ユーザーに“リアル”に求められ、課金のきっかけになるモバイルアプリの6つの機能

Repro Journal編集部
Repro Journal編集部
2025.07.03
ユーザーに“リアル”に求められ、課金のきっかけになるモバイルアプリの6つの機能

目次

「どのアプリを選ぶ?」。ユーザーはたくさんの選択肢を持っており、それぞれのアプリに対する期待値も高まっています。最近の調査によると、シームレスでパーソナライズされ、オムニチャネルな体験を提供するアプリは、そうでないアプリに比べてエンゲージメントとリテンションレート(継続率)が最大30%も高くなることがわかっています。
では、ユーザーにとって本当に重要な機能とはなんなのでしょうか。そして、どんな機能ならお金を払ってもよいと考えているのでしょうか。本記事では、価値を生み出し、リテンションを高め、人気を集めるために欠かせないモバイルアプリの機能について詳しく見ていきます。

この記事は、OneSignalのブログ “Top Mobile App Features Users Actually Want (And Will Pay For)” を著者の了解を得て日本語に抄訳し掲載するものです。

ユーザーが本当に求めているモバイルアプリの機能

機能 ユーザー
価値
収益化
促進
リテンション
促進
技術的
難易度
マルチチャネルメッセージング

ライブアクティビティ


パーソナライズとAIレコメンド



クロスプラットフォーム

シンプルさとアクセシビリティ


インスタントアプリ


【機能1】マルチチャネルメッセージング

マルチチャネルメッセージングが重要な理由

ユーザーは、プッシュ通知、SMS、メール、アプリ内メッセージなど、自分にとって都合の良い手段でアプリとコミュニケーションしたいと考えています。統合されたメッセージングプラットフォームを使えば、ユーザーにストレスをかけることなく、適切なタイミング、チャネルでアプローチできるようになります。

- 主な機能とメリット -

  • プッシュ通知
    配信時刻が重要な更新情報、リマインダー、オファーをユーザーのデバイスに直接届けられます。パーソナライズされたプッシュ通知は、開封率を最大40%も向上させるといわれています。
  • アプリ内メッセージ
    ユーザーがアプリを使用している最中に、操作ガイド、新機能の案内、サポートなどを提供できます。
  • SMSおよびメール
    従来型のチャネルを好むユーザーや、アプリ外で重要な通知が必要な場合にリーチする手段として有効です。

- 実装時の考慮事項- 

  1. プッシュ通知、SMS、メール、アプリ内メッセージに対応したカスタマーエンゲージメントプラットフォームを導入する。
  2. ユーザー行動に基づいてメッセージを自動で配信するワークフローを構築する。
  3. エンゲージメント指標を分析し、メッセージング戦略を継続的に改善する。

【改善・PDCAのポイント】

セグメンテーション、自動化、分析を徹底して、ユーザーの行動や好みに基づいたメッセージを配信しましょう。自分との関連性が明確で、タイミングが適切、そして押しつけがましくない形でコミュニケーションを行うアプリのほうが、ユーザーのエンゲージメントを得やすくなります。

【機能2】ライブアクティビティ

ライブアクティビティとは

「ライブアクティビティ」は、ロック画面やアプリ内でリアルタイムの更新情報を提供する機能です。これにより、ユーザーはアプリを開かなくても、配達状況やスポーツのスコア、タクシーの到着時刻などといった、進行中のイベントに関する情報を取得できます。

- 主な機能とメリット -

  • リアルタイム情報得られる
    ひとめで最新情報を確認できるようになり、利便性と満足度が向上します。
  • 操作の手間が削減される
    重要な更新情報を得るためにアプリを操作する必要がなくなります。

- 実装時の考慮事項- 

  1. リアルタイムのデータストリーミングに対応したAPIを使用する。
  2. バッテリーおよびデータ通信の効率を最適化する。
  3. 更新情報が遅延なく正確に反映されるようにする。

【改善・PDCAのポイント】

ライブアクティビティを実装し、動的かつリアルタイムの更新を提供することで、ユーザーの関心を維持しましょう。例えば、フードデリバリーアプリがライブアクティビティを用いて配達員の状況をリアルタイムで表示すると、ユーザーの不安が軽減し、サポートへの問い合わせも減少します。

【機能3】パーソナライズとAIレコメンド

パーソナライズとAIレコメンドが重要な理由

ユーザーの好みや行動に合わせてレスポンスするアプリは、エンゲージメント率やコンバージョン率が高くなる傾向があります。コンテンツ、商品、機能などに対するAIによるレコメンデーションは、ユーザーに「理解されている」「大切にされている」と感じさせる効果があるのです。

- 主な機能とメリット -

  • 行動ベースのセグメンテーション
    ユーザーの行動、嗜好、属性に基づいてグループ分けをします。
  • 動的コンテンツ
    パーソナライズされたオファー、ニュース、提案を表示します。
  • AIチャットボット
    24時間いつでも即時かつ個別のとアクセシビリティサポートを提供します。

- 実装時の考慮事項-

  1. ユーザーの同意を得たうえで、データを収集・分析する。
  2. AIモデルを活用してユーザーの好みを予測し、関連性の高いコンテンツを提案する。
  3. パーソナライゼーション戦略を継続的にテスト・改善する。

【改善・PDCAのポイント】

機械学習を活用し、あらゆる接点で関連性の高いコンテンツやサポートを提供しましょう。AIを活用したチャットボットやレコメンデーションエンジンは、今や高パフォーマンスなアプリでは標準機能となっており、ユーザーが期待するリアルタイムかつパーソナライズされた体験を実現しています。

【機能4】クロスプラットフォーム

クロスプラットフォームが重要な理由

ユーザーは1日のなかで複数のデバイスを使い分けています。iOS、Android、Webのいずれを利用していても、一貫した体験を提供しなければなりません。

- 主な機能とメリット -

  • 統合ユーザープロファイル
    複数のデバイス間で設定、履歴、進捗を同期します。
  • 一貫したUI/UX
    ナビゲーションやデザイン要素を統一し、ユーザーにとって馴染みのある操作性を維持します。
  • クラウド同期
    データを安全に保存し、デバイス間のスムーズな移行を可能にします。

- クロスプラットフォーム実装時の考慮事項-

  1. レスポンシブデザインとアダプティブレイアウトを採用する。
  2. ユーザーデータのために安全なクラウドストレージを実装する。
  3. 対応するすべてのプラットフォームで徹底的にテストを行う。

【改善・PDCAのポイント】

クロスプラットフォーム対応のフレームワークを活用し、データの同期を最優先に設計します。ある生産性アプリでは、ユーザーがスマートフォンでタスクを開始し、その続きをノートパソコンで完了できるようになっており、すべての変更がリアルタイムで保存されます。

【機能5】シンプルさとアクセシビリティ

シンプルさとアクセシビリティが重要な理由

ユーザーは、使いやすく、視覚的にもわかりやすく、誰にでも利用しやすいアプリを求めています。ダークモード、直感的なナビゲーション、音声コマンドといった機能は、快適さとユーザビリティを高めます。

- 主な機能とメリット -

  • ミニマルデザイン
    不要な要素を排除し、主要なタスクに集中できるようにします。
  • ダークモード
    夜間や長時間使用時の視覚的な快適さを提供します。
  • アクセシビリティ対応
    スクリーンリーダー、文字サイズの調整、高コントラストモードなどをサポートします。

- 実装時の考慮事項-

  1. 多様なユーザーグループによるユーザビリティテストを実施する。
  2. 外観やナビゲーションを調整できるカスタマイズ機能を提供する。
  3. 分析データを定期的に確認し、ユーザーのつまずきポイントを特定して排除する。

【改善・PDCAのポイント】

本当に必要な機能のみを優先し、わかりやすさを重視したUI/UX設計を行いましょう。成功するアプリは、デザインと機能の両面でシンプルさを優先し、ユーザーが迷うことなく目的を達成できるように設計されています。

【機能6】インスタントアプリ

インスタントアプリとは?

インスタントアプリは、ユーザーがアプリを完全にインストールすることなく、主要な機能を試すことを可能にします。これにより、利用開始のハードルが下がり、コンバージョン率の向上に繋がります。

- 主な機能とメリット -

  • ダウンロード不要
    インストールする前に、ユーザーがアプリの価値を試すことができるようになります。
  • 高速アクセス
    最小限のセットアップで即座にアプリの価値を体験できるようになります。

- 実装時の考慮事項-

  1. 即座に価値を提供できる主要機能を特定する。
  2. 軽量で即時アクセス可能なバージョンを構築する。
  3. 分析ツールを用いて、インスタントアプリからフルアプリへのコンバージョンを追跡する。

【改善・PDCAのポイント】

主要な機能への即時アクセスを提供し、オンボーディングを簡素化しましょう。あるショッピングアプリでは、ユーザーがすぐに商品を閲覧・購入でき、さらに多くの機能を使いたい場合にのみフルアプリのインストールを促します。

「あるとよい」ではなくもはや必須

ユーザーが求め、対価を払ってでも欲しがる機能とは、「生活をより便利にし、繋がりを強化し、パーソナライズされた体験を提供する」ものです。マルチチャネルメッセージング、リアルタイムのライブアクティビティ、AIによるパーソナライゼーション、クロスプラットフォームの一貫性、そしてシンプルさ、これらはもはや「あるとよい」機能ではなく、成功しているアプリの基盤となっています。 

これらの機能に注力することで、ユーザーに真の価値を提供し、エンゲージメントを高め、ロイヤルティを築くことができるでしょう。本記事の内容をヒントに、ぜひアプリの改善を進めていってください。

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