多くの素晴らしい起業家と一緒に働くことができて私はとてもラッキーですし、彼らのプロダクトやサービスを売ることによってビジネスの成長支援に携われる時はさらに嬉しいです。
Navid Moazzesは「Virtual Summit Mastery(オンライン上でユーザーや顧客を集めるノウハウを教えるための講座)」という彼の講座の中でも代表的なコースをこれまで何度が開いてきましたが、つい最近の講座までは、彼はプロダクトをプロモーションするために広告を使用していませんでした。
私は彼の最新のVSMの開講を知らせるためNavidのFacebook広告を運用しましたが、その結果は大げさではなく感動的でした。いろいろ行った結果、Facebook広告への投資総額は4,159ドルとそれほどまで多くはありませんでしたが、軽視できるほど安いわけではありません。このように広告予算をかけていて、もっとも避けたいのが何も結果がないことです。
予算4159ドルから何を得ることができるのでしょうか?4,159ドルの支出が、のべ36,449ドルの私益をもたらした、つまりROIは876%です!あなたがどう思うかわかりませんが、私はこういったリターンならどんな場合でも受けていたいです。
どういった経緯でこのような結果を得ることができたのか、きちんと一通り説明します。どこに広告を出したのか、別々の広告ソースから流入のあったトラフィックがそれぞれどのような効果をもたらしたか、キャンペーンの成功に一番影響を与えたものはなんだったのか、そして次回はどんな手を打つのかお話します。その前に、もう少しだけ数字の話をさせてください。36,449ドルの利益に加えて、そのキャンペーンはさらなる副次効果をもたらしました。
Facebook広告によってもたらされた結果:
- 769人の新規メール購読者
- 128人の新規ページlike
この数字の結果を見せて伝えたいのは、こういった広告には副次的な効果があることです。利益に加え、Navidはメーリングリストも成長させました。では、どのように行われたのか見ていきましょう。
Facebook広告の運用前
私たちはコース開講のちょうど一週間前にFacebook広告運用を始めました。この時点でのゴールは、講座売り上げファネルに追加されるであろうメールの新規購読者を見つけることです。
これらの新規購読者は以下のどれかに当てはまるはずです:
- コースを購入する
- 今回の授業は買わないが、購読者のまま
- 未購読者
もちろん、一番理想的なのは新規購読者がコースを購入してくれて顧客になるという結果です。しかし、すぐに購入しなかったとしても、Navidが価値を届け、関係を継続していけるメーリングリストに彼らが残っていてくれれば、チャンスはまだあります。そうすれば、いつでもその中の誰かが将来顧客になってくれる可能性があるのです。
新規購読者がどんなに価値ある存在か過小評価をしないでください。いい例がVideofruitのBryan Harrisです。彼は13,528人の購読者にプロダクトを紹介し、220,000ドルの利益を生み出しました。大部分の購読者がすぐに購入しないからといって、彼らが将来顧客にならないというわけではありません。
関心層を先にターゲットにする
これはFacebook広告を運用する人にとって最も重要なアドバイスの一つです。いつでもまずは関心層をターゲットにしてください。多くの場合それが一番安くリード獲得と売り上げにつながるソースだからです。
念のために「関心層群」という言葉の定義を確認しておくと、あなた自身やあなたのビジネスやブランドに何かしら興味がある人を指します。コンテンツを見てくれている人や、ブランドを知ってくれている人、以前あなたの名前がポジティブな意味で使われているのを聞いたことがある人、または他の形であなたの名前を聞いたことがある人などです。重要なことは、そこにはすでにある信頼レベルが出来上がっているということです。それがほんの少しだったとしても、広告の話になるとそれが大きな違いをもたらします。
Facebook広告の場合、4種類の関心層群が存在します:
- Facebookにアップロードされている顧客リスト(通常はメールリストと同じ)
- 過去のWebサイト訪問者(Facebook ピクセルのインストールが必要)
- Facebookファン
- Facebookで私たちの動画を見たことがある人
ここでフォーカスするのは、Webサイトの訪問者とFacebookのファンです。
メモ:私たちは開講の約1ヶ月前にNaveidのWebサイトにFacebook ピクセル ((広告キャンペーンのターゲット層の測定、最適化、構築を可能にする、ウェブサイト用のJavaScriptコード。Facebookピクセルを使うことで、デバイスを問わずウェブサイトにアクセスした人が実行したアクションを追跡し、その情報をもとにFacebook広告キャンペーンをより効果的に知らせることができる))を追加しました。
それはつまり、Webサイトを訪問してくれた関心層を1ヶ月分だけ獲得したということです。もしもっと早くFacebook ピクセルを導入していれば、ターゲティングができるWebサイト訪問者をよりたくさん獲得できたでしょう。そしてそれによってもっといい結果を導けたはずです。
教訓:すぐにFacebook広告を運用する予定がなかったとしても、できるだけ早くサイトにピクセルを導入してください。
この「関心層」に対して何を送ったか?
私たちは彼らに対しリード・マグネット ((リードを獲得するために提供するもの。ここでは無料のebook))を直接送るためにFacebook広告を利用しました。
それこそが関心層の利点です。なぜなら、その人たちはすでにあなたのことを何らかの形で知っており、(この場合、Webサイトのコンテンツを読んでいるか、Facebookページにlikeしている) あなたのことを何も知らない場合に比べて彼らは簡単にメーリングリストに入ってくれます。つまり、何か魅力的なものと引き換えに、すぐに彼らのメールアドレスを聞き出すような広告を表示してもいいということです。
私たちが使用した広告の1例がここにあります。ダイレクトにVirtual Summitについてよく聞かれる質問について言及言及しています。もしVirtuarl Summitに関連したコンテンツを見たことがある人がこの広告を見れば、彼らが興味を持つ可能性は十分にあり得るのです。
そしてこれが広告をクリックした後に見たランディングページです。
上の広告とランディングページの類似性に着目してください。
- 広告のオレンジの背景はランディングページのテキストとロゴと同じオレンジです。
- 広告で使われているebookの写真はランディングページのものと同じです。
- 広告とランディングページの両方にNavidの画像があります。
これは単なる偶然ではありません。広告とランディングページとの関係性は「ad scent」として知られており、高いコンバージョンレートを達成するための重要な役割を担っています。ランディングページにきた訪問者が見たいと思っていたものを見せることによって、メール購読者から顧客へとコンバージョンさせるチャンスを引き上げることができます。これまで広告とランディングページについて見てきたので、関心層への広告からどんな結果が得られたのか見ていきましょう。
結果がよくなっているのは明らかなので、広告とランディングページ改善を繰り返し行い、予算を増やしてできる限り多くの購読者を獲得しましょう。残念ながら、関心層の人数はそんなに多くありません。。あなたのFacebookページに「いいね」してくれる人や、Webサイトを訪問してくれる人、メールリストにいる人というのはそんなに多くないのです。それは10億以上のFacebookユーザーと比べると小さなオーディエンスかもしれません。なので、関心層が底をついてきて、もっとリードが欲しいと思ったら無関心層に広告するしかないのです。
無関心層に対する広告戦略
無関心層とはあなたのことやブランドを一度も聞いたことがない人のことです。彼らは全くあなたの広告と親和性がなく、あなたが何をしてるかも全く知りません。もしあなたがFacebook上でインタレストターゲティングや類似オーディエンスを使っているなら、それは無関心層をターゲットにしています。基本的にカスタムオーディエンスとFacebookファン以外は無関心層です。
無関心層の場合、あなたはオーディエンスと何の関係性もなく、信用も構築していません。売り込むのがとても難しいです。ebookを受けっとてもらうことさえ難しくなります。彼らはメールアドレスを教えるのすらストレスを感じるからです。
なので無関心層に対しては単にメーリングリストに入ってもらうなど、(リード・マグネットをダウンロードしてもらうこと)お願いするような広告は運用しませんでした。オプトインを聞く前にある2つのことをする必要がありました。
1.トピックに興味のある人を事前に承認する
多くの人が広告を見ますが、広告をクリックしたりブログ投稿を実際に読むのはほんの数パーセントであると考えられます。つまりクリックしたり投稿を読んでくれた人は、Virtual Summitsに興味のある人として手をあげてくれているのです。言い換えれば、彼らは自分自身を事前承認しているのです。
2.何も要求せず先行投資として価値を届けることによって信頼を築く
これは摩擦を取り除き、あなたの書く質の高いコンテンツを見せることによって彼らはあなた自身やあなたの仕事に親しみを持ってくれるようになる方法です。
私たちは、まずメールアドレスの登録を要求しないで、Navidのwebサイト上のブログ記事へ直接飛べる広告を使って彼らをターゲットしました。そのブログ記事を読んだ人がいれば、その人をリターゲティングするために今度はそのブログ記事に関連したリードマグネットを含む広告を使いました。
どのように私たちは広告に使うブログ記事を選んだでしょうか?選ぶにあたっていくつか基準を設けました。
- 将来的に顧客になってもらうために、無料で提供しているebookと関連性のある内容
- Virtual Summitsに興味がありそうな幅広い層の起業家にとって魅力的であり人気のある内容
何が一番人気なコンテンツかわかっていますか?Google Analyticsを使えば何が一番読まれている記事なのか簡単に見ることができますよ。上記の両方の基準を満たしていることから、私たちは「Virtual Summitの成功事例」を選びました。提供しているリード・マグネット(ebook)との関連性が高く、すでに人気記事だったからです。そして最後に、一般的に人は事例にとても興味があります。広告をクリックしたあと、次のどちらかをするはずです:
- そのブログ記事に載っているリードマグネット(ebook)を見てダウンロードし、その過程でNavidの メーリングリストに入る。これは理想的なシナリオです。
- リードマグネットをダウンロードすることなく離れる
ここで覚えておくべき重要なことは広告をクリックし、記事を読む人は全員Facebookによって「ピクセル」されています。これは次のステップである、リードマグネットをダウンロードせず離脱してしまった人をリターゲティングする際に役立ちます。
サイトにきた初回にリードマグネットをダウンロードしなかったからと行って、彼らは興味がなかったというわけではありません。見ていなかっただけかもしれませんし、それかスマホで見ていてメールアドレスをタイプするのが面倒臭かっただけかも知れません。たとえ興味があったとしてもダウンロードしなかった理由などいくらでも考えられます。
なので次にやったことは、こういった人たちにリードマグネット付きの広告でリターゲティングしました。もしこの広告をクリックしたら、ダウンロードに至らなかったランディングページに直接飛ぶことになっていました。これまでで、彼らはNavidと彼のコンテンツに親しくなっているので、彼らはもはや無関心層ではありません。それは広告をクリックしダウンロードする可能性を非常に高めてくれます。
驚くべき結果
最初から私はブログ記事を読んだあとそのままリードマグネットをダウンロードする人はほとんどいないであろうと予想していました。彼らをファイナルステップへ連れて行き、メーリングリストに入れるためのリターゲティング広告に頼ることになるんだろうと考えていました。
しかし、驚いたことに直接ブログ記事へ行ったトラフィックからのコンバージョンレートが意外とよかったのです。パフォーマンスのよかった広告の一つを見てみてください。無関心層から直接ブログ記事へいく購読者は一人当たり2.5ドルかかります。しかしリターゲティング費用はかかりません。
そしてこれが広告です。広告だけの小さいコラムだということに気づくでしょう。テストの結果、デスクトップニュースやモバイルニュースフィードよりも小さいコラムを使ったほうがずっと安いということがわかりました。多くの人は小さいコラムが好きではないですが、この例はなぜ小さいコラムを軽視すべきではないのか知るのにちょうどいいです。
リードマグネットをダウンロードしない人は他の関心層(以前投稿した「Virtual Summitの成功するアイディア50選」の広告を見てください)と同じリターゲティング広告でリターゲットします。一人当たりのコンバージョンコストも他の関心層に対する広告と似通っています。
ショッピングカートを開く/広告を開始する
カートを開くときがきたら、メールの新規購読者を獲得するのではなく、既存の購読者とwebサイト訪問者に実際にプロダクトを買わせることに専念してください。この戦略パートにおけるもっとも効果的な広告は、緊急性と希少性に重点をおいたものです。
そこで、講座の開講を広告するのに使えそうな緊急性と希少性のポイントを整理しました。そして以下のようにまとまりました:期間限定ディスカウント、期間限定のボーナス、価格引き上げ、生放送のワークショップやウェビナー、そしてショッピングカートの閉鎖です。
どのポイントも緊急性を煽る広告バナーをいくつか用意しました。例えば、ボーナスパッケージの期限が切れそうな時には、特定の日時にボーナスパッケージの期限が切れることを伝える広告を用意したのです。私たちが使った広告の一例がこちらです:
見出しの右側に24時間以内にという言及があることに注目してください。ここでは、いますぐ広告をクリックしたくなるような理由作りを目指していました。なぜなら時間に敏感になると、もう一度見たり、また後でチェックしようと考えて広告を無視する確率がずっと低くなるからです。
予想した通り、ボーナスの期限がちょうど切れそうな時、ショッピングカートが閉まるたびに売り上げが伸びるのを確認しました。下の表からこれは非常に高いROIを示した施策であることに気づくでしょう。下のキャンペーンは開講を通して緊急性のポイントをプロモーションしていた時のものです。
このキャンペーンに対する総広告費は160.96ドルでした。右側にキャンペーン中に広告をクリックした後、購入されたVSMパッケージの売り上げ数が書いてあります。そしてこれらのパッケージの売り上げ価値は、合計で10,000ドル以上でした。
次回さらにいい結果にするためには?
いつものように、振り返るとまだまだ改善の余地があります。そこで、どんな改善ができるか、次回に向けて何を変えるかについて以下にまとめました。
1.もっと前から関心層を確立させる。
先ほどもお伝えした通り、私たちは広告運用を開始するちょうど1ヶ月前にFacebook ピクセルをNavidのwebサイトに実装しました。つまり、ターゲットできる有益なwebサイトのトラフィックを1ヶ月間しか「ピクセル」しなかったということです。これが一番安く新規リードを獲得できるソースなので、関心層が多いほどキャンペーンに対するROIもよくなります。
2.キャンペーンをテストし、最適化することにもっと時間を割く
私たちは講座のカートを開く1週間ちょっと前にFacebook広告運用を始めました。それはキャンペーンをA/Bテストして最適化するのには短すぎる期間でした。これをすることは特に無関心層に対して重要になってきます。なぜなら適切なオーディエンスとメッセージを定めるのにある程度時間がかかるからです。
下の図は、無関心層に対して運用したキャンペーンの一つの結果です。運用を始めた当初は新規登録に一人当たり10.42ドルかかっていました。そして1週間テストした後では3.76ドルにまで下がりました。もしテストにかける時間がもっと取れていたら、もっとリード獲得コストは下がっていたはずです。
まとめ
まとめると、このキャンペーンは4,159ドルのFacebook広告費から36,449ドルの利益を生み出し、とても成功しました。データを振り返ると、非常に高いROIを出した施策が2つありました。
- 関心層をリターゲティングする
- 緊急性を強調する(例:期限付きのボーナス)
この2つはFacebook広告を使って次回プロダクトを宣伝しようとしている人には是非心に留めておいてほしいことです。もしFacebook広告を始めたばかりで、最初は慎重にアプローチしたいのであれば、無関心層に広告を出さない方がいいです。まずは関心層に広告を運用して、緊急性や希少性がある時にこれらの広告を強調させてください。
最後にお伝えしたいのは、私たちは売り上げ実績があり、多くの成功した生徒たち(そして多くの素晴らしい推薦状)があることが証明されている質の高いプロダクトを提供していたという事実です。これは重要なことです。もしあなたが誰も欲しがらないものや、単純によくないものを売ろうとしているなら、広告の良し悪しは関係なくなります。次回の開講ではどんなことができるのか楽しみです!
この記事は、 ANDREWHUBBARD 上の記事 " Facebook Ads Case Study: How To Generate $36,449 In Revenue From a $4,159 Ad Spend" を著者の了解を得て日本語に抄訳し掲載するものです。 Repro published the Japanese translation of this original article onANDREWHUBBARD in English under the permission from the author.