ECサイトの理想形を目指し、お客様の声に向き合い続ける【madras 丸山堅太さん】

Repro Journal編集部
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2024.11.22
ECサイトの理想形を目指し、お客様の声に向き合い続ける【madras 丸山堅太さん】

目次

連続インタビュー「Marketers' Café:成功へのステップと発見」。Webサイトやアプリを活用してビジネスをグロースさせるため、日々、マーケティング活動に奮闘する現場のマーケターの生の声をお届けします。今回は国産革靴メーカーである「madras」のECサイトを運営する、マドラス株式会社 リテール事業部EC課 課長の丸山堅太さんにお話をうかがいました。

Service-
日本のビジネスパーソンの足元を守る「madras」のECサイト

【図】ECサイト「マドラスオンラインショップ」のスクリーンショットmadras(マドラス)オンラインショップ 

――「madras(マドラス)」、そしてECサイトについて簡単にご説明いただけますでしょうか。

madrasは創業から103年の歴史を誇るメイドインジャパンの革靴メーカーです。品質とデザインにこだわった紳士・婦人向けシューズを製造・販売しており、多くの方に愛用していただいています。当社はいくつかブランドを展開していますが、なかでも代表的なブランド「madras」は、履き心地と機能性、美しいデザインを兼ね備え、日本のビジネスパーソンを足元からサポートすることをミッションに掲げています。現在はインソールにも注力しており、お客様の足の健康を守るために多面的なフォローを行っています。

ECサイトは2021年に全面リニューアルを行い、店舗とオンラインを統合管理できる新しいプラットフォームに移行しました。店舗とオンラインの連携を強化することで、さらなる顧客体験の向上を目指しています。

Mission-
ユーザーの体験価値向上を図るためのOMO推進とサイト改善

マドラス株式会社リテール事業部EC課 課長の丸山堅太さん

――丸山さんの現在のミッション・役割について教えてください。

私たちリテール事業部は主に直販を担当する部署です。リテール事業部はEC、直営店舗、百貨店の3つの担当に分かれており、私が所属するEC課はEC全般を担当しています。オンラインショップの売上拡大はもちろん、「マドラスグループメンバーズクラブ」の会員数拡大や、ECでのお客様の体験価値向上をミッションとしています。

特に力を入れているのはOMO文脈での顧客体験の向上です。自分が担当するECだけ見ていても上手くいきませんし、店舗や百貨店のメンバーともベストプラクティスを共有しながら進めています。

Motto-
理想のECサイトは「お客様がストレスなく買い物できる」こと

マドラス株式会社リテール事業部EC課 課長の丸山堅太さん

――madrasオンラインショップの運営やユーザーとのコミュニケーションにおいて重視していることはありますか?

ECサイトの理想形は「お客様がストレスを感じることなく買い物できる状態」だと考えています。その理想に近づくために、常にお客様の声を聞くことを大切にしています。

お客様の顔が見えないオンラインでは、お客様が買い物の際にどんなことに悩み、困っているのかがわかりません。そのため、できるだけお客様からの意見や困りごとを吸い上げられるように、弊社ではカスタマーサポートをすべて内製化し、リアル店舗と同様にサイト上でお客様にアドバイスできる体制を整えています。

また、購入後に簡単なアンケートにもお答えいただいており、そこで寄せられたサイトや商品の改善点はできるだけ早く解決するよう努めています。

――理想的なECサイトを目指して、日々お客様の目線に立って運営に取り組まれているのですね。

そうですね。すぐにアクションを起こすことで「きちんと対応してくれる」「自分の声が届いている」とお客様からの信頼にも繋がると考えています。

Marketing-
購入するのはECでも店舗でもよい。店舗との連携でフィッティング課題を解消

マドラス株式会社リテール事業部EC課 課長の丸山堅太さん

――マーケティング施策やユーザーとのコミュニケーションで、「これは成功だった」といえる取り組みがあれば教えてください。

メルマガやLINEは上手くいっていると感じています。2021年に店舗とECサイトの会員情報を一元化できたことによって、お客様の行動に基づき適切なタイミングでメールやLINE配信ができるようになったのが大きかったですね。当社の会員は40~50代が多いこともあり、メルマガというコミュニケーション手段はお客様にご支持いただいていると感じています。実際にメルマガ経由でのCVRはサイト平均の2倍近くになっています。

また、冒頭でお話ししたOMO施策のひとつである「店舗試着サービス」も好調です。これはECサイト上で店舗の在庫状況を確認でき、その場で店頭での試着を予約できるというサービスです。このサービスを利用して店舗にご来店いただいた方の約80%が購入まで至っており、非常に効果を感じています。

――それはどういった背景で生まれたサービスなのでしょうか。

ECで靴の購入を検討する際、できれば試着してサイズや履き心地を確認してから買いたいですよね。ただ、ECで商品を見た方が来店したとき、その商品の在庫がなかったら無駄足になってしまいます。EC上で店舗の在庫確認ができ、店頭での試着予約もできる。店舗試着サービスはそういったお客様のニーズから生まれました。

購入の出口はECであっても、店舗であっても別に構わないのです。大切なのは、お客様が自分に合った靴を購入でき、良い買い物ができたと実感していただくことだと考えています。

――ありがとうございます。では逆に苦戦している取り組みや抱えている課題はありますか?

OMOについてはまだまだ道半ばです。また、私たちの扱う商材は靴なので、サイズ感や履き心地をECサイトで伝えていくことに難しさを感じることもあります。

お客様にはできるだけ正確なフィッティングイメージを伝えられるように、店舗スタッフによる試着写真やコメントを投稿してもらったり、お客様にレビュー投稿を依頼したりしています。

Input-
店舗との交流やセミナーなどで得る一次情報がサイト運営に活きる

マドラス株式会社リテール事業部EC課 課長の丸山堅太さん

――マーケターとして成長するため、サービスをグロースさせるため、どのようなインプットをされていますか。

店舗のスタッフとの会話は非常に重要だと考えています。また、マーケターの方々が集まるセミナーやイベントなどには積極的に参加するようにしています。セミナーで耳にする内容はもちろん有用なのですが、その後の交流会で直接マーケターの方や同じEC担当の方と会話することが一番の学びになりますね。どういった取り組みをされているのか意見交換できる貴重な場だと捉えています。今後ECでの購買体験をさらに向上させるために、一次情報を得られる機会は大切にしていきたいと考えています。

※本記事は2024年10月7日時点の情報です。掲載企業の都合により、紹介されている機能やサービスの提供が終了している場合があります。あらかじめご了承ください。

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