オムニチャネル戦略においてInstagramでアプリの広告を配信すべき理由と方法

Repro Journal編集部
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2021.03.21
オムニチャネル戦略においてInstagramでアプリの広告を配信すべき理由と方法

目次

アプリのダウンロード数がアプリマーケティングにおける最重要指針となる時代は終わりました。モバイルアプリのマーケティングが成功するか否かは、ユーザーのエンゲージメントに懸かっています。もちろんアプリをダウンロードしてもらうことも重要です。特にアプリを使って新たなチャネルを開拓し、すでに店舗やメールでコンタクトを取っている顧客からのエンゲージメントを得たい場合には、ダウンロード数は重要な指針となります。

このようにすでに繋がりを持っているユーザーが、ソーシャルメディアを使用していると考えてまず間違いないでしょう。ソーシャルメディアがユーザー獲得に有効なツールであることは、すでに知られていることです。モバイル端末を使っているオーディエンスをターゲットとする場合、ソーシャルメディアはユーザー獲得に最も効果的な手段の1つとして、マーケターに選ばれてきました。

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ソーシャルネットワークの中でもInstagram(インスタグラム)の影響力は大きく、世界に7億人以上のユーザーがいます。Instagramのユーザー数はたった4ヶ月で6億人から7億人に増加したという面白い事実もあるのです。

Instagramを活用すれば、マーケターにとって極めて重要な2つの目標を達成するチャンスを得ることができる

新たなオーディエンスにリーチする

これまで多くのマーケターがソーシャルメディア広告を使ってリーチしようと試みてきたのが、まだブランドと関わりを持っていない新規顧客の獲得です。

既存顧客に新たなチャネル(モバイルアプリ)で交流できるようにする

既存顧客は企業のマーケターにとって新規顧客以上に重要性の高い存在です。すでに獲得済みの顧客からの方がエンゲージメントを得やすく、より強固な関係性を望むことができます。

ファッションECアプリ『Spring』はすでにwebサイトの利用者であること、つまりアプリをダウンロードする見込みの高い既存顧客であることを前提としたInstagram広告を出しています。

オムニチャネル戦略の基本として考えなければならないのが、モバイル端末でユーザーにリーチすることです。これがオムニチャネル戦略の根幹となります。既存顧客やユーザーと繋がりを持つための新たな機会として、モバイル端末を活用しましょう。マーケティング戦略にオムニチャネルを導入したブランドのリテンション率が、前年比で91% 増加したというデータもあります。

ユーザーの要望に合わせて時期と方法を検討し、複数のチャネルで彼らにアプローチすることで、リテンション率が大きく上昇します。ソーシャルネットワークの代表格であるFacebook、Twitter、Instagramはいずれも数億人規模のユーザーを抱えています。

Instagram広告を出すべきアプリとは?

Facebookが発表したデータによると、Instagramのプラットフォームで最もエンゲージメントの高いトピックはファッション・美容、フード、TV・映画、ホビー、音楽です。アプリがこれらの分野に関係するものであれば、新規顧客あるいはアプリをまだダウンロードしていない既存顧客にリーチする上でInstagram広告の効果は大きいと言えます。しかし前述の分野には該当しないアプリを宣伝したい場合であっても、7億人がInstagramを利用していることを考えれば活用しないわけにはいきません。

Instagram広告特有の利点とは?

1. ダウンロードまでの簡単な動線を作りやすい

Instagramはモバイル端末専用のアプリです。Instagram広告ではApp StoreあるいはGoogle Play ストア内のアプリページまですぐに移動できるリンクを表示します。アプリユーザーとなる見込みのあるオーディエンスのためにアプリをダウンロードするまでの動線をわかりやすくすることで、すぐさま手軽にアプリを試してもらえるのです。

2. クリエイティブが柔軟

Instagram広告として、まずは画像を1枚表示するというのが無難な策ですが、Instagramなら複数の画像を使うことも、アプリのプレビュー動画を作成することも可能です。例えばGoogle カレンダーのように機能性が高い画期的なアプリの場合、広告として動画を用意しておけば、アプリがどれだけ便利なものかユーザーに伝える上で説得力が違ってきます。

3. 広告がモバイル端末のスクリーン全面に表示される

Instagram広告はFacebookの場合と異なり、広告をユーザーのフィードにマッチして、その他の写真や動画と同じように広告も端末のスクリーンいっぱいに表示されます。この表示方法のおかげで、広告がオーディエンスの目に必ず触れることになるのです。ただしあまり広告らしくないさりげないデザインにしてしまうと、それが広告であることに気付いてもらえないかもしれません。

宿泊予約サービスを提供している「HotelTonight」の広告を例に、Instagram広告がフィード上でどのように表示されるのか見てみましょう。きれいな写真がフィード画面にぴったりと合うように表示されています。”Best new app” というフレーズを加えることで、アプリの価値を伝えるだけでなくこの画像が広告であることも明確に示しているため、オーディエンスが見逃すこともありません。

4. オーディエンスをセグメントできる

広告を作成する前に、最も価値の高いユーザーとなる人物の特徴を把握しておく必要があります。年齢層、居住地、男女比をあらかじめ検討し、ターゲットを絞っておきましょう。Instagramには極めて精度の高いターゲティング機能があります。これを使えば最も価値の高いユーザーとして定義した層に当てはまるオーディエンスに広告を表示することができるのです。パワーエディタでは、属性、趣味嗜好、行動をもとにターゲットを設定します。

5. A/Bテストができる

Instagramには、プラットフォーム上でA/Bテストを実施できる機能もあります。作成した広告を定期的にテストすることで、Instagram広告を広告戦略に最適化し、ROIを最高レベルまで高めることが可能になるのです。

6. Instagram広告はFacebookでも使える

Instagram広告が完成し、A/Bテストを実施する段階までくれば、その広告をFacebookのオーディエンスにも見てもらうことができます。広告エディターからは簡単にFacebookとInstagramの両方で配信するように設定できます。

キャンペーン実施後に検討すべき重要な指針

アプリのインストール数

インストール数はわかりやすい指標です。しかしアプリのダウンロード数をそのまま指標としてはいけません。簡単にダウンロードしてみるものの、すぐにアプリを削除してしまうユーザーもいます。エンゲージメントが多く、リテンション率の高いユーザーを新規ユーザーとして数えるならば、その獲得数は実際の数値より少なめに見積もった方がよいでしょう。

エンゲージメント

どのような人がアプリに興味を示し、ダウンロードしてくれたのか分析した後、これらのユーザーを自分の他のアプリのユーザーと比較し、どの程度のエンゲージメントが得られているか検討しましょう。エンゲージメントの高いユーザーはリテンション率も高いため、ROIの向上に繋がります。

リテンション

長期的な定着が見込めないユーザーは、アプリにとって価値の高いユーザーとは言えません。Instagramから獲得したユーザーのリテンション率をモニタリングしましょう。そして属性などのパラメーターを用いてユーザーをさらに細かいセグメントに区分します。

生涯価値 (LTV)

LTVとはユーザーから、その生涯に渡り得られることが見込まれる利益を指します。この指標はリテンション、ユーザー獲得コストと密接な関係があり、LTVを算出すればユーザーひとり当たりの獲得コストがわかります。ユーザーが定着し、アプリを使用する期間が長くなるほど、当然ながらより多くの利益が得られます。

ユーザー獲得コスト

Instagram広告を出すにはお金がかかります。そのためInstagram広告でユーザーを獲得するためにかかったコストを計算し、それが最終的に得られた利益に見合っているのか評価する必要があるのです。Instagramを使った場合のユーザー獲得コストを、その他のチャネルの結果と比較し、Instagramから得たユーザーの価値を確かめましょう。

ソーシャルネットワークの中でもInstagramはとりわけ大きな影響力を持っています。ユーザー獲得戦略あるいはオムニチャネル戦略においてさらなる成長を望むのであれば、Instagramがピッタリのツールです。

この記事は、Localytics社のブログ"How to Create an Instagram Ad Strategy That Makes an Impact (And Why You Should)"を著者の了解を得て日本語に抄訳し掲載するものです。Repro published the Japanese translation of this original article on Localytics in English under the permission from the author.

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