ファネルでは不十分?モバイルではカスタマージャーニーマップを利用すべき理由 後編

Repro Journal編集部
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2021.03.21
ファネルでは不十分?モバイルではカスタマージャーニーマップを利用すべき理由 後編

目次

この記事はファネルでは不十分?モバイルではカスタマージャーニマップを利用すべき理由 後編です。前編はこちら

あなたのカスタマージャーニーを調べる

前回は、モバイルでのカスタマージャーニーマップの重要性に関して述べていきました。次はあなたが自分でそれを作成してみましょう。以下では、あなたのチームにも導入できるように、モバイルのカスタマージャーニーマップを作成するために必要な手順を順番に見てゆきます。

本題に入る前に、まずはWebベースのプロダクトにおける典型的なカスタマージャーニーマップを見てみましょう。

モバイルと他のデジタルチャネルとの大きな違いは、モバイルは購買のフェーズにおいてユーザーの行動・意思決定に影響を及ぼすことができるという点です。モバイルデバイスはとてもプライベートなもので、行く先々へ持って行きますし、最も親しい人達とコミュニケーションを取るために利用します。

そのような個人の持ち物としてのモバイルデバイスの特性は、プロダクトに対しても期待されています。ユーザーは自らがエンゲージするプロダクトに対してもプライバシーの尊重とパーソナライズを要求するのです。我々はモバイルをプライベートで、エモーショナルなチャネルであると認識するようにできています。このことを念頭にいれたUXを作成するというゴールを設定しているプロダクトが他との差を生み出すのです。

カスタマージャーニーの中では、モバイルのチャネルを活用することで「発見」と「比較」のフェーズに影響を及ぼすことができます。アプリ内メッセージ、簡易アンケート、素早い反応、そしてユーザーごとにパーソナライズされた使い方のヒントなど、パーソナライズされた形でユーザーとコミュニケーションを取ることができるのです。他のどのようなデジタルの媒体でも、モバイルのようにユーザーとプロダクトの1対1の関係性を構築することはできません。

それでは次に、モバイルカスタマージャーニーをフェーズごとに見ていきましょう。

【1】ユーザーの行動を見定める

まず始めに、あなたのプロダクトを通じたユーザーの典型的な行動フローを見定める必要があります。

それぞれのフェーズに付けられた名前は今までのマーケティングファネルとほとんど同じものかもしれませんし、そうではない場合もあります。そして、それはプロダクトとユーザーによるのです。各フェーズ名はその他のカスタマージャーニーマップの基礎となるので、マーケティングチームと時間をかけて深掘りしてください。もし時間があれば、カスタマージャーニーがどのようなものなのかを実際に見るために、最近利用し始めたユーザーを十分な数ピックアップして、彼らのカスタマージャーニーをステップごとに見るのがいいかもしれません。実際のものを見ることで、どんな調査からわかることよりも多くの知見を得ることができるでしょう。

【2】ユーザーのゴールを理解する

通常、ユーザーは特定のことを行うためにあなたのプロダクトを利用します。そして、プロダクト内でのそれぞれの行動も特定のゴールを達成するために行われるのです。

上図では、設定したユーザーの行動に合わせてゴールが変わりうるということを忘れないでください。また、モバイルのカスタマージャーニーの初期のフェーズでは、終盤と比べてゴールが広範なものになります。ここでも、ゴールは今までのマーケティングファネルに似たものになるかもしれませんし、全く違うものになるかもしれません。どちらが正しいわけでも、間違っているわけでもありません。重要なのはあなたのプロダクトの中でユーザーが取っている行動の背後にある本当の動機は何なのかを考えることです。

【3】タッチポイントを決める

タッチポイントとは、あなたのプロダクトのユーザーと接触するために、エンゲージメントを生み出す部分のことです。

このフェーズは今までのマーケティングファネルとはかなり違うものになっていて、カスタマージャーニーマップを作成する時に一番時間をかけるべき所です。まず、モバイルのユーザーのエンゲージメントを高めるために自分のチームが利用しているマーケティングとセールス活動を全てまとめたリストを作成し、そこから各フェーズにおけるユーザー行動を引き出す活動を割り当ててゆきます。それぞれのタッチポイントではユーザーに2つ以上の行動をとってもらうことが目標になるかもしれませんし、1つだけかもしれません。それはプロダクト次第です。どちらにせよ、ユーザーの行動の下にそれぞれタッチポイントをリスト形式で書き出し、その中身は必要なだけ増やしてください。

上級者向け

全てのタッチポイントを書き出す中で、それらを検証する時間も確保してください。なぜなら、あなたがユーザーにとってもらいたいと思っている行動のどれにも当てはまらないものがあるかもしれないからです。そして、それはリストから外してもいいということを意味しています。カスタマージャーニーマップ作成のこのフェーズでより洗練されたものにするためには「過不足なく」というコンセプトを忘れないでください。

【4】データを集め、修正する

一度モバイルカスタマージャーニーマップが完成したら、次にそれを機能するようにしましょう!まず、ユーザーがどのようにジャーニーマップの各フェーズを通過しているかを理解するために、今持っているデータを見てみましょう。そこから、今現在のデータと目標のとしているカスタマージャーニーマップ上で見られるであろうデータとのギャップを見つけましょう。必ずギャップがあるはずです。最初にとりかかる点を見つけるために、できるだけはやく、定期的に必要な情報が報告されるレポートを作成しましょう。

モバイルのユーザーに関して得ることができる情報は無限にあるということを覚えておいてください。重要なのはそれを有効活用することです!ユーザーが利用しているデバイスの種類、アプリをインストールしてからの期間、そして(ログインに紐付けてあれば)ユーザーの位置情報も得ることができます。ユーザーのプロフィールをより詳細なものにするために、必要な情報をユーザーにたずねることもできるのです。徐々にユーザーに情報をたずねていき、それらとユーザーの行動を統合することで包括的なユーザーのプロフィールを作成できれば、パーソナライズしたマーケティングとセールスの戦略を実施することができます。

自社でも作ってみてください

本稿ではプロダクトのモバイルカスタマージャーニーを作成するためのツールをご紹介しました。現状あなたのプロダクトがビジネスのどのフェーズにあったとしても、この手法はプロダクトの改善、マーケティングのパーソナライズ、そして何よりユーザーのプロダクトへのエンゲージメントを高めるために役立つでしょう。

モバイルカスタマージャーニーマップをこれまでに利用したことはありますか?何か他にも役立つ情報や思うことはありませんか?もしあるなら、ぜひ聞きたいと思っています。情報共有ができるようにコメントしてくれるとうれしいです。

この記事は、 Apptentive上の記事 “ How To Create a Mobile Customer Journey Map“を著者の了解を得て日本語に抄訳し掲載するものです。Repro published the Japanese translation of this original article on Apptentivein English under the permission from the author.

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