2025年7月4日、最新の海外アプリマーケティングニュース。今週は、「Google Play ストア」の検索アルゴリズムのアップデートや、ASOトレンドレポートの公開など、ASO(アプリストア最適化)対策に関する話題が相次ぎました。そのほか、エクササイズ・ダイエットアプリに関する市場調査や、AppleのDMA(デジタル市場法)対応、ByteDanceの新たなビジネスについてもお届けします。
※本記事での日時の記載は、特別な断りがない限りすべて現地時間です。
Google Play ストア内の検索アルゴリズムに大幅アップデート - Google
2025年6月28日、「Google Play ストア」のストア内検索順位に通常とは大きく異なる変動が発生。Googleからの公式アナウンスはありませんが、多くの海外専門家がアルゴリズムのアップデートに言及しています。順位の変動は日本を含む東アジア、アメリカ、ヨーロッパなど、世界中で発生。グローバルでの一斉アップデートが実施されたと予測できます。
なお、今回のアップデートの特徴として以下のような要素を持つキーワードとアプリに影響が出ているという分析がなされています。
- 検索ボリュームが平均以上のビッグワード、カテゴリワードでの順位変動が顕著
- 順位が上昇したアプリのプロダクトページには以下の特徴がある
- 長い説明に約4,000文字を使用している
- 説明文で主要なキーワードを6〜15回繰り返している
- タイトルと短い説明でもキーワードを使用している
- アプリの評価スコアが高い
- ダウンロード数が10万件以上
ASOトレンド&ベンチマークレポート 2025を発表 - AppTweak
2025年7月2日、AppTweakが「ASO trends & benchmarks report 2025」を公開しました。このレポートには、「説明文やスクリーンショットの更新頻度」「評価・レビューと露出の関係」「『カスタムプロダクトページ』『カスタムストアリスティング』の利用状況とパフォーマンス」などについての調査が掲載されています。
レポートの主なポイント
- 「App Store」トップアプリの49%が、2024年にスクリーンショットを少なくとも2回更新している
- ほとんどのカテゴリのアプリが、App Storeで平均4回未満のアップデートしか行っていない
- Google Play ストアの人気ゲームの57%が、2024年に少なくとも2回スクリーンショットのA/Bテストを実施している
- アプリストア内でフィーチャーされたアプリの90%が評価スコア4.0以上
画像引用:Just dropped: the ASO trends & benchmarks report 2025
エクササイズ・ダイエットアプリの世界市場規模は2030年に25億ドルまで成長 - Research and Markets
Research and Marketsが「Exercise and Weight Loss Apps - Global Strategic Business Report」として、エクササイズ・ダイエットアプリに関する市場調査レポートを公開しています。本レポートは、エクササイズ・ダイエットアプリの市場規模が2030年には25億ドルまで成長すると予測。年平均成長率は17.1%としています。
その牽引役として取り上げられているのがAIによるパーソナライズです。高度なセンサーを搭載したモバイルデバイスとAIの組み合わせによって、個人に最適化された機能の実装、価値の提供が可能になると考えられているのです。
なお、本レポートは有料ではありますが、日本に限定された市場分析、成長予測の調査レポートも掲載されています。
画像引用:Exercise and Weight Loss Apps - Global Strategic Business Report
EUでのWeb・第三者マーケットプレイスからのアプリインストールについて解説 - Apple
2025年6月30日、AppleがEUでのWeb・第三者マーケットプレイスからのアプリインストールについて解説するページを公開しました。iOS 18.6で実装され、iOSアプリのインストール体験が大きく変化することになります。
この変更はDMA(デジタル市場法)を背景とした規制への対応。日本でも年内に同様の規制が課せられる予定なので、同じような対応や実装が採用されるかもしれません。先んじてチェックしておくのがよいでしょう。
画像引用:Alternative Distribution User Experience in the EU - サポート - Apple Developer
Douyin(抖音)にレストランレコメンド&レビューAI機能を追加 - ByteDance
2025年7月2日、ByteDanceが中国版「TikTok」である「Douyin(抖音)」に、レストランのレコメンド&レビューAI機能「Tanfan(探飯)」を追加しました。ユーザーはTanfanを使って、レストランの予約やデリバリー注文をすることができます。7月2日現在、約35,000人がユーザー登録をしているとのこと。
中国の大手ECアプリでは、ミニゲームやショート動画機能を実装することで、滞在時間の延長、接触頻度の増大を図る取り組みが進められてきました。今回のTanfanはその逆の流れ。Douyinの滞在時間の長さ、ユーザー接触機会の多さを利用して、新たなマネタイズを図ることを目的としています。新たなマネタイズモデルとして成立するか注視しておきましょう。
画像引用:ByteDance’s Douyin rolls out Yelp-like AI assistant to suggest eateries, offer reviews