2020.05.27
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ASOはユーザーがアプリストアでアプリを見つけやすいようにしたり、コンバージョン率を高めてダウンロードを増やすことを目的として実施するものです。ASOはアプリストアのルールを守った上で行わなければいけませんが、ブラックハットASOはルールを全く無視して間違った方法で、不正にランキングを上げたり、ユーザーを騙してダウンロードを促したりするものです。
この記事ではどのようなブラックハットASOが存在するのか、どうすれば効果的なASOができるのか、そしてブラックハットASOの見抜き方をご紹介します。この記事はPhitureのMoritz Daanのプレゼンテーションを元に作成しています。
キーワードの最適化はASOを行う上でもっとも重要です。アプリのタイトルやキーワード (App Storeの場合)と説明文(Google Play ストアの場合)に上手くキーワードを設定することで、ユーザーにアプリを見つけてもらえる確率が格段に上がります。
以下はキーワードに関するブラックハットASOについてです。
App Storeではアプリタイトルを50文字に減らして簡潔にすることでユーザーがアプリを見つけやすくなります。アプリタイトルにキーワードを入れることは可能ですが、アプリと関連のないキーワードの詰め込みはアプリの評判を落とすでしょう。
名の知れたブランド名やブランドロゴを勝手に使ってユーザーにダウンロードさせることでコンバージョン率をあげるブラックハットASOもあります。Googleによると半数以上のユーザーは特定のタイトルで検索を行なっているのでこういった偽アプリも検索にヒットしてしまうのです。
偽アプリの例
アプリ検索において、トレンドキーワードにヒットすることで多くのアプリダウンロードを得ることができます。
ブラックハットASOではアプリと関係のないトレンドキーワードを設定して詐欺的に短期間で露出を倍増させるのです。
この方法はApple、Googleのガイドラインで禁止されており、アプリの掲載停止に繋がります。ただし、アプリをトレンドキーワードに合わせて改修することは問題ありません。(例えばキーワードに「ハロウィン」と設定してアプリ自体をハロウィン仕様に変えるなど)
App StoreとGoogle Playストアではカテゴリ毎のランキングと以下の総合ランキングがあります。
無料と有料はダウンロード数のランキングで、売り上げは売り上げ金額のランキングです。
App Storeのランキングはアプリを見つけるための最もメジャーな方法です。(総合100位以内もしくは各カテゴリ内ランキング)さらに検索数の多いキーワード(例:ゲーム)におけるランキングはダウンロード数に多大な影響があります。
Appleによると、検索におけるランキングは、キーワードとカテゴリのマッチング度合いとユーザー行動(ダウンロード数、評価)を元に決められています。ホワイトハットでランキングを上げるには収支モデルを変えたり広告を打つといった方法があります。
ランキングは、ダウンロード数は重要かつ影響力が大きいので、ブラックハットASOに偏りがちです。
インストール数を大量に増やす為にbotによる自動インストールや誰かにお金を支払ってインストールしてもらうと言う方法もあります。App StoreとGoogle Play ストアのカテゴリ内ランキングとキーワードランキングはインストール数を元に作成されますのでこういった方法でランキングは上がってしまうのです。
またインストールするだけでなく、アプリを実際に使っているように見せかける方法もあります。(自動的にアプリを起動させる)
2011年Appleはアプリインストールにインセンティブを与えているアプリを一斉にリジェクトしました。現在でもインセンティブキャンペーンは存在はしていますが、以前ほど広がってはいません。
また、インセンティブを伴うインストールはアプリ利用意向の低いユーザーがダウンロードするためユーザーエンゲージメントが低くなります。エンゲージメントを高くするには、ダウンロードでインセンティブを付与するのではなく、例えば動画広告を作成し、広告を見た人はゲーム内インセンティブがもらえるなどダウンロードは任意であるという見せ方がいいでしょう。
検索&インストールキャンペーンの例。ユーザーはApp Storeで特定の検索キーワードを入れてダウンロードすることでインセンティブを得る
これはユーザーがApp Storeから直接ダウンロードしないで、特定の検索キーワードから辿ってダウンロードするとインセンティブがもらえる方法です。これをすることで特定のアプリのCTRが高くなるのと特定のキーワードにおけるコンバージョンが高くなります。
また、特定のキーワードをトレンドキーワードに設定することもあります。このやり方はグレーハットと見なされることもあり、実際にこのプロモーションキャンペーンを扱っている会社も複数あるのです。
Gabriel Machuretの記事にありますが、アプリの価格を一時的に数十倍に釣り上げ友人に買ってもらうという方法です。
アプリを買ってくれた友人にはすぐに返金しますが、売り上げは一時的に上がるので売り上げランキングの上位に入ることができます。ランキングに入ってからアプリを元の価格に戻せばまるで売り上げトップのアプリのようにランキングに入ることができるのです。
ユーザーレビューはアプリストアのランキングとコンバージョンに多大なる影響力があります。レビューの星が1つ多いか少ないかでコンバージョンが変わってくるのです。
Apptentiveによると星が3つ以下のアプリは50%のユーザーしかインストールの意向がないそうです。ユーザーレーティングにインセンティブをつける事はiOSでは特に難しいため、あくまでもユーザーのタイミングがいい時にレビューをお願いしましょう。
最もよく行われる方法はまずアプリ内でユーザーの満足度を聞いて、満足度の高いユーザーのみをApp Storeのレビューへ送る方法ですが、Appleでは最近この方法を問題視しています。 https://twitter.com/pietbrauer/status/791883047373246464/photo/1
ユーザーレビューをブーストさせるための、ガイドラインに違反しているASOを紹介します。
これは、ユーザーレビューを投稿することで何かしらのインセンティブがもらえるように誘導する方法です。Appleはユーザーレビューを投稿することで、アプリ内通貨やコンテンツのアップグレードなどの特典を付与する行為を禁止しています。
Appleのガイドラインには「ユーザーがアプリケーションの機能やコンテンツにアクセスしたり使用したりする際に、アプリケーションの評価やレビュー、他のアプリケーションのダウンロード、同様のその他アクションをユーザーに求めることはできません。」と書かれています。
レビューの買収はもちろん禁止行為ですがよく使われるブラックハットASOです。買収されているレビューはよく見ると容易に判別することができます。
例えば複数のコメントで同じような単語が使われている場合は買収されたコメントと判別していいでしょう。また、複数のアプリで同じようなレビューコメントが投稿されているものも買収されているコメントの可能性があります。
Google Playではレビュー文も検索対象とするためレビュー内のキーワードをインデックスしています。そのため特定のキーワードをレビュー文に入れさせてインセンティブを与えている方法もあるのです。またレビューをしたら特典が当たるようなキャンペーンも横行しています。
アプリのオーナーが自らレビューを投稿するケースがよく見られますが、AppleもGoogleも技術が進歩し不正なレビューはどんどん削除されてきています。ほんの出来心でしてしまった違反でもアプリストアから追放されることもあるので注意しなければいけません。
競合アプリを攻撃するアプリオーナーもよく見られます。故意に競合アプリにネガティブなレビューをつける方法もその一つです。言うまでもありませんが、そのような行為はAppleとGoogleで禁止されています。
ASOはアプリ開発者がコントロールできる数少ない誘導方法の一つです。また、唯一正当にアプリページへの訪問とコンバージョンを増やせる方法でもあります。アプリのASOに関連する担当者であればブラックハットASOを理解し競合からの攻撃に備えたり、知らぬ間に自身がブラックハットASOをしないようにしましょう。
この記事は、ASO Stack社のブログ"Black Hat ASO???Where to Draw the Line"を著者の了解を得て日本語に抄訳し掲載するものです。Repro published the Japanese translation of this original article on ASO Stack in English under the permission from the author.
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