AppleとEUの裁判・最新クリエイティブトレンド・TikTok新アプリ - 今週の海外アプリニュース(2025/07/11号)

Repro Journal編集部
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2025.07.11
AppleとEUの裁判・最新クリエイティブトレンド・TikTok新アプリ - 今週の海外アプリニュース(2025/07/11号)

目次

2025年7月11日、最新の海外アプリマーケティングニュース。今週もアプリマーケティング界隈を賑わしたのはAppleとEUとの戦い。巨額罰金を巡る裁判が続いています。そのほか、Liftoffが公開した「モバイル広告 クリエイティブ インデックス 2025」に紹介されているクリエイティブは、即活用できる事例が満載。TikTokの米国ユーザー向け新バージョンや中国のインスタントリテールについての話題もお届けします。
※本記事での日時の記載は、特別な断りがない限りすべて現地時間です。

DMAに基づく巨額の罰金を不当として控訴 - Apple

2025年7月7日、Appleが「DMA(デジタル市場法)」に基づく、5億8,700万ドルもの罰金が不当なものであるとして、欧州一般裁判所に対して異議を申し立てました。同日、主要メディアに対して「前例のない罰金は、法律の定める範囲をはるかに超えていると判断し控訴した」との声明を出しています。

Appleはこの罰金を回避するために、6月26日にEUを対象としたApp Storeガイドラインを大きく改変しています。今回の異議申し立ては、この改変を恒久的なものとしないため、自社のビジネスモデルや利益への影響を最小限に抑えるためのもの。とはいえ、巨大テック企業に対する規制強化は世界的なトレンド。Appleの主張が全面的に認められることは考えづらいのが現状です。

なお、類似の規制が実施されると予想されている「スマホ新法(スマホソフトウェア競争促進法)」が、日本国内でも12月18日に施行されます。App Storeが徴収している手数料はアプリデベロッパーにとって非常に大きなもの。仮に手数料の減少が起きた場合には価格戦略、コンテンツ販売戦略の見直しも必要になるでしょう。すでにサブスク管理ツール、決済ツールの連携が動き出しています。早めに情報収集をしておくことをおすすめします。

【写真】AppleとEUのイメージ画像クレジット:gguy - stock.adobe.com

モバイル広告 クリエイティブ インデックス 2025を発表 - Liftoff

2025年7月7日、Liftoffが「モバイル広告 クリエイティブ インデックス 2025」を発表しました。このレポートには、2025年のモバイル広告におけるクリエイティブトレンドがまとめられています。大きな潮流として取り上げられているのはやはりAIです。「AIの力なしでは現在のクリエイティブは成立しない」といっていいほどに重要な役割を担っているようです。

そのほか、「非ゲームアプリにおけるインタラクティブ広告と動的コンテンツ」「非ゲームアプリのUGC」「ゲームアプリのMetaplay広告」といったトピックがデータ、事例とともに解説されています。日本国内ではまだあまり実践されていない事例が多数掲載されているので、チェックしておくとよいでしょう。

【図】モバイル広告 クリエイティブ インデックス 2025のイメージ画像引用Introducing Liftoff’s 2025 Mobile Ad Creative Index

App Promotion Summit NYCの概要を公開 - Business of Apps

2025年7月10日、「Business of Apps」が、「App Promotion Summit NYC」の概要を発表しました。開催は9月18日を予定しています。「App Promotion Summit」は世界各都市で開催される、アプリマーケティングのカンファレンスです。9月のニューヨーク開催では以下のようなトップアプリ、テーマの講演が予定されています。

  • 「Hopper」が自社プロダクトを活用して成長を加速させた方法
  • 「Sago Mini」はASO対策をいかに強化したのか
  • 「エコノミスト」アプリがいかにして最大の収益源となったのか
  • AIが非ゲームアプリのサブスクリプション成長に及ぼす影響

App Promotion Summitには日本開催がなく、直接参加することは難しいのですが、主要講演は「YouTube」で公開されています。App Promotion Summit NYCの内容もYouTubeで視聴できるようになるはずなので覚えておくとよいでしょう。

TikTokの米国向け新アプリ、Xデーは9月5日か - The Information 報道

「TikTok」の米国ユーザー向け新バージョンの開発が進んでおり、9月5日にリリース、2026年3月には従来バージョンがクローズする予定であると、2025年7月7日に「The Information」が報じました。

なお、TikTokの米国内事業の売却に関しては、ほぼ合意に達しているとされており、来週にも売却先が発表される可能性があります。

【写真】TikTokのイメージ画像クレジット:prima91 - stock.adobe.com

スマートトラベルアプリの市場は1.5兆ドル規模へ - Travel And Tour World 報道

2025年7月3日、旅行業界専門メディアである「Travel And Tour World」が、スマートトラベルアプリの市場成長について発信。2023年にはグローバルで約5,441億ドルの市場と評価されていたものが、2032年までに1.44兆ドルまで成長すると予測されています。

なお、日本のトラベル・交通アプリは公共交通機関のリアルタイムデータ活用に優れているとされており、課題はAIを用いたプランニングや、Instagram、TikTokのようなソーシャルメディアコンテンツとの統合。日本のインバウンド需要は伸長し続けています。業界成長の波を乗りこなすことができれば、新たなビジネスチャンスとなるはずです。

中国 インスタントリテールの主戦場は非飲食へ - 36Kr 報道

2025年7月8日、中国のテック・スタートアップ専門メディアである「36Kr」が、中国国内の「インスタントリテール」の急成長について報じています。インスタントリテールとは、オンライン注文後、短時間で商品が届く形態の小売りサービスのことです。

2025年7月5日、Meituan(美団)のインスタントリテールの当日注文量が1.2億件を突破。その2日後にはアリババ傘下のTaobao(淘宝)とEle.me(餓了么)が、7月5日の注文数が8,000万件(うち非飲食注文が1,300万件超)を超えたと発表しました。市場全体の1日あたりの注文量は、5月の約1億件から、現在は約2億件へと倍増しているといいます。

インスタントリテールへの需要は無論、日本国内にも存在しますが、ラストワンマイルの人手不足が最大の課題。先行する中国市場がこの課題をどう乗り越えていくのか、注目をしておいてもいいかもしれません。

【図】中国インスタントリテール各社のキャッチフレーズ画像引用电商巨头们的即时零售野心,从来都不是外卖

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