この連載はbuzingaに掲載された"50 User Engagement Strategies For Planning Memorable Mobile Experiences"を4つのパートにわけて紹介するものです。Part2 では12から19の戦略を紹介します。
【12】クラウドサービスを利用する
クラウドサービスを利用していると、我々がマルチプラットフォームの世界で生きているのだと実感することがあります。オーストラリアの一般的な家庭は様々な用途のインターネットに接続されたデバイスを8台所有しています。どのデバイスでもあなたのプロダクトが素晴らしいサービスを提供できるように柔軟性を持たせましょう。
【13】誰でも利用しやすくする
ほぼ20%のオーストラリア人は何かしらのハンディキャップを抱えています。そのため、モバイルのデザインは視力、聴力、運動機能が弱い人を考慮したものであるべきです。このようなデザインを取り入れた例として記入欄のラベルはもちろん、オーディオやビデオの字幕や、画像の代わりとなる文字を用意することがあげられます。また、良く使われる障害の補助機器を利用した状態でテストすることでデザインの質が高まるかもしれません。
【14】永続データを利用する
システム上にデータを保存するという文脈で「永続的」というと、そのデータが作られる過程が終わってもデータが残り続ける、ということを意味します。言い換えると、データの保存が永続的ならば、データは不揮発性メモリに保存されているに違いありません。永続的なデータの保存を利用することで可能になるデザインの方法がいくつかあり、それらにはパフォーマンスや耐久性とトレードオフの関係になります。プロダクトのデータ保存方法の永続性についての詳しいことは自社のエンジニアに聞いてください。
【15】ディープリンクを活用する
ディープリンクを利用すると、Facebookなど外部のリンクを踏んだユーザーを、あなたのアプリの中でそのユーザーが興味を示したページへ直接遷移させることができます。これにより、アプリを起動し、ホームページから手動で探していたものを見つけるという煩わしさが解消されるのです。ディープリンクがあなたのアプリとそれ以外のWebの世界をシームレスにつなげるため、ユーザーによりよいアプリ体験を提供できます。
【16】カスタマーサポートにアクセスしやすくする
複雑で多機能なプラットフォームは、サポートに連絡を取れるように簡単に利用できる情報が表示されているべきです。有名な例としてWebアプリ上でリアルタイムにサポートと連絡がとれるチャット、Chatbot、アプリからサポートへメールを送れる機能、クリックすることでサポートセンターに電話がかかる電話番号の表示などが挙げられます。
【17】オンボーディングは控えめに利用する
もしアプリが感覚的に利用できるものになっていて、この記事で紹介しているUX向上の秘訣を実践しているなら、オンボーディングでのチュートリアルは必ずしも全ての機能をカバーしている必要はありません。
しかし、データを見て新規のユーザーがファネルの特定の場所で問題を抱えていたり、何をすればいいのかわからず2、3ページを行き来しているのを見つけたら、改善する必要がああります。あなたがユーザーにしてもらいたいアクションへユーザーを誘導するようなデザインを使いましょう。初回体験でユーザーにアプリの理想の使い方を覚えてもらうことで、次回起動時にアプリから価値を引き出してもらえるのです。
【18】マーケティング活動で宣伝している通りのプロダクトにする
ユーザーをとどめるにはマーケティング活動でユーザーに約束していることを守ることです。何千ものダウンロードがされるのは良いことですが、苦労して獲得しても、ユーザーが3回アプリを起動してアンインストールしているようでは意味がありません。
アプリへのエンゲージメントが深く、幸せに感じているユーザーはアプリが提供すべき価値をしっかり提供されていると感じています。特にMVPの段階では、マーケティングよりプロダクトにお金を掛けるべきです。
【19】(ディープリンクを使って)リマーケティングをする
リマーケティングはユーザーにアプリのことを思い出させ、戻ってきてもらうのに強力な方法です。リマーケティングの手法の中には登録を済ませていないユーザーや、アプリ内でタスクを完了していないユーザーをアプリに連れ戻すものがあります。
すでにアプリにエンゲージした人を対象にリマーケティングするために利用できるのは、Facebook、Instagram、Google Display Networkといったプラットフォームです。アプリ内の広告が関連した特定のページへのディープリンクを貼り忘れないようにようにしてください!
【20】ネイティブアプリにする
これは当然と言えば当然ですが、もしユーザーとの関係を強めることが一番の優先事項なら、ハイブリッドやクロスプラットフォームのアプリよりネイティブのアプリの方が5倍上手くいきます。ネイティブアプリはプラットフォームに合わせた言語で開発されており、携帯機器の機能(カメラやGPSなど)を最大限活用できるからです。
これにより、アプリをよりエンドユーザーにとって感覚的にわかりやすく、機能的で、エンゲージできるものにしましょう。
こちらもおすすめ:Native Apps VS Hybrid Apps: Why And When To Use Each One(ネイティブアプリVSハイブリッドアプリ:なぜ、いつ、どちらを使うべきか)
【21】社会的な地位や信用を示す
社会的証明がユーザーに影響して、サービスを受け入れやすくなることがわかっています。例えば信頼できる第三者がアプリを使用、有効活用していることを見せると、初回利用者の知覚リスク((実際のリスクではなく、物事に対する主観的なリスク。この場合初回利用者がアプリに感じるリスク))を減らすことができるのです。
また、Facebook上の友達の中で誰がそのアプリを利用しているかを示すことも効果があるでしょう。アプリの機能次第で以下のものを利用できます。
- 近くでアプリを利用している人
- 利用可能な項目の数
- 「人気商品」のリスト
この記事は、buzinga上の記事 "50 User Engagement Strategies For Planning Memorable Mobile Experiences"を著者の了解を得て日本語に抄訳し掲載するものです。Repro published the Japanese translation of this original article on buzingain English under the permission from the author.