2026年1月30日、最新の海外アプリマーケティングニュース。アメリカでついにTikTokの新体制がスタート。それに伴って様々な議論が噴出しています。対抗アプリの急伸長にも注目。そのほか、Metaによる10代のAIキャラクター使用禁止や「Apple Ads」の新広告枠についても紹介します。
※本記事における日時の記載は、特別な断りがない限りすべて現地時間です。
アメリカのTikTok運営が新体制へ。プライバシー懸念と大規模障害
2026年1月23日、TikTok USDS Joint Venture LLC(以下、TikTok USDS)が、同社の設立とアメリカ国内における今後の「TikTok」アプリの運営体制について発表しました。これにより2020年から続いていた、アメリカでのTikTok問題は終結。アメリカ国内のTikTokユーザー、そしてTikTokをマーケティング利用している企業にとっては、まずは一安心できる形に落ち着いたといえます。
ただし同社は、この発表直後から憶測や誤解を含め、ふたつの大きな課題に直面しています。ひとつはプライバシー保護への懸念がユーザーから噴出したこと。TikTokの所有権移行に伴うプライバシーポリシーの変更の際に、主に以下のような変更があり、個人情報のいきすぎた利用がなされるのではないかと、SNS上で問題視されたのです。
- 取得する位置情報の精緻化:ユーザーの設定に基づいて「正確な位置情報(GPSなどを用いる可能性がある)」を取得する可能性があることが明記された
- センシティブ情報の使用:人種・民族的出自、精神的・身体的な健康状態、性生活・性的指向といったセンシティブ情報の使用についての記述が、「法的要件の遵守に必要な場合にのみ」という限定的な表現から「適用法に従って」という表現に変更された
なお、このようなプライバシーポリシーの記述は他のSNSにおいても珍しいものではなく、ユーザーが過度なパニックに陥っているという見方もあります。
もうひとつは、1月25日に発生したアプリの不具合。TikTok USDSはデータセンターの停電を原因としていますが、新体制への移行とタイミングが重なったことで、ユーザーに大きな不信感を植え付けてしまいました。なお、1月28日時点で復旧に大きな進展があったとX上で発表がありましたが、現時点での完全復旧の報告はありません。
アメリカでTikTok対抗アプリ「UpScrolled」「Skylight」が急伸長
アメリカ版TikTokは体制移行直後から、プライバシー保護への懸念、プラットフォームとしての不安定さが露見し、ユーザーからの不安が高まっています。そんな中で起きているのが、TikTok対抗アプリの急成長。アメリカのテック、マーケティング系のメディアがこぞって取り上げています。
UpScrolledは急増した需要に耐え切れずサーバーダウン
TikTok新体制発表直後の週末、「UpScrolled」はそれ以前の29倍ものダウンロードを記録。急激なアクセス集中に耐えられず、サーバーがダウンしてしまいました。なお、この期間のダウンロード件数は約4万1000件。これまでの総ダウンロード数の約1/3を占める数字です。
Well, this is new...
You showed up so fast our servers tapped out.
Frustrating? Yes. Emotional? Also yes.
We're a tiny team building what Big Tech stopped being. Right now, we're scaling on caffeine to keep up with what YOU started.
Bear with us. We're on it.
This is what real looks like.
[image or embed]
— UpScrolled (@upscrolled.bsky.social) Jan 26, 2026 at 23:50
Skylightは新規登録者数が150%増加
「Skylight」のReed Harmeyer氏は、「Bluesky」上にTikTok新体制発表後のユーザー動向を投稿。発表直後の1月23日にSkylightで再生された動画の数は140万本を記録。その前日の3倍の数です。そのほか、新規登録者数が150%増、リピート率も50%増となったことを報告しています。
1.4 million videos were played on Skylight yesterday 🤯 literally 3x from the day before.
This increase was from all areas:
+150% on sign ups
+50% on returning users
+40% on videos played (average)
+60% on videos played (median)
+100% on posts created
And record low issues getting in to the app.
— Reed Harmeyer (@reedharmeyer.bsky.social) Jan 24, 2026 at 22:31
Metaが10代によるAIキャラクターへのアクセスを全世界で禁止
2026年1月23日、Metaが同社のブログ上で、「10代のユーザーがAIキャラクターにアクセスできなくなる」ことを発表しました。若年層に対するAI技術の安全性保持、AI体験の向上を目的とするものです。対象となるユーザーには「10代であることがわかる誕生日が登録されている人」だけでなく「年齢予測技術に基づいて10代と疑われる人」も含まれます。
なお、今回のアクセス禁止措置は、同社が開発中の AIキャラクターの新バージョンが公開されるまでの暫定的な対応です。また、10代のユーザーであっても、キャラクターを用いないAIアシスタントには引き続きアクセスできます。
MetaのAIに関するペアレンタルコントロールのイメージ。
※画像引用:Empowering Parents, Protecting Teens: Meta’s Approach to AI Safety
App Store内の検索広告拡張が3月スタートに決定
2026年1月23日、Appleが「Apple Ads」のヘルプページを更新。「App Store」内検索の広告枠拡張が3月末までに段階的に全世界で展開されることを発表しました。この広告枠拡張自体は、2025年12月に発表されており、今回はそのスケジュールが明示された形です。
追加される広告枠は従来の表示領域(検索結果の最上部)のさらに下部とされており、検索結果のリスト内に表示されるか、リスト最下部に表示されることが予想されます。なお、新しい広告枠への表示のために新たなキャンペーンを設定する必要はなく、自動的に表示位置が振り分けられる仕組みです。表示領域別に入札をすることもできません。
当然のことながら、CTRは検索結果の最上部に表示された場合のほうが高くなるはずです。今後、キャンペーン設計や入札戦略に新たな最適化が必要になる可能性があるので、広告枠追加後のパフォーマンスを注視してください。