カスタマーチャーンとは
カスタマーチャーンとは一定期間に離脱してしまったユーザーや、有料会員から無料会員にダウングレードしてしまったユーザーのことです。
チャーンにはユーザー数をベースにしたチャーンではなく、収益をベースにした「レベニューチャーン」もありますが、通常はチャーンというとカスタマーチャーンを表します。
なお、アプリにおけるカスタマーチャーンは「アプリをアンインストールしてしまったユーザー」や「アプリを一定期間起動していないユーザー」などを指します。チャーンレート(解約率)とはユーザーの解約率や離脱率を表す指標です。
カスタマーチャーンレートの計算方法
アプリを使っているユーザーのチャーンレート(離脱率)は以下の計算式で算出することができます。
カスタマーチャーンレート = 一定期間の合計チャーン数 ÷ 計測期間初日のユーザー数
例えば、4月1日時点でアクティブユーザー数が1,000人のアプリがあり、4月中にアプリを使わなくなったユーザーが100人いた場合のカスタマーチャーンレートは下記のように算出できます。
カスタマーチャーンレート = 100 ÷ 1,000 = 10%
なお、上記の計算式は汎用的なものであり、月初のユーザー数や新規獲得ユーザー数が月によって大きく変わるアプリのチャーンレートの計算には向いていません。より正確なチャーンレートの計算方法については「実は間違い?正しいチャーンレートを計算してユーザーの定着に役立てよう!」の記事もご覧ください。
ユーザーのチャーンレートを把握するメリット
ユーザーのチャーンレートを把握すると下記のようなメリットがあります。しっかりと理解しておきましょう。
【メリット1】アプリがユーザーに継続して使われているか把握することができる
アプリの初回利用後からの離脱率を見ることで、ユーザーがどれくらいアプリを使い続けているか把握することができます。また、継続率アップを目的としたアプリの改修を行う際、改修前後のチャーンレートを比較することで改修の効果検証をすることができます。
【メリット2】ユーザーがアプリを利用する平均期間を算出し、ユーザー獲得にかけるコスト(CPA)を決めることができる
ユーザーのチャーンレートがわかると、下記の計算式でユーザーがアプリを継続して使ってくれる期間を算出することができます。
ユーザーの平均継続期間 = 1 ÷ ユーザーのチャーンレート
例えば、毎月のユーザーのチャーンレートが5%のアプリの場合、ユーザーがアプリを使う平均継続期間は
ユーザーの平均継続期間 = 1 ÷ 0.05 = 20
となり、平均的なユーザーは2カ月の間アプリを利用することになります。1カ月における1ユーザーあたりの平均収益(月次ARPU)が1,000円だった場合、このアプリのLTV(顧客生涯価値)は以下の計算式で算出できます。
LTV = ARPU x ユーザーの平均継続期間 = 1,000 × 20 = 20,000円
LTVが20,000円なので、「アプリのCPA(ユーザーひとり当たりの獲得費用)は少なくとも20,000円以下に抑えよう」と判断することができるわけです。