広告出稿によるユーザー獲得施策でよく使われるCVRとCTRという指標ですが、その正しい意味と両者の違いを把握できているでしょうか?今回はそれぞれの指標の解説とアプリマーケティングにおける具体的な使用例をご紹介します!

CVRとは?
CVR(Conversion Rate:コンバージョンレート)とは、広告のリンクをクリックした数のうち、何割がコンバージョン(商品購入や資料請求などの、Webサイトやアプリ上から獲得できる最終成果)に至るかの割合を示す指標です。広告のパフォーマンスを知るのに役立ちます。
広告におけるCVRとCTRの違い
CVRと混同しやすいのがCTR(Click Through Rate:クリック・スルー・レート)です。こちらも広告の効果を測定するための指標として使われますが、CVRが広告をクリックしたユーザーのうちコンバージョンに至った割合を示す指標であるのに対し、CTRは広告が表示されたユーザーのうちクリックした割合を示す指標になります。
指標 |
意味 |
計算式 |
CVR |
広告のクリック数のうち獲得できたコンバージョンの割合 |
コンバージョン数÷クリック数×100 |
CTR |
広告が表示された際のクリックされる割合 |
クリック数÷広告表示数×100 |
広告を配信しても最終的にコンバージョンに至らなければ売り上げ増加にはなりません。しかしコンバージョン数を増加させるには、効果的な広告によってクリック数を稼ぎ、意欲の高い見込み客をより多く獲得することも重要です。CTRは広告施策の効果を比較する際の大切な指標のひとつとなります。
アプリにおけるCVR・CTRの計算例
CVR
例えばFacebookのアプリインストール広告において、「パターンAの広告」と「パターンBの広告」を配信し、それぞれクリック数が1,000回と1,500回でコンバージョン数(アプリのインストール数)が300と600だった場合、CVRは以下のようになります。
広告パターン |
クリック数 |
コンバージョン数 |
CVR |
A |
1,000 |
300 |
30% |
B |
1,500 |
600 |
40% |
この場合「パターンBの広告」は「パターンAの広告」に比べてCVRが高く、クリックした人を効率良くアプリのインストールまで誘導出来ていると判断できます。
CTR
例えばFacebookのアプリインストール広告において、「パターンAの広告」と「パターンB広告」を配信し、それぞれ広告表示数が20,000回と40,000回・クリック数が1,000回と1,500回だった場合、CTRは以下のようになります。
広告パターン |
広告表示回数 |
クリック数 |
CTR |
A |
20,000 |
1,000 |
5% |
B |
40,000 |
1,500 |
3.75% |
この場合「パターンAの広告」は「パターンBの広告」に比べてCTRが高く、効率良く客を惹きつけて、クリックまで誘導出来ていると判断出来ます。
CVRとCTRの関係
CTRが高くてもCVRが低いというケースも多く見られます。例えばアプリインストール広告の場合、出稿先のチョイスや広告のクリエイティブに問題はなくても、広告で訴求している内容と広告から遷移してくるランディングページであるアプリのストアページの内容があまりにも異なっているとユーザーが「広告でアピールしていることと違う」と感じインストールをためらってしまうかもしれません。

反対に、CVRが高くCTRが低いというケースでは、コンバージョンを促すランディングページに問題はありませんが、広告がクリックされていないので広告の出稿先、クリエイティブ、訴求文言などを見直す必要があります。

CVRも重要ですが、コンバージョンする可能性のあるユーザーをより多く呼び込むためにはCTRもウォッチする必要があるのです。