開発プロセスとスケジュールの管理はもちろん、使いやすさと親しみのあるデザインや無駄のないマーケティングの手段も考える。これら全てを担うモバイルアプリのオーナーの仕事は、決して容易だとはいえません。
しかし、ターゲットユーザーについて明確な情報を得られれば、負担を軽減してスムーズに進行させられるのです。
具体的に何をすれば有効かつ効率化できるのか、この記事ではその手段とポイントについてご紹介します。
【1】ターゲットユーザーを特定する
まずは、アプリに興味を持っているユーザーの特徴を見つけましょう。性別や年齢、居住地といった基本的な情報はとても重要です。
彼らの特徴を厳密に判断するために、ユーザーの教育水準や好みも合わせて把握すると良いでしょう。ターゲットの特徴をしっかりと理解するために、調査の初期段階で見込み顧客とつながるようにしましょう。
【2】アプリ内の追跡でデータを集める
アプリからユーザーの行動を予測します。アプリにトラッキングツールを搭載していれば、ユーザーがどの操作でつまずいて離脱したのかなど、問題点を早急に発見することができます。すぐに改善を行うことでリテンション率の向上にも繋がるでしょう。
【3】特定セグメントのターゲティングを行う
そして、取得したデータからどのような施策が打てるかを考えましょう。より、効果的なモバイルマーケティングキャンペーンを実施したい場合、ユーザーセグメントの作成に注力してください。
同じ行動パターンを持つ特定のグループを作ることで、ユーザーがどのようにアプリを利用しているか、理解を深めてパーソナライズしたマーケティングを行うことができるようになります。
【4】ユーザーがインストールしたアプリと同じカテゴリでのターゲティング
自社と類似するカテゴリのアプリをインストールした人をターゲットにできます。次の2つの方法を試してみてください。
Googleのユニバーサル アプリ キャンペーンは、自動で様々なパターンの広告を作成し、最も成果の高かった広告を設定してくれます。つまり、ターゲットにリーチできるよう、自動的にキャンペーンの最適化をしてくれるのです。
また、Twitter広告では、ユーザーがインストールしたアプリのカテゴリに則してリーチに促すことができます。どちらとも公式のドキュメントをよく読んだ上で、最も効率的な手段を選択してください。
Image Source: https://blog.twitter.com/marketing/en_us/a/2015/introducing-installed-app-category-targeting-a-new-way-to-target-users-and-gain-insights-into.html
【5】関連する国へ広告を掲載する
特定の国に絞って広告を表示させる場合は、アメリカやカナダ、フランス、ドイツ、オーストラリア、イギリスなど、より高いコンバージョン率が得られる国を選びましょう。
以下のような統計とデータを分析して、アプリのカテゴリやOSに従ってどこの国のプラットフォームに広告を表示させるべきかを選択するのです。とはいえ、同じカテゴリであっても端末によって結果が異なることもあるので注意してください。
Image Source: https://clickky.biz/blog/2016/12/best-country-target-get-mobile-installs/
【6】ターゲットユーザーが好むプラットフォームでリリースする
プラットフォームによって成果が異なる場合もあるため、ビジネスに適したプラットフォームを選択しなくてはなりません。 ユーザーの課金率が高いiOS向けに作るか、それとも端末の数が多いAndroid向けにアプリを作るか、どちらにすべきでしょうか? ここは、調査してきたターゲットユーザーの特徴に合わせて選択しましょう。
【7】アプリイベントの最適化を使う
Facebookはインストール後の情報が取得できる、アプリイベントの最適化ツールを開発しています。 アプリのインストール後、ユーザーが商品を購入したりゲームで特定のレベルに到達したり、こちらの目的通りに利用されていることがわかれば開発者としても嬉しいはず。
ぜひ、取り入れてみてください。 Facebook SDKをインストールすると、開発者はドロップダウンリストから希望するアプリイベントを選択できるようになっています。もっとFacebookのアプリ広告について知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
Image Source: https://developers.facebook.com/docs/app-ads/optimization
【8】位置情報によるターゲティング
ユーザーをターゲティングする中で位置情報を利用した広告が最も正確であることは、すでにご存知かもしれません。
ここからさらに、ターゲティングを場所に基づいたものにするか、ジオフェンシングなどの技術を利用するか、選択を絞る必要があります。
うまく選択ができれば、より最適なタイミングでユーザーに広告を届けることができるでしょう。
Image Source: http://www.placecast.net/location-native-mobile-advertising.html
【9】クロスチャネルキャンペーンを実施する
優れた戦略を行うためにはデータが必要不可欠です。また、ユーザーは様々なモバイル端末を使っているため、それぞれにも対応しなければなりません。
複数のチャネルをターゲットに適切な予算を振り分けるのは非常に難しいことですが、それよりさらに困難を極めるのは、パーソナライズしたUXを提供することでしょう。最も重要な要素を追跡しつつ、成果に従って最適化を続けてください。
Image Source: https://www.slideshare.net/Origami_Logic/best-practices-for-reaching-and-engaging-your-mobile-audience
最後に
最小のリソースで最大の効果を得るためには、アプリに興味を示したユーザーに焦点をあてなくてはなりません。 たった一つの手段でも、キャンペーン全体を成功させる可能性があるので、今回紹介したポイントを参考に無駄のない効果的なユーザーのターゲティングを行なってください。
この記事は、AppSamurai社のブログ"Mobile Audience Targeting: How to Hit The Bull’s Eye"を著者の了解を得て日本語に抄訳し掲載するものです。Repro published the Japanese translation of this original article on AppSamurai in English under the permission from the author.