適化できる。

もちろん、分析ツールやセッションレコーダーはあくまでも補完的なものであり、ユーザーから実際にフィードバックを得るための代用品ではないということを頭に入れておいてください。

結局のところ、実際のユーザーほど、そのプロダクトについてどう感じているのかをうまく伝えられる人はいませんし、分析ツールだけでは捉えきれないこともあるのです。しかし、長い目で見れば、アプリを改善するための強力な味方になるので、ぜひ活用してください。

【手法5】インセンティブを提供する

アプリのフィードバックを得る効果的な方法として最後に紹介するのは、自分の意見を述べてくれるユーザーに対して報酬やインセンティブを提供することです。

例えば、アンケートに回答してくれたユーザーに少し割り引きをしたり、プレミアム機能を無料で使用できるオプションを付与したりといったものが考えられます。インセンティブを提供することで、より詳しく、深い内容のアンケートも可能になります。もしインセンティブに価値があれば、ユーザーは時間をかけて回答してくれるでしょう。

また、インセンティブをロイヤリティカードシステムとともに提供することもできます。例えば、ユーザーがアンケートに回答したり、アプリにおける体験を共有するための簡単なインタビューに同意した場合、ロイヤリティカードに追加のスタンプを押すことで、次のインセンティブに素早く到達できるようにすることができます。これこそがユーザーにとってやりがいを感じられる方法で、フィードバックを得るための優れた方法です。

まとめ

アプリのフィードバックを得るための最も効果的な方法をいくつか見てきました。次のステップは、それをユーザー中心の事業戦略の中で実践することです。ユーザーを理解し、必要とされているプロダクトを届けることは、企業が成功するためのカギとなります。結局、どんなにあなたのアプリが優れていようと、既存の課題に対して解決策を提供することができなければ、突出することはできないのです。

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