2022.10.03
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Repro株式会社では、Z世代と呼ばれる若者たちへの金融サービスの利用促進をテーマにしたオンラインセミナー「Z世代の『使いやすさ』を徹底討論 金融サービスのデジタル化を促進せよ」を開催しました。
本セミナーには、若者マーケティング研究機関・SHIBUYA109 lab.の所長・長田麻衣氏、株式会社みんなの銀行の取締役頭取・永吉健一氏、株式会社カンムの代表取締役・八巻 渉氏、ファシリテーターとしてRepro株式会社の代表取締役・平田祐介が登壇。当日はZ世代のお金・投資に対する意識や価値観を紐解きつつ、金融業界が取り組むべき金融サービスの利用促進に向けた施策のヒントについて議論が交わされました。本記事ではその内容の一部をご紹介します。
※「Z世代の『使いやすさ』を徹底討論 金融サービスのデジタル化を促進せよ」は、2022年8月30日に金融業界(サービス)にお勤めの方限定で開催したオンラインセミナーです。
セミナーはSHIBUYA109 lab.の所長・長田麻衣氏による、「Z世代とは?」「Z世代のお金と投資に関する意識」「アプローチのときの姿勢」に関するトークセッションからスタート。
はじめに長田氏はZ世代について、主に1996年から2012年生まれの世代を指し、日本の人口の約13.6%を占める存在であることを説明。また、この世代はスマートフォンやSNSに囲まれた環境で育ったデジタルネイティブであり、所属するコミュニティは学校などのリアルだけでなくデジタルにも拡大しているほか、画像や動画を介したビジュアルコミュニケーションに長けているといった傾向を紹介したうえで、Z世代の価値観について以下の特徴があることを説明しました。
■Z世代の価値観の特徴
また長田氏は、こうした価値観を持つZ世代の消費に関するキーワードとして、以下の4点を挙げました。
■Z世代の消費行動におけるキーワード
長田氏は、これらZ世代ならではの価値観やキーワードを基に、「Z世代は自分が価値を感じたものにはお金をかけ、必要ないものはシビアに節約するといったメリハリと、限られたお金と時間を失敗せずに使うために、入念に情報収集を行い、しっかりと吟味する傾向がある」と指摘しました。
続いて長田氏は、SHIBUYA109 lab.が2022年4月に公表した「Z世代のお金と投資に関する意識調査」の結果を基に、Z世代のお金や投資に対する意識の実態について解説しました。
そのポイントとして、「1.安定とバランスを求める」「2.失敗しないためのリスク分散意識が高い」「3.金融商品に慎重」という3つの傾向が見られることを紹介。特に「金融商品に慎重」な背景として、「お金を失うリスクがある、難しい・自分事として捉えにくい、安心・信頼できる情報源が不足しているといった理由から、お金や投資に対してネガティブなイメージがあるようだ」との見解を示しました。
そのうえで、「Z世代の方たちは慎重かつ真面目で、学びたいというモチベーションが高い傾向がある。お金・投資について正しく理解できる場や教えてあげる場を提供し、お金や投資に対するネガティブなイメージを変えていくことが金融サービスの利用促進に向けて重要なのではないか」と提言しました。
次のセッションでは長田氏をはじめ、株式会社みんなの銀行の取締役頭取・永吉健一氏、株式会社カンムの代表取締役・八巻 渉氏、ファシリテーターのRepro株式会社の代表取締役・平田祐介によるパネルディスカッションを実施。
Z世代に関するデータ分析結果や実際の施策事例などを交えながら、「Z世代の意識をどう捉えるか」「Z世代をターゲットにするうえでの難しさ」「Z世代の利用を押し上げた施策」などについて議論が行われました。その内容の一部を抜粋してご紹介します。
国内初のデジタルバンクとして2021年5月に開業したみんなの銀行の永吉氏は、同行が提供している「Wallet(普通預金)」や「Record」といったデジタルネイティブ世代に好評なサービス・機能の特徴などを紹介。また、2022年3月に同行で実施したX世代、Y世代、Z世代と呼ばれる各世代間の消費購買行動における意識や利用状況のギャップに関する調査結果を紹介し、Z世代はモノ消費への意向や自身のニーズを充足させる消費行動が他の世代に比べて多い傾向が見られたことなどを説明しました。
また、Z世代に対するマーケティングでは、多様性や多面性といった傾向を捉えた全方位的な視点でのマーケティング展開が必要だとしたうえで、「SNSネイティブのZ世代へのアプローチ方法としては、ひとつの商品を各個人が所属するコミュニティごとにフィットさせ、カスタマイズさせていくようなマーケティングアプローチが重要になるのではないか」との見解を示しました。
Visaブランドプリペイドカード「VANDLE CARD(バンドルカード)」や手元の資産形成に活用できるクレジットカード「pool(プール)」の発行などを手掛けるカンムの八巻氏は、同社サービス利用者のデータ分析内容を紹介。Z世代における「VANDLE CARD」の利用状況として、新型コロナウイルス感染症拡大直後は、ネット決済やコンビニエンスストアなどの身近な場所での少額決済が増加した半面、感染拡大が落ち着いた時期には、旅行や飲食といった高単価決済が増加したことなどを紹介しました。
また、「Z世代に対する金融商品の説明コストは他の世代と比べて高い傾向が見受けられる」と指摘したうえで、同社が実施しているインフルエンサーマーケティングによるサービス利用促進施策の実例を紹介。起用するインフルエンサーによるCPAの差異をはじめ、Z世代が慣れ親しんでいるYouTubeなどのチャネルやプラットフォームを意識した訴求が効果的なコミュニケーションにつながったことなどを説明しました。
パネルディスカッションの最後にはファシリテーターのRepro・平田が、「Z世代を形容する情報や傾向には様々なものがあるが、その一方で多様性という特徴を有するというのもZ世代の大きな特徴」としたうえで、「Z世代はこうだと決めつけ、その先入観をベースに商品やサービス、マーケティングコミュニケーションを展開するのではなく、各個人が所属しているコミュニティや好む物事に最適化したコミュニケーションを丁寧に実践していくことが、Z世代との良好な関係を構築するうえで重要だ」とまとめ、セミナーを締めくくりました。
なお、本セミナーをご視聴いただいた方々からは、「リアルな調査結果と、実際の取り組みや気づきなどをうかがえて大変ためになりました(金融決済サービス開発者様)」「Z世代だからと決めつけすぎず、コミュニティや推しに属したアプローチをしていくことが良くわかった(電子マネーサービス開発者様)」「Z世代の金融に関する傾向がわかった。自身が扱う金融商品の推進方法の参考にしたい(クレジットカードサービスのマーケティング担当者様)」など、数多くの好評・反響をいただきました。
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