2020.02.26
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この記事では、DMPの基礎について説明するとともに、活用方法やメリット、導入の注意点などを詳しく解説します。
DMPとはData Management Platformの略で、「インターネット上に蓄積されたさまざまな情報データを管理・活用するためのプラットフォーム」のことです。
扱うデータは具体的に、Webアクセスログ、サイトの閲覧履歴、購買データ、顧客データ(企業、部署、役職)などといった、インターネット上にあるさまざまなデータです。
それらのデータを取りまとめて使いやすいように一元管理すると同時に、広告配信やマーケティング施策に使うことができるプラットフォーム(装置)がDMPなのです。
似たような言葉に、単にデータを蓄積するための装置のDWH(データウェアハウス)があります。DWHと違い、DMPはデータをただ管理するだけではなく、外部データとして活用ができる点が大きな違いです。
蓄積したデータを活用することで、広告配信やキャンペーン施策を最適化して、顧客一人ひとりに対して適切なマーケティング施策ができるようになります。
DMPには大きく分けて2種類あります。それは、パブリックDMPとプライベートDMPです。他社で複合的に管理している情報を集めたパブリックDMPと、自社で管理している情報を中心に作られるプライベートDMPがあります。この2つのDMPについて詳しく解説していきます。
パブリックDMPとは、自社以外の第三者が管理・収集した情報が蓄積されたプラットフォームのことです。さまざまなwebサイトにおける行動データや属性データ(年齢・性別などの属性情報)など、自社だけでは把握することができない、さまざまな情報を取得することができます。
パブリックDMPは、第三者データとしての価値を持ち、Web広告である程度属性を絞った配信を行う、などといった用途に利用できます。
一方、自社が独自に保有しているお客様の購買履歴や行動履歴や興味関心やユーザープロファイルなどのマーケティングデータと外部のデータを組みあわせて作られるのがプライベートDMPです。
プライベートDMPはコールセンターや実店舗、営業が持つお客様リストといったオフラインのデータも含んでいます。つまり、プライベートDMPは巨大な自社の情報資産であると言えます。
プライベートDMPを活用することで、既存のお客様へ購買を促したり、LTV(顧客生涯価値)を高めたりする効果が見込めるでしょう。
DMPを活用する例として、「広告配信への活用」と「顧客に合ったプロモーション」があります。そのふたつの例についてご紹介します。
DMPは、SSPやDSPなどの広告プラットフォームと連携することで、蓄積したデータを活用して広告配信を最適化することが可能になります。
SSP・DSPについて簡単に流れをおさらいしましょう。ユーザーが広告枠を持つWebサイトに訪問した際、SSPに対して表示する広告のリクエストが送られます。SSPは各DSPへリクエストを送り、最も収益性が高い広告が選択され、最終的にWebサイト上に広告が表示されます。
このように、SSPとDSPによって表示される広告が決定されますが、これらに情報提供をするのがDMPです。訪問したユーザーについて、どんな属性で、過去にどんなものを購入し、何に興味を持っているのかなど、SSPとDSPにより多くの情報を提供することで、正確な広告の選定が行えるようになり、広告配信の最適化につながります。
DMPは顧客に合ったプロモーションに活用することができます。具体的には、「顧客の検討フェーズごとにメールマガジンを配信」「確度の高い見込み顧客へのプッシュ通知」ができるようになります。それぞれの例についてご紹介します。
DMPを活用することで、サイトへの訪問がなくなった顧客や情報収集段階の顧客、商談に至る可能性が高い顧客などの顧客データを管理することができます。例えば、商品説明のPDFをダウンロードした人に対して、さらに詳しい商品の活用方法の情報を提供するといった具合に、顧客の検討フェーズごとにメールマガジンの内容を変えて配信することが可能になります。これにより、それぞれの顧客に対して最適なアプローチができるようになるでしょう。
DMPを活用することで確度の高い見込み客を仕分けすることができます。サイトを頻繁に訪れている顧客に対して、プッシュ通知を行うことで、最後のひと押しができるようになります。プッシュ通知は、サイトを訪れたばかりの人に送ると嫌がられる可能性がありますが、顧客データをまとめることで、適切な顧客に対して通知を送ることが可能になります。
DMPを活用するメリットは、「顧客に関する情報を一元管理できる」「顧客像を掴むことができる」「分析結果を元にマーケティング施策に活用できる」の3点があります。これらについてひとつずつ解説していきましょう。
そもそもDMPは、インターネット上に蓄積されたあらゆるデータを一元管理するプラットフォームです。データが一元管理されているので、同一のデータを元に施策を打つことができるため、一貫した顧客体験を提供することが可能になります。
しかもこれは自社データだけでなく、第三者によって提供されるデータについても同時に管理することができます。
自社のWebサイトに訪れた人の動きを把握するのであれば、アクセス解析ツールを使用することで解決できるでしょう。
一方、DMPを活用すれば、自社サイト内でのアクセス状況だけでなく、前述のような第三者から提供されるデータをもとにその人が自社のWebサイトに訪れる前や後に別のWebサイトでどういった行動を取り、何に興味を示していたのかなど、顧客に関するさまざまな情報を統合することができます。
これにより、顧客像をより詳細に掴むことができます。
DMPによって、既存顧客と見込み顧客の顧客像が明らかになれば、さらに高精度な分析と顧客のターゲティングが可能になります。その結果、マーケティング施策をより細かく、具体的にすることができます。
勘に頼った漠然とした推測のもとでマーケティングを行うよりも、具体的に年齢、性別、職業、趣味趣向などを絞って施策を立てた方が得られる効果が大きくなります。
DMPを活用して実際に広告などに生かす場合、各社が出しているDMPツールを使用します。このDMPツールを導入する時にはどのような注意点があるのでしょうか、以下にてご紹介します。
まずはじめに、目的を明確化することが重要です。
DMPは便利ツールではありますが、どのように使いたいかが明確でない状態は、目的がないまま図書館へ行き、何を取り出せば良いかわからなくなってしまうのと同じことです。
まずは、「効率的な広告配信がしたい」「メールマーケティングでターゲティング配信がしたい」などの目的をはっきりと持ちましょう。実行したい施策や取り出したいデータによって、DMPの運用方法も変わってきます。
次に、使用したい目的に合う種類のDMPを導入しましょう。
「顧客一人ひとりに合ったきめ細かなコミュニケーションが取りたい」「新規顧客にアプローチしたい」「顧客を深く理解し顧客像を把握したい」といった目的に合わせてDMPを選びましょう。
DMPは、パブリックDMPやプライベートDMP共に、さまざまな会社がサービスを展開しています。新たな広告商品の開発ならA社のDMP、マーケティング・キャンペーンならB社のDMPが良いというように、目的に応じてその範囲に強いDMPを導入することで、効果を最大限に発揮できるようになります。
自社データの取りまとめをするのにも、注意が必要な場合があります。データを扱っている部門が、商品企画部やマーケティング部など複数ある場合です。その場合、必要なデータがバラバラに点在していて、ひとつにまとめるのにまず苦労する可能性があります。さらに、管理者権限やデータ連携については、情報システム部とのコミュニケーションが必要になってくるでしょう。
このように、自社データがどのようにまとめられているかも確認しておくと、スムーズにDMPサービスを利用できるでしょう。
この記事では、DMPについてご紹介しました。DMPはさまざまなデータを集め、一元的に管理することができるサービスです。こうしたデータを活用することで広告配信やキャンペーン施策を最適化できるようになります。
DMPは扱っている情報データの種類の違いから、パブリックDMPとプライベートDMPに分けられ、Web広告の配信の仕組みに利用されていたり、顧客に合ったプロモーションに利用したりと、さまざまな用途に活用されています。
また、DMPを活用するメリットには「顧客に関する情報を一元管理できる」「顧客像を掴むことができる」「分析結果を元にマーケティング施策に活用できる」といったものがあることも分かりました。
DMPを導入する際には、「実施したいこと(目的)を明確にする」「自社データの取りまとめのあり方」などに注意すると良いでしょう。
以上のことをふまえ、適切なDMPサービスを選び、顧客一人ひとりに対して適切なマーケティングを行いましょう。
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