ファネルでは不十分?モバイルではカスタマージャーニーマップを利用すべき理由 前編

Repro Journal編集部
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2021.01.27
ファネルでは不十分?モバイルではカスタマージャーニーマップを利用すべき理由 前編

目次

はじめに

デジタルマーケターとして、マーケティングファネルをいくつ作成した事がありますか?もしあなたが私のようなマーケターであれば、キャリアを通して何回もファネルを作ってきているはずです。しかし、そのマーケティングファネルには大きな問題が潜んでいます。ファネルは通常直線的に描かれますが、モバイルデバイスの発達によって、実際はもはやそうではなくなってしまったからです。

今日のUXは複雑です。ユーザーは思うままにページを飛ばして遷移したり、元の場所に戻ってきたりします。そのようなユーザーの行動を理解し、予測するためには今までセールスで利用されてきたファネルでは不十分なのです。

マーケターにとってこの変化は何を意味するのでしょうか?ユーザーがあなたのプロダクトをどのように利用しているのかをよりよく理解することができ、あなたのプロダクトのUXを総合的に改善することができる、カスタマージャーニーマップを利用すべき時がきたということです。

(ハーバード・ビジネス・レビューの定義によると)カスタマージャーニーマップはいままでのマーケティングファネルと同じ目的で作られています。つまり、あなたのユーザーがあなたのプロダクトを利用する手順や順序を示した図です。しかし、それだけではとどまりません。

カスタマージャーニーマップは、フレキシブルなフレームワークで、ユーザーがどのようにプロダクトを利用するかだけではなく、詳細な利用状況から、ユーザーがどのような人々なのかに関する知見を得ることができます。

本記事では、モバイルのプロダクトにおいて今までのマーケティングファネルではなく(もしくはマーケティングファネルと同時に)カスタマージャーニーマップを利用すべき理由を見ていきます。また、カスタマージャーニーマップを作成するための各ステップを紹介します。それでは見ていきましょう!

本当にカスタマージャーニーマップは必要なのか?

この問いに対しての答えは「イエス」です。なぜなら、マーケティングチームに課されたミッションは、ユーザーに必要とされていることを調べるためにユーザーの行動を理解すること、ユーザーの行動を再現するためにユーザーになりきること、そして究極的にはよりよいモバイルのプロダクトを生み出すことだからです。ユーザーのエンゲージメントの仕方はチャネルによって様々です。モバイルのエンゲージメントを理解することでカスタマージャーニーをより正確に描くことができます。

前述のように、モバイルデバイスのカスタマージャーニーに関しては、マーケティングファネルの限界が見えてきます。マーケティングファネルは直線的ですが、モバイルデバイスにおけるカスタマージャーニーはそうではありません。ファネルがユーザーの商品購入までのプロセスの進み方を完璧を示してくれるかも知れませんが、ユーザーの行動を描きだすことはほとんどないのです。

マーケティングファネルとモバイルカスタマージャーニーマップを実際に比較してみましょう。今まで利用されてきたマーケティングファネルとは以下のようなものです。

現実的には、カスタマージャーニーは以下のようになっています。

ここで見て取れるように、今までのマーケティングファネルは、カスタマージャーニーマップと比べてユーザー個々の行動に関しての分析が行いにくいものになっています。どちらの手法もゴールを達成するために作成されたものという点では同じです。しかし、カスタマージャーニーマップはあなたのプロダクトの中でユーザーが実際どのようにエンゲージメントし、行動しているのかを分析することができます。カスタマージャーニーマップはモバイルにおける実際のユーザー体験を分析できる柔軟性があるだけではなく、マーケティングにおいて3つの重要な特徴があります。

1.プロダクト改善の手助けになる。

カスタマージャーニーマップはモバイルのプロダクト内のUXを明示し、どの部分を改善するべきかを明らかにします。ユーザーがどのようにエンゲージメントしているのか知れば知るほど、あなたのプロダクトの中で、どの部分がユーザーに効果的で、どの部分の調整が必要なのかをより理解することができるのです。

2.ユーザー中心の手法である。

カスタマージャーニーマップの手法を利用することで、ユーザー中心のマーケティング戦略を練ることができます。モバイルのプロダクトをユーザーがどのように利用しているのかを理解すれば、ユーザーへよりパーソナライズした形で訴求できます。ユーザーの好きなことや嫌なことについて、私達が知り得ていることを盛り込んで形にする方法がパーソナライズです。

3. マーケティングチームが適切なチャネルに注力できるようにする。

マーケティングにおける注力点を決める時は、プロダクトのミッションだけではなく、ユーザーのことも考慮するべきです。デジタルでの最高のUXを提供するために、(それが複雑であれ、単純であれ)ユーザーの実際のカスタマージャーニーから学ぶことは必須です。そうすれば、お金が適切なチャネルに費やされているか確認することもできます。

モバイルプロダクト向けにカスタマージャーニーマップを作成することには時間と労力を費やす価値があります。そして、あなたがそこから得るであろう知見はプライスレスで、あなたのプロダクトをレベルアップさせるための成長戦略とマーケティング戦略を構築するのに役立つのです。

次回は実際にカスタマージャーニーマップを作っていただきます!

この記事は、 Apptentive上の記事 “ How To Create a Mobile Customer Journey Map“を著者の了解を得て日本語に抄訳し掲載するものです。Repro published the Japanese translation of this original article on Apptentivein English under the permission from the author.

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