Appbotではアプリのレビューに関する分析だけでなく、アプリのアイコンもたくさん見ることができます。私はこれまで、アプリのディスクリプションからスクリーンショット、名前、国についてあらゆることを研究してきました。アプリのアイコンにずっと興味はあったのですが、アイコンの効果を調べるにはどうしたらいいのか、なかなかいい方法が思い浮かばずにいたのです。
先日、RubyのライブラリでMiroというソフトウェアを見つけました。これは画像で使用されている主要カラーを抽出することができるソフトです。アプリの主要カラーを分析してみると、非常におもしろい結果が得られました。
分析方法
Webカラーの標準16色(と黄色)を用い、Google Mapのアイコンで使われている色と標準色とを照らし合わせ、同じような色同士をグループ化し、以下のように名前をつけました。
- #02601e -> グリーン
- #a8120c -> マルーン
- #0c44de -> ブルー
- #bdbfc0 -> シルバー
- #f4b510 -> イエロー
- #717973 -> グレー
- #24721b -> グリーン
- #2d0d0e -> ブラック
ブラックとホワイトとグレーを除いた、主要4色をカラーホイールにプロットし、アイコンの大きさが大きいほど、その位置の色が多く使用されていることを表しています。
トップ200の無料iOSアプリ
トップ200の無料iOSアプリをこのカラーホイールにプロットした結果、配下のようになりました。
ブルーとレッドには大きなアプリアイコン群があり、グリーンはまばらでした。ピンクとパープルはアイコンの数が少なすぎるためサンプルとしては不十分であり、イエローはスナップチャットが独占していました。
トップ200の有料アプリ
トップ200の有料アプリは無料アプリと比べて若干の違いが見られました。
ブルーやレッド、グリーンは無料アプリと似たようなグループを構成していますが、有料アプリでは単色使いのアイコンは少なく、複数の色を使用しているものが多いことが分かったのです。そのため、カラーホイール上では各アイコンが小さく、散らばっています。
新作のiOSアプリ100
次に本記事を書いている時にアプリストアでリリースされた新作のiOSアプリ100個をプロットしてみました。トップチャートに比べてストア全体のものより一般的な結果が得られるだろうと予想していました。
しかし、これもまたトップ有料アプリと似たような結果となったのです。
トップ200のiOSソーシャルネットワークアプリ
ソーシャルネットワークアプリといえばTwitterやFacebokなどブルーを想像しますよね?
しかし、実際は他のカテゴリーの結果とほぼ同じでした。強いて言えば、グリーンのアイコンが少し多かったです。
トップ200のiOSゲームアプリ
ゲームアプリのアイコンは他のアプリと比べて複雑なデザインが多い傾向にあります。アイコンが散らばっていることから、使用されている色もバラエティに富んでいることが分かりますね。
トップ200の無料Macアプリ
ブルーは他のiOSアプリと同じような構成になっていますが、レッドやグリーンが使用されているアイコンもたくさんあります。
アプリの順位
Macstoriesのグラハムはアプリの順位をアイコンの大きさに反映させてアプリの主要カラーをプロットする方法を提案してくれました。トップ100の無料アプリをこの方法で試して見ました。
アイコンのサイズが大きいほど、アプリの順位が高いことを示しています。
Google Playのトップ無料アプリ
この記事のオリジナル版を投稿した後、Google Playと比較してほしいというお願いがいくつかありました。これはオーストラリアのGoogle Playストアの結果です。
iOSとほとんど違いはありませんね :)
Google Playのトップ無料ゲームアプリ
iOSとの比較用としてGoogle Playも調べました。
結局、アイコンにはどの色を選ぶべきなのか?
これはあなたのアプリがどんなアプリなのか、ターゲット顧客は誰なのかによって異なりますが、きっと以下の3つのカテゴリーのどれかに当てはまると思います。
- 大衆派:大勢の人を取り込みたい場合は、ブルーかレッドがいいでしょう。
- 個性派:一番人気ではなく、かつそこまでバズることはないグリーンがいいでしょう。
- 革新派:大衆的なのもダサいし、個性的なだけでも満足できないなら、ピンクやパープルがいいでしょう。あたかも自分が作ったカラーであるかのように使ってください。
この記事は、 GrowthBug.com 上の記事 "The Colors Of An App Icon"を著者の了解を得て日本語に抄訳し掲載するものです。 Repro published the Japanese translation of this original article on GrowthBug.com in English under the permission from the author.